田中 圭介の不動産投資コラム

シリーズ連載: ASEAN地域の海外不動産投資の現状

LIFULL HOME'S 不動産投資コラム

No.27 2019年カンボジアの不動産マーケット その1

エイリックの田中です。

今回は2018年の選挙でフン・セン氏が再選したカンボジアを取り上げてみたいと思います。政治的な良し悪しはいったんさておき、経済状況や不動産状況について3回に分けて書いていきたいと思います。

図1 カンボジア人口ピラミッド

出典:United Nations Survey


カンボジアを話すとき、まだまだ偏見があるのか、日本人からすると「ASEAN最貧国」という言葉が付いて回ります。おそらくそれは一人当たりGDPや政治体制などを指して言われるのでしょうが、それは少し違います。
もちろん、過去の不幸な事はあります。そのせいで人口ピラミッドも図1にある通り、若者が多い国になっているのも事実です。

この若者が多いという所に着目をしていただきたいのですが、現地に行ってみると確かに老人と言われる人が少ない印象があります。私はこの部分に非常に魅力を感じてしまいます。

若さゆえ、荒っぽい所もありますが、私の中ではASEANで一番元気な国という印象を持っています。事実、これから人口ボーナスを迎えるでしょうし、将来の人口予測でもカンボジアは150%以上の人口増加が見込まれています(図2)。

図2 カンボジア人口予測

出典:United Nations Survey


さらに直近では中国、日本などと手を組み、外交上手な面も見せています。
その結果、海外直接投資(FDI)が大幅に増え、それに伴いカンボジアのGDPも上昇傾向にあります。(図3)

図3 カンボジアのGDPとFDI推移

       100万USD                         10億USD

出典:IMF、World Bankなどよりエイリック作成

なぜ海外直接投資が増えたのか?最も多いのは中国ですが、日本も負けていません。やはりそこはカンボジアがASEAN南部回廊(ホーチミン→プノンペン→バンコク)を繋ぐ要所であり、若者が多く労働力が豊富だということもあるでしょう。企業進出も増えてきています。

まだまだカンボジアの主要産業は建設業や観光業、そして農業がメインです。つまり昔ながらの事業が主体ではあるものの、証券取引所もできてITの力で急速にフラット化している世界に合わせて一足飛びに成長している、それが結果として平均経済成長率が6%以上という驚異の数字になっているのだと思います。

このように若者の力で着実に成長しているカンボジア。
平均年齢はまだ25歳前後です。そして、首都プノンペンは1ヶ月単位で街並みが変わっています。もちろん、そこには変な話も嘘くさい話も怪しい話も当然あります。以前もそういった話が持ち込まれてきて丁重にお断りしましたが、それだけ魅力的になりつつあるのでしょう。

次回からはプノンペンの今後の発展の仕方や現在計画されているプロジェクトおよび不動産の状況を書いていきます。
おそらくびっくりされると思います。ぜひお楽しみに

【このコラムの著者】

田中 圭介

1979年兵庫県生まれ、関西学院大学経済学部卒。 新卒で外資系製薬メーカー入社後、出版社を立ち上げる。 2005年より大手不動産ポータルサイトにて営業責任者を5年以上歴任した後、2011年タイにて現地法人の立ち上げ、現地不動産ポータルサイトを立ち上げた経験を持つ。 在タイ時代から数多くの人脈を持ち、ASEAN各国を駆けずり回る。 現場主義を信条とし、自身の経験や知識を元に投資家や企業のサポートを行う。 主な著書に「ASEAN不動産投資の教科書」など3冊。

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