伊藤 英昭の不動産投資コラム

シリーズ連載: 伊東英昭氏の不動産投資コラム

LIFULL HOME'S 不動産投資コラム

vol.12 不動産税制の改正がおよぼす影響

(2006年度改正より)

img12_12006年度の公示地価が発表された。首都圏は上昇地点が大幅に増え、地価の下げ止まり観が広がる一方、地方ではまだ先の見えない地価の下落が続いている。まさに、人の集まるところと、人が集まらないところとの二極化であり、需要と供給の関係が顕著になりつつある。
これに歩調をあわせるように、不動産の流通税制も4月1日から久しぶりの増税となる。増税といっても、これまでが不動産デフレを克服するための特例措置的な要素が強かったので、正確にいえば、景気回復と地価の下落から脱却しそうな状況を勘案したうえでの、特例措置の順次見直しである。不動産流通課税の改正点は主に以下の2つである。

●不動産取得税(不動産を取得した際に課せられる税金)

  改正前
(時限措置)
改正後参考
土地税率3%3%(3年延長)本則4%
課税標準固定資産税評価額の
1/2に軽減
固定資産税評価額の
1/2に軽減(3年延長)
本則は軽減なし
建物
(住宅)
税率3%3%(3年延長)本則4%
建物
(非住宅)
税率3% 3.5%(平成20年より4%)本則4%

上記のように土地の取得については税率をしばらく据え置き、住宅以外の建物については順次、本則の4%になる予定である。

●登録免許税

登記の種類原因改正前(時限措置)改正後
所有権の移転登記土地の売買1%1%(延長)
建物の売買1%2%(本則に戻る)
贈与・遺贈1%2%(本則に戻る)
相続0.2%0.4%(本則に戻る
所有権の保存0.2%0.4%(本則に戻る)

(不動産の権利を登記した際に課せられる税金、登記しなければ課税されない)
※税率は全て固定資産税評価額に対する%

登録免許税は土地の売買による所有権移転の登記を除けばすべて本則にもどり、2倍になる。

img12_2さて、このタイミングで、不動産取引を行うにあたって逃れる事の出来ない不動産取得税、登録免許税を本則に戻す事が不動産流通にどのような影響をおよぼすのか。
国の財政を考えればやむなしということかも知れないが、やっと落ち着きつつある不動産価格に冷や水を浴びせることにならなければいいのだが。

【このコラムの著者】

伊藤 英昭

ナレッジバンク株式会社 代表取締役
CPC認定者・FP協会認定講師/一級ファイナンシャルプランニング技能士/宅地建物取引主任者/不動産コンサルティング技能登録者

■略歴
昭和44年 青森県出身
平成6年
公認会計士・税理士、山田淳一郎事務所(現税理士法人山田&パートナーズ)入所後、グループ会社である株式会社ユーマック(現TFP不動産コンサルティング)に出向。
おもに土地資産家に対する相続対策、底地借地の権利調整、物納、不動産投資、収用に伴う行政との交渉、買換え、土地活用、空室相談、固定資産税の軽減など、土地資産家の持つ、ありとあらゆる問題解決のコンサルティングを行う。また日本特有の借地、底地の問題に着目し、底地専門に投資する私募ファンドの組成に携わり、ファンドマネージャーの一員として1年間に13%の高配当を実現。 コンサルティング業務の傍ら、中立公正な不動産知識情報を配信するサイト「ホームナレッジ」を作成、運営し、コンテンツの内容が評価され多くのポータルサイトにコンテンツを提供する。 実務経験を生かし、FPの講師や金融機関・不動産会社などに対するコンサルティングセミナーや勉強会を数多くこなした。 平成14年同社取締役就任、平成16年8月同社退社平成16年11月ナレッジバンク株式会社を設立、代表取締役に就任

■講演
りそな銀行、埼玉りそな銀行、三井住友銀行、野村證券、いちよし証券、東京海上火災保険、積水ハウス、兵庫県宅建協会、日税不動産、NPO法人日本地主家主協会 など

■著書
大和證券資産管理読本、税会計法務の羅針盤(大蔵財務協会)共著、FPマニュアル96~98年(きんざい)共著 など

他のコラム著者も見てみる

不動産投資家によっても違いは様々。
LIFULL HOME'Sが厳選した不動産投資家や専門家のコラムから色々な不動産投資スタイルを吸収してライバルに差をつけよう!

橋本秋人

シリーズ連載: 実践派コンサルタントが見たFP的不動産投資事情

最新コラム: 住宅メーカー秋の陣 大和ハウス VS 積水ハウス ~最新賃貸住宅見学会レポート~

LIFULL HOME'S PRESS

シリーズ連載: HOME'S PRESS編集部

最新コラム: 新たに始まる「住宅ストック循環支援事業」は特色のある制度に

田中圭介

シリーズ連載: ASEAN地域の海外不動産投資の現状

最新コラム: 【No.20】 各国の不動産投資の現状 〜ベトナム編 その 4 ホーチミンの不動産で狙うべき場所は?

佐藤益弘

シリーズ連載: 不動産投資を始める前に知っておきたいこと・始めた後に確認したいこと

最新コラム: 未公開物件・掘り出し物件の不思議

菅井敏之

シリーズ連載: 誰も教えてくれなかった「銀行」~その傾向と対策~

最新コラム: 【第四回】必ず行っておきたい、銀行との「コミュニケーション」

LIFULL HOME'S不動産投資フェア

シリーズ連載: 2017/9/23 LIFULL HOME'S不動産投資フェア出展企業インタビュー

各出展企業インタビュー記事はこちら

LIFULL HOME'S マーケティング部 データ編集担当

シリーズ連載: ユーザーの本音から探る不動産投資

最新コラム: 将来性を秘めた街 『都心』エリア

鈴木 学

シリーズ連載: 海外不動産融資事情

最新コラム: 十二回:融資使って資産殖やすのにベストな国はどこ?

石渡 浩

シリーズ連載: 不動産投資に有益な融資を受けるための知識

最新コラム: 第4回 税引後キャッシュフロー偏重の盲点 銀行は決算書のここを見る(後編)

北野 琴奈

シリーズ連載: 今後はどうする?不動産投資と資産形成・運用の考え方

最新コラム: 日本不動産と米国不動産、相違点と類似点は?

猪俣淳

シリーズ連載: 猪俣淳の「不動産投資の正体」

最新コラム: 土地値の大型物件は出口で儲かるか?

右手 康登

シリーズ連載: CPM®流「相続・不動産経営 実践術」 右手 康登のコンサル「みぎからひだりへ」

最新コラム: 島国の中での常識 VS グローバルスタンダードを知ることの重要性

末永 照雄

シリーズ連載: 失敗しない不動産投資の法則

最新コラム: アジア新興国での不動産投資~フィリピン~

寺尾 恵介

シリーズ連載: 悩める投資家への「目からウロコが落ちる」アドバイス 誌上チャレンジ面談

最新コラム: 6.不動産投資の「テクニック」についての持論

不動産投資・収益物件を検索するなら【LIFULL HOME'S 不動産投資】賃貸経営[マンション経営・アパート経営]をお考えなら、まずは掲載中の投資物件[投資用マンション・売りアパート・一棟売りマンション]を地域や価格帯、会社で検索して、価格や想定利回りで絞り込み!気になる投資物件を見つけたら物件の周辺情報を調べたり、収益シミュレーションを使って実際の運用をイメージ出来ます。不動産会社へはメールか電話でお問い合わせ・相談が可能です(無料)。不動産投資による資産運用をお考えなら【LIFULL HOME'S 不動産投資】

ページトップへ