田中圭介の不動産投資コラム

シリーズ連載: ASEAN地域の海外不動産投資の現状

LIFULL HOME'S 不動産投資コラム

【No.14】 各国の不動産投資の現状 〜ミャンマー編 その1  ミャンマーという国について~

図1:ミャンマーの地図、出典:JETROより抜粋

皆様、こんにちは。エイリックの田中圭介です。

随分更新が遅れてしまいました。申し訳ございません。
2017年が始まって、私は久々にミャンマーを訪れました。そして、タイ、フィリピンと精力的にASEANへ訪問しておりました。

今回はそんなミャンマーを3回に分けて書かせていただきます。

ミャンマーという国は皆さん知っていそうで中々知らない、どちらかというと頭には入っているけど、実際に現地には行った事がない、という方が多いのではないでしょうか?不動産だけではなく、あらゆるものが投資対象となり、「ラストフロンティア」と言われている国でもあります。

私は20年近く前に訪問してから都合5回ほど現地を訪れていますが、現在の発展ぶりは目を見張るものがあります。今回はそんなミャンマーをご紹介したいと思います。

さて知ってそうで知らないミャンマーですから、まずは国の概要から書かせていただきますね。

【ミャンマー概要】

正式国名:ミャンマー連邦共和国(Republic of Union of Myanmar)
人口 :約 5,148万人(2015年5月 ミャンマー入国管理・人口省)
面積 : 67万6,578K㎡(日本の約1.8倍)
首都 :ネピードー
人種 :ビルマ族(約70%)その他少数民族135民族
言語 :ミャンマー語、シャン語、カレン語、英語
宗教 :仏教(89.4%), キリスト教(4.9%), イスラム教(3.9%), ヒンドゥー教(0.5%)
通貨 : チャット
識字率:92.3%(2013年、アジア開発銀行)(寺子屋教育)
政治 :2015年11月8日 総選挙実施
野党 国民民主連盟 NLD(National League for Democracy) が与党 連邦団結発展党 USDP(Union Solidarity and Development Party)に圧勝

記憶に新しいところで言えば、2015年の総選挙ですね。アウンサンスーチー氏率いるNLDが与党に大勝し、真の民主化を実現させた、とまで言われています。

それから約1年、現地はどう変化していったのか、そして不動産に関してはどのような動きをしているのか、その前にもう少しミャンマーという国を掘り下げて書いていきたいと思います。

まずはミャンマーを理解するために3つのキーワードを頭に入れていただければと思います。

1. 誇り高き国民
2. 多民族国家
3. 軍事政権〜民主化

写真1: 世界三大仏教遺跡であるバガン遺跡

ミャンマー、もしかしたら60代以上の方ですとビルマという呼び名で覚えられたかもしれません。この国は非常に長い歴史を持った国でもあります。今でこそ軍事政権が長く続き、閉鎖的な印象を持たれますが、元々は世界三大仏教遺跡にも指定されているバガン遺跡(写真1を参照)を王都にもつパガン王朝(1044年-1314年)が起源とも言われています。

そこから英国支配、旧日本軍の支援による独立、そして軍事政権下に入り、2016年3月ついにティンチョー氏が文民大統領に就任したという歴史があります。ですので、ミャンマーの方は非常に歴史を重んじ、その過去の艱難辛苦を乗り越えてきたという自負が非常に強いです。この歴史を理解せずしてミャンマーを語ることはできません。

また一方で約130以上ある部族で成り立つ多民族国家でもあります。ほとんどがビルマ族という民族なのですが(約70%を占める)、それ以外にもシャン族、カレン族、モン族など少数民族が暮らしています。
彼らとの融合もこの国を語る上で欠かせない要素となっています。

そして、上記でも少し触れた政治ですが、やはり現在のミャンマーを語る上で2015年の総選挙は非常に印象的であり、2016年3月に誕生した新しい大統領が現在政務についています。

実は当地ミャンマーのヤンゴンでは新政権になって約1年、かなり混乱が起きているのは事実です。国民からすると、民主主義に変わったことで大きく自分たちの生活が変わるんだ!という強い期待があったのですが、半年経っても、1年経っても特に変わりがない、それよりもなかなか決まらない事が多すぎて、逆に今まで決まっていたものもやり直し、とか再調査、みたいな形になりなぜだか国民の不満が溜まっているような状態になっています。

私自身も現地に訪れて、その様子を肌で感じましたが、確かにこれから良くなるぞ!という機運を感じつつも一方で物事が進むスピードが意外と遅いと感じました。具体的な事をいうと、民主化前に決まっていた大型プロジェクトがほぼ全てストップ、申請のやり直しを命じられて、わずか20%だけが承認されたため、多くの現場がストップしてしまっているという事になっているわけです。

今後、ミャンマーがどのような成長を遂げるか、ハンドリングが非常に難しい局面に入ってきました。次回以降からそのあたりのミャンマーの経済事情や首都ヤンゴン、そして不動産についてお話しします。

【このコラムの著者】

田中圭介

1979年兵庫県生まれ、関西学院大学経済学部卒。 新卒で外資系製薬メーカー入社後、出版社を立ち上げる。 2005年より大手不動産ポータルサイトにて営業責任者を5年以上歴任した後、2011年タイにて現地法人の立ち上げ、現地不動産ポータルサイトを立ち上げた経験を持つ。 在タイ時代から数多くの人脈を持ち、ASEAN各国を駆けずり回る。 現場主義を信条とし、自身の経験や知識を元に投資家や企業のサポートを行う。 主な著書に「ASEAN不動産投資の教科書」など3冊。

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