田中 圭介の不動産投資コラム

シリーズ連載: ASEAN地域の海外不動産投資の現状

LIFULL HOME'S 不動産投資コラム

No.51 ASEAN諸国における2020年の経済成長率はどうなるか?

エイリックの田中です。

6月末にベトナムへの臨時便が出ました。現地に到着すると隔離を余儀なくされるようですが、それでも7月からビジネス客を中心に少しずつ緩和されそうな状況です。ただ一般旅行客となると、7月末までは各航空会社が運休を発表している通り、少なくとも8月までは現地に行けないと考えた方が良いと思います。

ここ3ヶ月以上、私もコロナの状況と各国の入国状況などを書いており、経済・不動産というアプローチができていなかったので、今回からASEAN経済や不動産について書いていきたいと思います。7月はまず経済について書いていきたいと思います。

6月が終わり、2020年は上半期が終了したということになります。第1Q(1月〜3月)にコロナが世界中を席巻しましたが、経済的には微減でした。しかし、第2Qに入って、いよいよ各国が経済対策を出してきて、大きく減速することが予測されます。

CEIC Dataによると、2020年のASEANの経済・景気は減速傾向にあると発表しており、各国の中央銀行も利下げをすると言われています。ただ2020年末に経済正常化が実現できれば、回復傾向にあるとも発表しており、2020年の経済成長率は各国によってバラツキはありますが、それでもマイナス成長ということにはならないとしています。

*CEIC Data発表資料よりエイリック作成


図1をご覧ください。マレーシア、タイで大きく昨年よりも成長率は下がりそうですが、それでも2020年末に向けて反動があり、それに合わせて2021年にはまた2018年程度の成長率を達成すると予測されています。

果たして、この予測通りに進むのか?は正直なんとも言えません。また第二波や第三波のようなものがあったり、新種のウイルスが出てきたりする可能性もあります。ですので、あくまで予測という形ですが、私自身は希望を持って1年程度で復活すると見ています。

今回の被害は大きな震災や津波のような局地的な天災と違い、世界的に自由主義経済がストップさせられたという未曾有の危機です。条件は世界中同じと思って良いと思います。その中でやはり成長余地のあるエリア、かつ感染者数もある一定程度抑えられており、死亡者数も欧米と比べて低いこのASEANというエリアは正常化すればするほど、資金は集まりやすいのではないか、というのが私の考えです。

もちろん、移動の制限は今後もある程度予測されると思いますが、世界的に利下げが行われている今、余剰資金をどこに投資するべきか、というのが今後の大きな課題になりそうです。
世界を見回しても、感染が拡大している欧米諸国、そして中国が香港国家安全維持法を成立させ、さらなる覇権拡大を狙っているようにも見えます。

このように世界は極めて不安定な状態になっています。そんな中でASEANというエリアは良くも悪くもまだ世界の表舞台に立てていない状態です。どうしても欧米諸国および中国の力がまだまだ必要なエリアであるのは確かです。

そういう意味では、「まだ成長余力がある」という認識を私はしています。おそらくCEICや他の調査機関を調べてみてもASEANがずっと低迷するという予測は見当たりませんでした。

そうすると、(仮に2020年末には正常化するとして)2021年に反動で成長するというのであれば、この2020年時点では「仕込み時」になりうると考えています。もちろん、まだ先行き不透明な部分が多いので絶対とは言えませんが、2020年下半期は面白いタイミングが来るかもしれません。

次回は経済だけではなく不動産マーケットについても書いていきたいと思います。

【このコラムの著者】

田中 圭介

1979年兵庫県生まれ、関西学院大学経済学部卒。 新卒で外資系製薬メーカー入社後、出版社を立ち上げる。 2005年より大手不動産ポータルサイトにて営業責任者を5年以上歴任した後、2011年タイにて現地法人の立ち上げ、現地不動産ポータルサイトを立ち上げた経験を持つ。 在タイ時代から数多くの人脈を持ち、ASEAN各国を駆けずり回る。 現場主義を信条とし、自身の経験や知識を元に投資家や企業のサポートを行う。 主な著書に「ASEAN不動産投資の教科書」など3冊。

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