末永 照雄の不動産投資コラム

シリーズ連載: 失敗しない不動産投資の法則

LIFULL HOME'S 不動産投資コラム

人口減少が不動産市場にもたらすもの ―1 キーワードは「二極化」

止まらない人口の減少

今後、日本の人口は減少するといわれていますね。ところで、実際にどのくらい減ってしまうのか、みなさんはご存知でしょうか?

こちらに興味深いデータがあります。

総人口の推移

出典:国立社会保障・人口問題研究所HP より  http://www.ipss.go.jp/syoushika/tohkei/Mainmenu.asp

これは「国立社会保障・人口問題研究所」が発表した、今後の日本の人口予想です。

2010年には1億2,800万人だった日本の人口が、だんだんと減り始め、今年2015年には1億2,600万人になりました。2030年には1億1,660万人、さらに2060年には8,670万人にまで減少すると推測されています。つまり、今後45年間で約4,000万人減って2/3の人口になるわけです。

今後の日本の人口予想
2015年 1億2,600万人
2030年 1億1,660万人
▲940万人
2060年 8,670万人(68%)
▲3,930万人

こちらは、過去の日本の人口推移です。

過去の日本の人口推移
1945(昭和20)年 7,200万人 *第二次世界大戦終戦

1990(平成2)年  1億2,400万人 +5,200万人

なんだか、まるで戦後の高度成長期の歩みがこの先の45年でゆるやかに巻き戻されていくかのようですね。

不動産市場の「二極化」

では、この止まらない人口の減少時代を迎えて、不動産市場はこの先どうなっていくのでしょう?

以前もこのコラムでお話ししましたが、人口が減るといっても日本全体ですべて同じように減少していくわけではありません。人が集まる地域とそうでない地域に分かれていきます。(参照:あなたの土地は「稼げる土地」? -金持ち地主でありつづける方法-

…というと、すぐに「東京一極集中」と考えがちですが、それほど単純なことでもないのです。

確かに、全国的に見れば東京一極集中がすすんでいきますが、日本各地でも、それぞれの大都市に集中します。例えば、北海道=札幌、東北=仙台、北陸=金沢、近畿=大阪、九州=福岡などですね。

また、都道府県別でみても、その中心都市への人口集中がすすみます。さらに細かく、各市町村別では、便利な “人気スポット”へと人は集まっていきます。

このように、人口が減る社会では、“人口の偏り”が起こります。

実は、東京の人口も今年(2015年)がピークで、今後は減少に転じます。東京都区内だけをとってみても、人口が増える区と減少する区にわかれていくのです。

ただ、大都会や人気のある都市の人口は、ブランド力に支えられ、現状維持もしくは時間をかけてゆるやかに減少していきます。

それに比べて人口が大きく減るのは、地方全体と人気都市の周辺地域です。理由は簡単、人口が減る地域には“職”がないのです。

人は仕事や豊かな暮らしを求め、人口の多い地域、つまり“人気のある地域”に移動します。そうすると、“人気のない地域”は加速度的に人口が減ってしまうでしょう。

こうして、人口の偏り(二極化)はどんどん大きくなっていきます。

全国規模では…
→ “東京”に一極集中
日本各地では…
→“札幌や大阪・福岡”などの大都市に一極集中
都道府県別では…
→ 中心都市に一極集中
市町村別で見ると…
→ 人気スポットへ一極集中

人が多く集まる地域は“人気のある土地”に、人が減り続ける地域は“人気のない土地” へと極端に分かれてしまう… これが以前もお話しした土地の「二極化」です。(参照:あなたの土地は「稼げる土地」? -金持ち地主でありつづける方法-

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そして、土地の二極化は今後ますます拡大していきます。右の図は、減少する人気のある土地=「稼げる土地」と拡大する人気のない土地=「稼げない土地」のイメージです。

上の図が現在です。「稼げない土地」Bのエリアは「稼げる土地」Aの3倍の面積です。

下の図は数年後です。Aの土地の半径が半分になったとします。すると稼げない土地の面積は現在の3倍から15倍へと拡がってしまうのです。

今この瞬間にも、人気のあるAの地域はどんどん減りつづけています。今、中心円のなかにはいっていたとしても、いつ外にこぼれてしまうかわかりません。

二極化に商機あり

人口減少による全体的な不動産価格の減少は避けられない問題です。

稼げる土地、稼げない土地の二極化、さらには、稼げない土地の拡大… 既存の地主さんや投資家にとってピンチかもしれません…

でも、この大きな人口減少問題は、考え方によっては大きなビジネスチャンスともなるのです。

何がチャンス?  … それは、次回お話ししたいと思います。

【このコラムの著者】

末永 照雄

株式会社アミックス 代表取締役社長
公益財団法人 日本賃貸住宅管理協会 会長
全国賃貸管理ビジネス協会 理事
特定非営利活動法人 IREM JAPAN副会長

昭和31年8月2日、東京生まれ。上智大学在学中、実家である不動産会社の手伝いを機に不動産事業をはじめる。大学卒業後、株式会社アミックス入社。会社経営に参画しながら、独自の視点で不動産投資を展開し、成果をあげる。現在はその豊富な知識と経験をもとに、投資や経営のアドバイザーとして、セミナーでの講演や相談会など積極的に活動中。趣味はジョギング・水泳・登山。

□ブログ:
アミックス社長ブログ「オーナー様へお伝えしたいこと」
http://www.amix.co.jp/blog/

□個別相談会:
金持ち地主でありつづけるための「土地オーナー様個別無料相談」
http://www.amix.co.jp/soudan/

□著書:
「少子化時代に成功する賃貸住宅経営は、東京圏・単身者・アパートしかないんです!!」

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