末永 照雄の不動産投資コラム

シリーズ連載: 失敗しない不動産投資の法則

LIFULL HOME'S 不動産投資コラム

「基地」を買う?! 沖縄の定番投資と東京の底地

「軍用地」の魅力とは?!

前回「底地」をテーマにお話ししたのですが、今回はその続きです。

みなさんは「軍用地」という言葉をご存じでしょうか。軍用地は、沖縄で軍隊の基地等に使用される土地(底地)のことです。

戦後、米軍の占領地となり、土地は所有者の名義のまま強制的に米軍に差し出す形になっていましたが、その後返還され、現在では国が所有者から借り上げて、米軍もしくは自衛隊が使用しています。

column_vol.6_fig_2column_vol.6_fig_1軍用地というと、東京ではほとんど馴染みがないのですが、沖縄では一般によく知られる投資物件なのです。

投資物件としての軍用地の特長は、借り主が国(防衛省)であるということ。地代を払うのは国ですから、滞納や遅延の心配はありません。少しずつですが、地代は毎年値上がりしています。国から借地権が設定されている土地なので、固定資産税も優遇されています。

もちろん底地ですから、アパートなど賃貸住宅のような空室の心配や修繕・リフォームなど、維持や管理にかかる手間や費用は必要ありません。

通常、底地購入のために銀行から融資を受けるのは大変難しいことなのですが、沖縄の銀行には軍用地購入用のローンを設定されているくらい、確実で安定した投資なのです。

このように、利回りがさほど良いわけではありませんが、安定した利益を確保できる軍用地は人気の投資物件です。地元の不動産屋さんでも数多く取り扱っていますが、軍用地の売買は通常の土地とは異なる場面が多々あります。

特殊な価格設定とわかりやすい利回り

まずひとつは、軍用地にはたくさんの所有者がいることです。同一の敷地内ですが、細かく分割して所有されており、一区分(一筆といいます)ごとに売買が行われます。買いたい場合はその一筆(もしくは複数)を購入することになります。

ただ、「一筆買いたい」といっても基地内に立ち入ることはできません。購入する場合は、「公図」と呼ばれる土地の境界や建物の位置を確定するための地図により買う場所を確認します。地元の不動産屋さんに聞けば、遠くから基地を眺めて「あー、あの辺です」と教えてもらうことはできるようです。

column_vol.6_fig_3さらに異なる面といえば、軍用地の販売価格の表示方法です。

一般の土地価格は、○○坪×○○円のように、土地の面積に坪単価を掛けて表示しますが、軍用地は「年間の借地料に倍率を掛けた金額」が販売価格となるため、「価格倍率 ○○倍」と表示されます。

column_vol.6_fig_4販売価格は、一筆500万円位~2,000万円くらい、倍率は30倍~40倍くらいが多いようです。「倍率30倍」は「年間の借地料(年間収入)の30倍が販売価格」という意味なので、利回りに換算すると年3.3%です。同様に、倍率40倍は年利回り2.5%となります。

「軍用地」にも「落とし穴」が・・・
借地料に掛ける倍率は、その土地の相場です。相場(倍率)は同じ軍用地でも場所によって変わってくるのです。

「同じ軍用地なのに価格が違う?」

これは、安定していると思われる軍用地投資の最大のリスクといえることに関係しています。

それは「基地の返還」です。

返還されにくい場所は倍率が高く、返還が予定されているところ、もしくは返還されそうなところは倍率が低いのです。基地があるからこそ、通常を上回る土地の価値がありますが、基地でなくなった場合、ほかと変わらない普通の土地になってしまうからです。

column_vol.6_fig_5たとえば、嘉手納基地は倍率が高いのですが、返還の決まっている普天間基地は低くなります。さらに、同一の軍用地内でも「滑走路の中心部なら返還されないだろうから高い」けれど、「山の中の弾薬庫などいつ返還されてしまうかわからないから低い」など、倍率に差が出ることもあります。

沖縄での基地の返還問題は、ニュースでもよく話題になっています。基地が地元に返還されることを待ち望んでいる人は多く、大変喜ばしいのですが、こと投資の面に限ると大きなリスクをはらんでいるともいえるのです。

そう考えるとやや複雑な心境にもなりますね。軍用地の安定性は確かで、優良な投資物件といえますが、複雑なリスクを背負っているのであれば、別の底地も悪くないのではないでしょうか。

底地は「軍用地」に限らず魅力的

東京でも底地の売買はあります。「借り手が国」というほど安定はしていませんが、借り主も建物を建てている以上、地代の未払いや遅延はしにくいでしょう。もちろん、修繕やリフォームは不要ですから、かなり安全な投資物件といえるでしょう。

もし、底地投資をお考えでしたら、軍用地でもよいのですが、東京の底地も探してみてはいかがでしょう。私が会長をつとめるアミックスでも、底地物件をご紹介しています。ご興味のある方はお気軽にお問い合わせください。

【このコラムの著者】

末永 照雄

株式会社アミックス 代表取締役社長
公益財団法人 日本賃貸住宅管理協会 会長
全国賃貸管理ビジネス協会 理事
特定非営利活動法人 IREM JAPAN副会長

昭和31年8月2日、東京生まれ。上智大学在学中、実家である不動産会社の手伝いを機に不動産事業をはじめる。大学卒業後、株式会社アミックス入社。会社経営に参画しながら、独自の視点で不動産投資を展開し、成果をあげる。現在はその豊富な知識と経験をもとに、投資や経営のアドバイザーとして、セミナーでの講演や相談会など積極的に活動中。趣味はジョギング・水泳・登山。

□ブログ:
アミックス社長ブログ「オーナー様へお伝えしたいこと」
http://www.amix.co.jp/blog/

□個別相談会:
金持ち地主でありつづけるための「土地オーナー様個別無料相談」
http://www.amix.co.jp/kobetsu/a011kobetsu.html

□著書:
「少子化時代に成功する賃貸住宅経営は、東京圏・単身者・アパートしかないんです!!」

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