田中 圭介の不動産投資コラム

シリーズ連載: ASEAN地域の海外不動産投資の現状

LIFULL HOME'S 不動産投資コラム

No.33 2019年マレーシアの不動産マーケット その2

エイリックの田中です。

前回は2018年の政権交代からマレーシアの現状について書いてきました。特にHSRの凍結について紙面を割いたのですが、今回は不動産について書いていきたいと思います。

図1 マレーシア住宅価格変化

*出処:Valuation&Property Serveices Dept in Malaysia

上記を見てもらっても分かる通り、マレーシアの不動産価格に関しては2009年頃まではゆっくりと上下していきましたが、2010年から一気に不動産価格が伸びていきました。
これはマレーシアの経済成長がついに花開いた、という意見もありますが、実際にはそういう意味合いよりもジョホールバルで開始されたイスカンダル計画やクアラルンプール中心地において開発が非常に活発になった結果と言えそうです。しかし、マレーシア政府としては行き過ぎる投資熱はリスクがある、ということで2014年7月にマレーシアは不動産投資規制を行いました。

これにより、不動産価格は下落傾向になり、「落ち着きを取り戻した」というマーケットと言えます(大幅なダウンはそこまで見られないため)

実際問題、マレーシアというのは平米単価あたりで見ると、他の国より値段が割安になっています(図2参照)。これは国土の大きさに比べて、人口が少ないからということもありますし、車社会という部分もあったからと思われます。

しかし、今後のマレーシアの動きを考えると、これから新しい高架鉄道ができあがることもあり、車社会と鉄道の住み分けが日本やタイのようになっていくと予測されます。

図2 各国の1平米あたりコンドミニアム平米単価比較(120平米換算)

*出処:Global Property Guide よりエイリック作成(2019年4月調査)

この傾向を見るとまだ他のASEAN諸国に比べて割安なマレーシアの物件は可能性を秘めていると思われます。

値上がりするか?と言われるとさすがに個別案件に関してはわかりませんが、期待値はあると思います。日本で言われているようなマレーシア不動産は厳しいという意見は私はあまり意識していなくて、それよりも物件そのものの価値と今後の動き方次第でいくらでもポジディブでもネガティヴでも言えるからです。

またクアラルンプールでは今インフラが整いだしています。ほんの10年前までLRT(都市旅客鉄道)の便数や駅数が少なかったのですが、ここに来て急ピッチで建設が進んでいます。

図3 クアラルンプール路線図

*出処: http://www.malaysia-magazine.com より抜粋

 

この動きが活発になってきており、当然ながら日本でもお隣のタイ・バンコクでも見られたような「駅近」物件が脚光を浴びてきています。
そういう点もこの街の魅力につながっていくと思われます。

マレーシアは単純な投資対象というだけでない魅力も十分に持っている国ですので、次回はそのあたりについて書いていきたいと思います。

今回は短めですが、これで終わります。

【このコラムの著者】

田中 圭介

1979年兵庫県生まれ、関西学院大学経済学部卒。 新卒で外資系製薬メーカー入社後、出版社を立ち上げる。 2005年より大手不動産ポータルサイトにて営業責任者を5年以上歴任した後、2011年タイにて現地法人の立ち上げ、現地不動産ポータルサイトを立ち上げた経験を持つ。 在タイ時代から数多くの人脈を持ち、ASEAN各国を駆けずり回る。 現場主義を信条とし、自身の経験や知識を元に投資家や企業のサポートを行う。 主な著書に「ASEAN不動産投資の教科書」など3冊。

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