田中 圭介の不動産投資コラム

シリーズ連載: 答えは現地にあり!現地取材レポート

LIFULL HOME'S 不動産投資コラム

【第2回】 現地取材レポート〜タイ バンコク編〜

*写真1:建設が急ピッチで進んでいるバンコク市街の様子

*写真1:建設が急ピッチで進んでいるバンコク市街の様子

皆様、こんにちは。

エイリックの田中です。
現地情報をよりタイムリー、かつ詳細にお届けするために始まった現地取材レポートですが、今回はタイのバンコクを取り上げます。

今回のレポートは2015年10月に現地に訪れた内容となります。
経歴にもある通り、私は2011年〜2013年末までバンコクに住んでいました。日本に戻ってきてからもう2年になりますが、たった2年ですが、それでも街はかなり変わったと思います。

ちなみに、2016年1月末にまたバンコクに行きます。弊社にて現地視察ツアーも初めて今回行う予定です。今後、定期的に「現地を知るツアー」をやっていきますので、ぜひ参加してみてください。

では、タイの街角情報や現地の生活情報、そして不動産情報についてレポートしていきます。

■タイ人は敬虔な仏教徒

*写真2:タイのマクドナルド前に立つドナルド

*写真2:タイのマクドナルド前に立つドナルド

写真を見てもわかる通り、ドナルドもワーイ(タイ式の合掌)をしています。ケンタッキーフライドチキンのカーネルサンダースは残念ながら世界共通のポーズでしたが(笑)

とはいえ、タイの街角にはあらゆるところに祠があります。
コンドミニアムやサービスアパートにもあったりします。
タイの方はこの前を通る時はワーイをして敬意を払います。

*写真3 パワースポットでも有名なエラワン・プーム(エラワンの祠)

*写真3 パワースポットでも有名なエラワン・プーム(エラワンの祠)

写真3はバンコクで最も有名なエラワンの祠です。2015年8月に悲しい爆破テロが起きた現場でもあります。今は落ち着いていて多くの観光客や信仰心の厚いタイ人で溢れかえっています。

さて、今回の現地取材のメインは不動産情報収集と物件・新規プロジェクトの確認、そして現地のデベロッパー・不動産会社との商談でした。

実はタイは今、2015年10月末から半年間、登記税が100分の1に暫定的に値下げされています。通常、タイの登記税は物件価格の2%がかかります。
そして、この2%を売主と買主で1%ずつ折半します。

それが現在、登記税は0.02%になっています。
具体的に言うと、3,000万円の物件を購入しようとしたら、普通は売主が1%の30万円、買主が30万円を支払う必要があるのですが、2016年4月末までの購入であると、それぞれ3,000円ずつで良いという破格のキャンペーンをやっています。

これは軍事政権であるタイの政府が、景気テコ入れ策として行っている施策です。いきなり100分の1になったので、一気に売りやすく・買いやすくなったというわけです。

おかげでタイの不動産市場はここで一気に動き出しました。
現在は割安な物件であれば、タイ人がすぐに買いに来るという状況が起きています。

そんな盛り上がっているタイの不動産市場ですが、そもそものルールや商習慣を知っておきましょう。

■ 日本と違い宅建免許は存在せず、誰でも不動産仲介業ができる。
■ ルールがないため重要事項説明などはありません。賃貸であれば契約書が絶対ですので、必ず確認するようにしましょう(通常は1年契約、礼金・敷金ではなく、デポジットとして2ヶ月分が初期費用、家具・家電はついているのが多いです)
■ 不動産売買の場合、外国人が購入できるのはコンドミニアムのみ。土地は購入不可です。
■ 不動産売買の場合、購入できるのは総Unit面積の49%までが外国人枠として購入可能です(実際にはタイ人が80%近く占める物件がほとんど)
■ 不動産売買の場合、外国人が購入する際は「外貨送金証明書」が必要となります(マネーロンダリング防止のため)

