金井規雄の不動産投資コラム

シリーズ連載: アメリカ不動産投資のすべて

LIFULL HOME'S 不動産投資コラム

アメリカの優位性(2)

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法治国家

磐石の法で統治されていることは周知のごとくで、不動産取引の売買契約や名義の問題などすべて法のルールで取り仕切られ守られているため、安心できます。アメリカは多種・多民族国家であることから、法律が基盤になっていまして、契約社会だとよくいわれます。

要するに、一般常識的に物事が取り決められているということですので、非常に理解しやすいとともに、安心できるのです。
ただし、契約がベースになるということですので、不動産取引において売買契約書をしっかりと把握・理解することが大切です。

一番わかりやすいのが各州の不動産協会の定型フォームですが、大型物件になりますと、弁護士が作成した契約書になりますが、その際は自分の弁護士に作成してもらうのがベストです。

経済発展・産業力

最近になってシェールガスが注目されています。しかし、このシェールガスは数十年前から研究されており、最近になってようやく実用化され始めたのです。
もちろんこのシェールガス(実用化)によって、世界のエネルギーのパワーバランスがアメリカ中心になることは明白です。だから、アメリカに投資するのが一番良いというのは、あまりにも単純・短絡な発想です。
もちろんそれでアメリカは有望なのでアメリカ投資はお勧めできますが、シェールガスが注目と言いますか、最も重要なことは、シェールガスの採掘・開発の技術力なのです。

2014年末のOPECで減算しないことを決定し、原油価格は大幅に下落し、シェールオイルの採算(60~70ドル1バレル当たり)を割り込んで窮地に追い込まれるところもあるようですが、いずれ開発力、技術力、資金力を向上して、採算性を高めて力を盛り返してくることと思います。

シェールガスは、アメリカに限らず世界に埋蔵されています。問題はそれを採掘し実用化する技術力・資金力があるかどうかということです。

たとえば中国大陸にもかなりのシェールガスが埋蔵さているようですが、中国にはその採掘技術も実用化力もありません。ここがアメリカの強みなのです。

もし中国や他国がシェールガス開発を本格的に開始したいとき、アメリカから技術力を買い入れるか、あるいはアメリカの協力が必要になるということです。
おそらく技術力売却や貸与ではなく、合併という形でシェールガスのたとえば50%を享受するという形をとるものと思われます。これによって世界のシェールガスの半分を取って、自国分を合わせて圧倒的なシェアを手に入れることは、容易に推測されます。世界エネルギーにおいて、アメリカが圧倒的な優位性を取るということになります。

IT分野においても世界を牽引していますし、軍事力、医学・科学分野、映画や音楽のエンターテイメント、スポーツ分野においても、アメリカは世界をリードしているといえます。

国力にも通じますが、個人の経済力もけた外れで、また投資家の数もたくさんいます。そのためあらゆる分野のベンチャーが育っているのです。
産業面を見ても、アメリカの産業の業種別優位性は、圧倒的です。自動車、航空宇宙、IT(大型コンピューター、パソコン、携帯電話など)、エネルギー、農産物、金融、などあらゆる分野の産業で世界をリードしています。

中東の資源国は、どんな産業を持っているでしょうか?「世界の工場」である中国はどんな産業を持っているでしょうか?

人材・教育と自由度の高い社会

筆者は、アメリカの根底・底力といいますか、バックボーンになっているのが、教育と考えております。
たとえば前述のシェールガスにしても、その技術開発力があったればこそ、実用化できて世界のパワーバランスを変えることも可能なのです。教育をしっかりやって技術力を育てたればこそです。この教育がしっかりしているからこそ、アメリカは将来性があるのです。未来のことを考えて、アメリカが将来いかなる状況においても対応して乗り越えていくために、未来の有為な人材を育成しているのです。

つまり、最も言いたいこと・強調したいことは、将来想定外のことが発生しても、それに対応しうる人材がいる、とういことで、アメリカが最も困難を乗り越えられる国だということでなのです。
自国の人材のみならず世界から有為な人材を集め、最高の教育環境とチャンスを与えています。経営学、医学、IT、物理学、化学などあらゆる分野において有為な人材を育てているのです。

それを具体的に支援しているのがスカラシップ(奨学金)です。驚くことは、アメリカの大学で奨学金が実に多いのです。どんな小さな大学でも必ず奨学金があります。

企業はしかり、個人でも有志の方々は、大小にかかわらず、自身の出身校・母校や地元の大学にスカラシップを提供します。企業名を付けた奨学金(例:フォード・スカラシップなど)や個人名を冠したスカラシップが、アメリカの大学には多くあります。もちろん、自社に優秀な人材を確保したい企業もありますが、ほとんどはこれからの人材を育てるのだという意識が強いのです。

なかには、お世話になったからという理由で、恩返し的な意味合いで奨学金を提供する人もなくはないですが、やはり将来の人材育成という考えの方が多いようで、スケールの大きさを感じます。
また、自由度が非常に高い国であることから、発想力も非常に自由で、通常では考えられない発想をして、新しいアイデアを想いつきます。

【このコラムの著者】

金井規雄

立命館大学経済学部卒、カリフォルニア大学院統計学修士号。
三菱東京UFJ銀行(為替資金部資金課および企業融資担当)入行ロスアンジェルス支店勤務後、Bank of the West日本企業部を経て、2004年コスモ・インベスメント(不動産仲介・コンサルティング)を設立、現在に至る。

カリフォルニア州不動産仲介ライセンス、カリフォルニア州保険ライセンス保有。米国での仲介実績多数。
現地銀行、会計士、弁護士、保険業者、管理会社などとの幅広いネットワークを持つ。

著書に「アメリカ西海岸で不動産投資 7年で1億円!」「安全!確実!アメリカ不動産投資のすべて」「ドル資産を持て! 世界最強の通貨によるアメリカ不動産投資戦略」がある。

HP: https://www.cosmoinvestusa.com/

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