田中 圭介の不動産投資コラム

シリーズ連載: ASEAN地域の海外不動産投資の現状

LIFULL HOME'S 不動産投資コラム

No.54 ASEAN各国の2020年〜2021年の経済成長予測 

エイリックの田中です。

各国において2020年上半期の数字や2020年予測、2021年予測などが出てきつつあります。正直かなり厳しい数字と言わざるを得ません、ですが、2021年になると昨対比で計算するため非常に楽観的な数字がまだ並んでいます。

下記のグラフを見てください。
2020年第4四半期から四半期ごとのGDP成長率をまとめています。

出典:各国の統計発表およびIMFデータより抜粋

この中で特徴的なのが2020年の10月〜12月の時点でベトナム、フィリピンはすでにプラス成長を予測しています。ベトナムに関しては早々にコロナの抑え込みに成功しており(7月頃から少しずつ増えてしまいましたが)、2020年10月から12月の3ヶ月に関しては期待が持てる、というのは理解ができますが、フィリピンは先月のコラムでも書いた通り、感染者数増加が止まっていない状態です。そんな中で2020年第4四半期が成長で終わるというのはかなり強気と言えるでしょう。

逆にマレーシアやタイの経済的影響は非常に大きく、おそらくこの数字はかなり近しい数字であると同時に2021年以降に期待感を持ってプラス成長していくという予測が出ています。

もちろん新型コロナウイルスの状況次第ではありますし、第三波と呼ばれる波がこの冬に訪れるかどうか、誰にもわからないことではありますが、概ねASEAN諸国において2021年はプラス成長をしていく、国によっては8%以上の成長を達成すると強気なデータになっています。

これが実現する・しないは正直わかりません。私自身は少し厳しいだろうなと率直に思っています。おそらく現在の渡航状況等を見ているとやはり海外から人を入れるというのはどこの国もまだネガティブですし、あと半年から1年くらいかかるのではないかと考えております。

現在ワクチンや特効薬の開発競争がされていますが、ASEAN諸国で入手できるのはまだ先の話でしょうし、なかなか厳しいと思っています。

ただ、ASEAN各国が成長率を6%も8%も予測できるというのは事実だと思います。時間軸で考えると厳しいと思ってしまいますが、やはりそれだけの伸びしろがあるということですし、実際、そういう成長をしてきてからこそ出せる予測だと思っています。

残念ながら日本で8%以上の経済成長、と言うと多分非難されると思います。せいぜい2%-3%程度の成長が適度な数字感覚だと思います。先進国で規模感も当然ながら、やはり急成長するというのは考えにくいからだと思います。

ここにASEANの強さ、期待があると私は見ています。2021年にいきなり8%成長するという気はしませんが、それだけの経済成長余地があるというのは正しくて、その余白がまだあるというのは大きな魅力だと思います。

まだまだコロナの影響は大きいのですが、現地の人たちも歯を食いしばって動いています。それは世界中同じです。現地には行けませんが、私も現地の情報はほぼ毎日仕入れており、少しずつ前進していると感じます。

さて、次回からは各国の経済状況および不動産状況を書いていきたいと思います。このコロナ禍の中で各国様々な施策を打っており、不動産マーケットも少しずつですが動きが出てきています。

【このコラムの著者】

田中 圭介

1979年兵庫県生まれ、関西学院大学経済学部卒。 新卒で外資系製薬メーカー入社後、出版社を立ち上げる。 2005年より大手不動産ポータルサイトにて営業責任者を5年以上歴任した後、2011年タイにて現地法人の立ち上げ、現地不動産ポータルサイトを立ち上げた経験を持つ。 在タイ時代から数多くの人脈を持ち、ASEAN各国を駆けずり回る。 現場主義を信条とし、自身の経験や知識を元に投資家や企業のサポートを行う。 主な著書に「ASEAN不動産投資の教科書」など3冊。

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