猪俣淳の不動産投資コラム

シリーズ連載: 猪俣淳の「不動産投資の正体」

LIFULL HOME'S 不動産投資コラム

健美家の年間レポート2016が発表されました

「健美家の年間レポートが発表されたんですが、まだ物件価格あがりそうですか?」という電話取材を受けました。

確かに、区分・アパ・マンすべての利回りが低下している(=価格上昇)けど、いろんな要因があって説明が難しいから、来てくれたら資料を基にして説明するよ・・と。

このテーマでやったセミナーは所要時間90分でした。電話口で下手なことを言って不本意な記事にされると誤解を生じますので。

今年に入ってからも利回りの低下=価格上昇傾向は継続しているようです。(この表では価格上昇・表面利回り低下がたまたまシンクロしていますが、同一物件での比較ではありませんので、ボリュームが小さくて低利回りの物件が多くなると価格↓利回り↓という結果になることもあります。)

でも、よくよく見るとどちらも「登録物件」「新規登録物件」と、健美家に登録された物件の利回りとなっています。

毎月のレポートでは「登録物件」と「反響メール」とに分けて数字と傾向が示されています。


首都圏といえども前月比ではマンション以外は問い合わせのあった物件の利回りは上がっています。

反響数も減少していますので、バブルの4フェーズで見れば、第2フェーズで値下がり局面を迎える可能性があります。

ただ、前年同月と比較すると利回りはやはり低下していますので、時期的な要因で調整が入っただけという可能性もあります。

物件価格の決定要因は様々ですが、「ゴードン成長モデル」を使って理解するとわかりやすいかもしれません。

たとえば、先日の朝刊各紙で実質賃金増加の記事がでていましたが、

賃料水準は、所得の影響を受けますので
分子を押し上げ、価格の上昇要因になります。

金利が上昇すれば、分母を構成するrfを大きくしますので、価格の下落要因になります。

一方、金利上昇が景気拡大やインフレによるものであれば、やはり分母を構成するrpをそれ以上に小さくしますので、総合的には価格を押し上げることになります。

健美家も含め、こういったデータは「首都圏」とか「東京都」とか範囲がどうしても大きくなります。

「東京23区の賃料住宅市況は横ばい」というTASの賃貸市場レポートだって、区ごとに見れば様々。

不動産投資=不動産経営はとても地域性の高いローカライズされた事業です。

従って、投資判断をするためにはより絞ったその地域で賃貸需要を発生させる企業の雇用や業績はどうかとか、世帯数の増減はどうかとか見る必要があります。

供給サイドにしても、間取りや面積ごとに供給量は違うわけですから(例えばワンルーム規制などの要因があれば、賃料を低く設定できる面積水準の供給が非常に少ないなんていうこともあります)

【このコラムの著者】

猪俣淳

猪俣 淳(いのまた きよし)1961年生れ横須賀市出身
株式会社アセットビルド 代表取締役

不動産・建築分野で30年以上働き、不動産管理・不動産売買・建築・投資・金融・保険の各分野における26の資格を持ち、みずからも収益物件の購入・売却・運営・資本改善を行う実践不動産投資家。
著書に「不動産投資の正体」「誰も書かなかった不動産投資の出口戦略・組合せ戦略」(住宅新報社)など多数。
新聞・雑誌への寄稿(ビジネス専門誌・一般週刊誌・海外も含む業界誌)、年間70件を超える全国での講演活動、ラジオ・TVなどへの出演もある。
また、IREM-JAPAN(米国不動産管理協会日本支部)の理事を兼任し、日本で数人のファカルティ(講師)資格を持つ。
ブログ「不動産投資にまつわる100の話」(人気ブログランキング最高位1位)。

保有資格:
一級建築士・米国認定不動産投資顧問資格(CCIM)・米国認定不動産経営管理士(CPM)・同講師(ファカルティ)資格・同MPSA試験採点官(グレーダー)資格・不動産証券化協会認定マスター・不動産コンサルティングマスター・不動産アナリスト・日本FP協会認定AFP・ファイナンシャルプランニング技能士・相続アドバイザー・相続対策専門士・宅地建物取引主任者・管理業務主任者・賃貸不動産経営管理士・賃貸住宅査定主任者・震災建物応急危険判定士・住環境測定士補・防火管理者・貸金業務取扱主任者・損害保険リテール資格・生命保険募集人資格・ハウジングライフプランナー・住宅メンテナンス診断士・住宅インスペクター・事業承継スペシャリスト

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