若者が支える国、カンボジア
人口が増え続け、活気にあふれるアジア新興国は、今後大きな経済成長が期待できます。私は数年前からアジア各国をまわり、不動産を視察しています。
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今回は、今年5月初旬に訪れたカンボジアでの様子をご紹介いたします。
インドシナ半島に位置するカンボジア。熱帯、モンスーン気候帯に属し、1年を通して蒸し暑い地域です。人口は約1,500万人、東南アジア諸国と比べてもそれほど人口の多い国ではありません。
平均年齢をみると、日本の46歳に対してカンボジアは24歳。ASEANの平均年齢29歳と比べても極端に低いことがわかります。
これは、ポルポト政権下での大粛清により、人口800万人のうち200万人以上が亡くなったとされる不幸な歴史があったためで、年齢構成を見ると35歳以上が極端に少ない不自然な形をしています。
開発途上の街なみ
カンボジアの首都プノンペンへは、成田空港から約6時間半で到着します。
プノンペンも他のアジア諸国と同じように、暑さと湿気、そして、人々のあふれかえるような熱気が私達を迎えてくれます。
東南アジア新興国に行くと、たいていは交通渋滞に巻き込まれることになりますが、ここカンボジアも例外ではなく、時間によっては激しい渋滞となります。
インフラ整備が追いついていないため、信号のない交差点や、信号があっても点灯していない交差点なども多く、現地の人が上手い具合に衝突を避けて行き来している様子は曲芸のようでもあります。
プノンペンには、日本企業も多数進出しています。
2014年にオープンした「イオンモール プノンペン」は、カンボジアでも最大規模のショッピングモール。イオンプノンペン店や専門店、レストラン、フードコートのほか、シネコンやスケートリンクなども備えた総合的な施設で、日本からも多く出店しています。
日本と同じように、カンボジアの若い人々にとっても、ショッピングモールで過ごすこともレジャーの一部になっているようです。
大規模な開発が進む一方で、すぐそばにはスラム街も残っています。富める者と貧しい者とが混在する様子も、東南アジアでよく見られる光景です。
投資に適した将来性の高いマンション
はじめに向かったのは、外交官などが多く住む高級住宅街。日本だと青山や表参道あたりでしょうか。建築しているのはレジデンス(高級)タイプのマンションです。
再開発のすすむ都市部でも、ここは特に立地がよく、かなり人気があるようです。
次に向かったのは、日本でいうとお台場や豊洲のような大規模開発地域に建築中のマンションとオフィス。
建物の内部に入り、現地スタッフの説明を聞きながら、細かく見ていきます。
建築中のマンションからは、雄大なメコン川と急ピッチですすむ地域の開発が一望できます。
徒歩圏内にはショッピングモールもあり、さらに数年後には、大使館や学校も開設される予定です。
開発プロジェクトが完了し、周辺一帯の整備が整えば、日本を含め海外からの多くの企業の進出も期待できます。マンションの資産価値はさらに上昇するでしょう。
アジア新興国への共鳴と期待
今回、プノンペンの不動産を視察・検討した結果、区分所有の事務所を購入することにしました。
日本と違って面白かったのは契約のときです。カンボジアでは契約書類一枚一枚に青い朱肉で拇印を押すのです。印鑑やサインと違って個人を特定できるうえ、印鑑のように忘れたり紛失したりすることがないので、合理的かもしれません。
人口減少に歯止めがかけられない日本に比べ、若く、そして大きな成長が期待できる東南アジアは、まだまだ多くの可能性を秘めています。私はアジア新興国を訪ねるたび、地域に生きる若い人々の強いエネルギーに共鳴し、彼らに投資してみようと考えるのです。
[出典]
https://www.google.co.jp/maps
外務省 目で見るASEAN-ASEAN経済統計基礎資料-
http://www.populationpyramid.net/