エイリックの田中です。
日本でも緊急事態宣言が解除され、街に活気が戻りつつあります。
そして「新しい生活様式」形で感染防止に努めながら徐々に活動開始というところでしょうか。
本当に3月から5月までの3ヶ月というのは、私も含め動けなかった人が多かったのではないでしょうか。これは世界的な話ですので、誰が悪いというわけではありませんが、いとも簡単に世界はウイルスでストップするのだ、という事が明らかになり衝撃でした。
しかもこれは5月で終わり、という話ではなく、これからも続く、もしくはまた新たなウイルスが発生すると同じようなことが起こりうるということです。これにより、世界はまた不透明な状態に突入したと言えます。6月に入り、私も日本国内だけでなくASEANの状況を逐一チェックし、現地パートナー等とコミュニケーションを取っていますが、今回の衝撃は想像以上であり、終わったのではなく、これから厳しい時代が来るという認識をしています。
改めて今月もASEAN各国の状況をお送りいたします。結果的に6月末まではどこの国にも行けない状況でして、7月に入って海外に行けるかどうか、そういうタイミングだと思ってもらって良いかと思います。
図1:ASEANと日本のコロナ感染者・死者数および入国管理状況
(2020年6月8日時点)

*出典:WHOおよび各国大使館HP等よりエイリック作成
図1を見ていただいたらわかるのですが、まず入国管理状況に関しては、ASEAN全ての国で短期滞在者(労働許可証や定住許可を持っている人以外)は入国が基本的に不可能です。これを6月30日まで、としている国は残念ながらなく、ここは状況を見ながら随時変更していく、と想定されます。
ですので、海外に行かれる、行きたい場合は私も含めてですが、常に最新の情報を取るようにしてください。
また、図1を見ても突出して感染者数が多いのはシンガポール、フィリピン、インドネシアの3カ国です。ただ、シンガポールにおいては死者数は少ないです。(死者数÷感染者数)で計算すると、シンガポールはわずか0.07%となっています。かたやインドネシアは5.91%、また日本も実は5.34%という数字になっています(この辺りは専門家の意見を信用してください。PCR検査数など本データが必ずしも正しいというわけではないと思っています)
ただ少なくともシンガポールは感染者数が多いと言っても死者数は極めて低いということは良いニュースなのかなと思います。それらを一目でわかるように図2を作成しましたので見てください。
図2 ASEAN+日本のコロナ感染者数と死者数グラフ(2020年6月8日時点)

*出典:図1データよりエイリック作成
図2に関しては顕著にフィリピンとインドネシアが感染者数と死者数が増えています(日本も上記2国に次ぐ形で死者数が多いです)。ただ、フィリピンとインドネシアを除けば、それ以外の国に関しては死者数が増えているわけではないので、ある程度沈静化してきたと思われます。ですので、7月に入れば徐々に現地に行ける可能性もあるかなと思っています。
6月に入り、ようやく沈静化が見えてきた、と言っても経済や不動産の状況はまさにこれから、という話です。やっと動けるようになってきた、というだけで第1Q(1月〜3月)、第2Q(4月〜6月)はASEAN全域で大きなマイナスになると予想されています。マーケット的にはまだなんとも判断できませんが、年末に向けて動きが出てくるかと思われます。
まだASEAN不動産情報を提供できておらず申し訳ございませんが、今しばらくこの状況が続くかと思います。私もすぐにでも現地に飛びたいのですが、まだ待機を余儀なくされそうです。
世界が早く希望に溢れた日々を取り戻せるよう、もう少し我慢が必要です。