田中 圭介の不動産投資コラム

シリーズ連載: ASEAN地域の海外不動産投資の現状

LIFULL HOME'S 不動産投資コラム

No.102 2022年のカンボジア不動産マーケットについて

エイリックの田中です。

前回のコラムで抜けていたカンボジアについて今回は書いていきたいと思います。実は私は一般社団法人日本カンボジア協会(以下JCA)の常務理事をさせていただいており、JCAの活動としてカンボジア関係者とは積極的にミーティングを重ねています。その中でも不動産だけではなく、日本とカンボジアの架け橋となるべく、色々な情報をお互いに投げ合っているような、そんな状況です。
さて、このコラムでは不動産がメインなので、不動産に特化して話をしていきたいと思います。

図1 : カンボジアのコンドミニアム供給数(完成物件)と推移

昨年のCBRE Cambodiaのデータですが、コロナ禍に入ってからハイエンドのコンドミニアムの新規供給の数は激減しており(引渡しはされています)、ローカル向けの物件が多く供給されています。

これは他のASEAN諸国でも全く同じ傾向ですので、特に驚くような内容ではないのですが、カンボジアは他国以上に外国人投資家に依存していた部分があるので、このコロナは非常に大きな痛手を受けているのは確かです。

特に賃貸に関してはデータがないのですが、私の周囲にいる投資家からは「賃貸が厳しい」という声がよく聞かれます。
やはり素晴らしい物件を購入したとしても、肝心の借り手になる賃借人は外国人が多いので、その外国人が入国できていない事実は手痛い状況になっています。そのため、投資家としては想定賃料を下げて賃借人を探さないといけなくて、逆に賃借人は良い物件が安く借りられるので、そこにギャップが生まれています。ですので、カンボジアに関しては特に海外からの出入りが自由になることが最優先になってきそうです。

そんなカンボジアですが、現在入国に関してはワクチン接種をしていれば隔離が免除されています(アライバルビザは現在発行されていません)。日本はまだ帰国後に隔離がありますが、他国の場合はその辺りが少しずつ緩和されています。今年はここに期待したいと思います。

そしてカンボジアでは来年総選挙があります。まずは2022年6月5日に地方選挙が行われます。カンボジアはカンボジア人民党が最大与党であり、以前は救国党という野党が存在したのですが、救国党は解散したため与党の圧勝になるのは間違いありませんが、今回の地方選挙において「得票率」が一つの鍵になりそうです。この地方選挙が終わればいよいよ2023年に総選挙があります。フン・セン首相は息子のフン・マネット陸軍副司令官に首相を引き継ぐという意向を2021年末に発表しています。これで世代交代になるのか、非常に注目すべき内容だと思います。

カンボジアも上述した通り厳しい状況なのは確かですが、首相交代の可能性もあり、色々と変化が起きそうな予感はあります。その中で不動産においてもプノンペンにハイアットが昨年オープンし(コロナのため1年以上遅れて開業)、また今後様々な外資系ホテルがオープン予定となっています。

ゆっくりと着実に成長しているカンボジア、コロナによるブレーキはありますが、逆を言えばコロナが落ち着き海外からの人が流入してくるようになれば、また大きく成長していく国であるのは間違いないと思います。それまでは我慢を強いられますが、ポテンシャルは大きいと思います。

カンボジアについてはデジタル通貨の発行や都市開発がびっしりと計画されていて、ポジティブな要員が多いのは確かです。この辺りはまたレポートしていきたいと思います。

【このコラムの著者】

田中 圭介

1979年兵庫県生まれ、関西学院大学経済学部卒。 新卒で外資系製薬メーカー入社後、出版社を立ち上げる。 2005年より大手不動産ポータルサイトにて営業責任者を5年以上歴任した後、2011年タイにて現地法人の立ち上げ、現地不動産ポータルサイトを立ち上げた経験を持つ。 在タイ時代から数多くの人脈を持ち、ASEAN各国を駆けずり回る。 現場主義を信条とし、自身の経験や知識を元に投資家や企業のサポートを行う。 主な著書に「ASEAN不動産投資の教科書」など3冊。

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