上記以外にも細かなルールや商習慣は存在しますが、最低限上記の事くらいは知っておいて欲しいです。

*写真4 :タイの一般的な部屋(ここで家賃は約10万円程度)

*写真4 :タイの一般的な部屋(ここで家賃は約10万円程度)

この中でも特にトラブルになりがちなのが、賃貸ではデポジットの考え方、売買だと外貨送金証明書です。これについては少し詳しく話しますね。

<賃貸の場合>
デポジットは日本でいう敷金と同じ扱いになりますが、契約書をきちんと確認しましょう。デポジットは通常退去時にかかるクリーニング代をこのデポジットから支払いますが、中には全額持って行かれる事も多いです。
また、基本的に賃貸の契約期間は1年契約ですが、日本と違い契約期間を満了せずに退去する場合は、このデポジットを全額没収というのがほとんどです。

家を借りるときは必ず借りる前に写真を撮っておき、退去するときに「この傷は入居前からあったよね」と聞いて確認する事が重要です。タイは日系不動産会社さんが多いので、彼らが基本的にはやってくれますが、それでも入居する人は気をつけたほうが良いです。

<売買の場合>
タイ非居住の外国人がタイの物件を購入する場合は、外貨送金証明書が必要です。2014年頃から特に厳しくなりました。
要はタイにお金をハンドキャリーで持ってきて、そのお金を頭金にする、という事はNGです。デベロッパー側から言われると思います。
つまり、日本の銀行からタイのデベロッパーの指定口座に振り込むという作業をしなければいけません。中には「大丈夫だ」という人もいるかもしれませんが、基本的には不可能です。今回の取材でもそういう方の相談を受けましたが、手間暇だけがかかり、結局デベロッパー側からNOと言われてしまい、日本からお金を送るという手続きを踏まれていました。

さて、現在タイの不動産価格(特にバンコク中心部)は高騰しつつあります。
下の表をご覧ください。

図1 : バンコク主要エリアの平米単価推移

*CBRE Thailandの資料から抜粋

*CBRE Thailandの資料から抜粋

日本人駐在員が多く住むスクンビットエリアが2015年第2四半期で平米単価が17.8万バーツ(日本円にして約60万円程度)となっています。
10年前の2005年は7万バーツくらいだったので、2倍以上の伸びになっています。

そして、このエリアで新しいプロジェクトが次々と発表されています。
その価格はなんと平米単価で約25万バーツ〜30万バーツ(日本円にして約80万円〜95万円程度)。実に10年前から3倍〜4倍の値をつけて販売されています。

賃料も同じように上がってきていますが、それでも売買の伸びほどではありません。ですので、現状のタイ中心部、新築価格は正直投資としては割に合わない可能性が非常に高いです(だいたい4%~5%程度の利回りと思ってもらって結構です)

ますます加熱していくタイの不動産。

そしていよいよ2015年末にはAECが発足します。

これ以上価格が高騰するのか、それともいったん踊り場になるのか、誰にもわからないといえばわからないですが、私としてはまだ上昇すると思います。

しかし、上昇するからといってその物件に飛びつくのではなく、全体的に上昇するので、いかに「目利き」をするか、「割安」な物件を見つけるか、が勝負だと思います。

この辺りはまたレポートとして書いていきます。

ぜひお楽しみに。

次回のレポートはマレーシア・クアラルンプールについて書いていきたいと思います。よろしくお願いします。

【このコラムの著者】

田中 圭介

1979年兵庫県生まれ、関西学院大学経済学部卒。 新卒で外資系製薬メーカー入社後、出版社を立ち上げる。 2005年より大手不動産ポータルサイトにて営業責任者を5年以上歴任した後、2011年タイにて現地法人の立ち上げ、現地不動産ポータルサイトを立ち上げた経験を持つ。 在タイ時代から数多くの人脈を持ち、ASEAN各国を駆けずり回る。 現場主義を信条とし、自身の経験や知識を元に投資家や企業のサポートを行う。 主な著書に「ASEAN不動産投資の教科書」など3冊。

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