寺尾 恵介の不動産投資コラム

シリーズ連載: 悩める投資家への「目からウロコが落ちる」アドバイス 誌上チャレンジ面談

LIFULL HOME'S 不動産投資コラム

13.本当に誰でもできる戸建投資の神髄

LIFULL HOME’Sのコラムも2013年から始まった「投資スタンス編」を皮切りに、「失敗編」「事業化編」を経て、本シリーズは読者さんからの質問に回答する形式になっていますが、この「質問回答編」も既に連載から1年が経過して13回を数えます。
読者さんからの質問がある限りはシリーズを続けることができますが、もしかしたら近いうちに終了とさせていただくかもしれません。
質問のある方はこちらまでお願いします。

さて、前回はこれからの不動産投資で中心的な存在になるかもしれない「中古アパート」について説明しました。そして予想はしていましたが、「戸建投資はどうなんですか?」という質問をいただきました。

ぼくの周りには戸建投資をしている人が多くいますし、自分も過去に埼玉県の戸建を保有していた時期があります。
そしてもちろん、戸建というジャンルは属性や自己資金の面で制限がある人であっても参入が可能な、とても夢のある投資スタンスだと思います。今回は、この戸建について解説していきましょう。

■「規模が小さい」だけではない戸建のメリット

前述しましたが、戸建というジャンルは不動産投資の対象として非常に優れています。

メリットとしては何といっても「少額でのスタートができる」ということでしょう。数百万円の貯蓄があれば、融資を使うことなく物件の購入が可能ですし、金額が小さいので破綻のリスクもほとんどありません。

そしてリスクが低いのは、規模が小さいという理由だけではありません。
アパートやマンションなどの「集合住宅」は、誰かに貸して家賃収入を得る目的の「投資家」だけが購入を検討するのに対し、戸建住宅は実際に自宅として住もうとする「実需目的」で購入されることがほとんどです。

当然のことながら、実需目的の購入者は投資目的のそれに比べて圧倒的に多いため、いわゆる出口と呼ばれる売却時のリスクが極めて低いのが特徴です。住宅の価格も相場による上昇下落はありますが、収益用の不動産に比べれば極めて安定していると言えます。
過去10年の間に、「アパートローン」と「住宅ローン」の融資基準がどのように変遷しているかを考えるだけでも、実需目的の不動産相場が今後も安定して推移するだろうということが想像できますね。

また、「安定して賃貸付けができる」という側面でも戸建は有利です。
集合住宅に比べて、賃貸用の戸建物件の供給は非常に少ないのが現状です。戸建を新築して集合住宅なみの利回りを出すのはほとんど不可能なので、この傾向はずっと続くことでしょう。
しかし、戸建住宅に限定して部屋探しをしている人は意外と多いものです。
戸建には、ペットを飼えたり専用の駐車場が確保できたり楽器を演奏できたりといったメリットがありますし、今でも集合住宅の「ご近所付き合い」を嫌う人がいるからです。
空き家の増加が全国的に問題になっている昨今でも、きちんと居住ができる状態の戸建住宅は、適正な家賃であれば入居付けに困ることはほとんどありません。

■戸建はとにかく「安く済ます」

戸建投資で最も多いタイプは「元々住んでいた自宅を貸す」というものですが、こちらは元々が自宅として高く購入している場合が多く、一定以上の利回りを確保することが非常に難しいです。
収益を確保しようとするなら、最初から賃貸する目的で物件を購入するのが良いでしょう。

きちんと利益を出している戸建投資は「とにかく安く買う」という点が共通しています。
古くても、汚くても、ある程度場所がへんぴなところであっても、価格だけは妥協せずに安さを追求します。
賃貸中ではない(空き家、または売主が居住中)戸建は、実需向けに販売されていることが多く、ボロボロですぐには居住できないような状態で売られている物件には、なかなか買い手がつきません。
売り手も買い手も「利回りがいくらか」とか「賃貸に出したらどうなるか」ということを考えないので、収益物件に比べて取引価格にブレが生じやすいことも特徴です。

そういった物件を見つけては強い指値を入れて交渉し、激安な物件を入手して、最低限の費用で修繕して、「これはお得だな」という家賃で貸すことで安定入居を実現する。

簡単にいうと、戸建投資は上記のプロセスが全てです。

安い物件はどういうところで見つけるのか。最低限必要な設備やスペックはどういうものか。リフォーム費用を抑えるためにどういう工夫をすれば良いか。
こういったことは、ここで説明をしなくても戸建投資について書かれている書籍を何冊か読めばすぐに分かります。数千円の書籍代で、何百万円もの利益につながる知識とノウハウを吸収できるのですから安いものです。

■どこまで生まれ変わらせるか、を決める。

アパート・マンションといった集合住宅と戸建の大きな違いとしては、「そのままの状態ですぐに賃貸に出せるような物件が少ない」という点が挙げられます。
もちろん、キレイにリフォームされて売りに出ていたり、そもそもの築年数が新しかったりという戸建もあるのですが、そういう物件を買っては利益を出すことができません。

ですから程度の差はあれ、購入してから賃貸に出すまでの間にリフォームをすることが前提となります。場合によっては「とても人が住める状態ではない」というくらいの家を見て、その家がどのように生まれ変われるのかを見極める眼力が必要になるでしょう。

また、生まれ変わらせるためにどこまで費用を掛けるのかという判断が適切でないと、効果の薄いリフォームに大きなお金をつぎ込んで収益を減らすことになります。
実際、戸建物件で圧倒的な利益率を出せている投資家さんは、「え?こんなのいいの?」というような状態で安く賃貸に出していることも多いようです。
物件に愛着を持って価値を上げつつも、投資家としてドライな判断もできる人が大きな利益と盤石の入居率を実現できるのです。

長くなりましたので、次回に続きます。
戸建投資は大きく分けて2つのタイプがありますので、そちらについて解説していきたいと思います。

【このコラムの著者】

寺尾 恵介

不動産投資・アパート経営の人気ブログを運営する「投資家けーちゃん」
大家さん向けの情報誌「満室経営新聞」の編集長。

1973年愛知県生まれ。早稲田大学法学部卒業。1996年に住友海上火災保険株式会社(現:三井住友海上火災保険株式会社)に入社し12年間勤務。富山支店在任時代に不動産投資に目覚め、現在までに約110室、家賃年収は6千万円に達する。

一般的には空室リスクも高く、アパート経営に不向きと言われる北陸地方(石川県、富山県)で物件を購入しているにも関わらず、入居率は常に90%以上で推移。管理会社を中心とした「チーム」での運営を得意とするスタイル。

運営ブログ 投資家けーちゃん「ハッピー&リッチBLOG」 http://toushika-keichan.com
メルマガ 投資家けーちゃんの不動産投資メールマガジン(23,000部) http://www.mag2.com/m/0000254056.html
著作 満室チームで大成功! 全国どこでもアパート経営(筑摩書房) http://www.amazon.co.jp/dp/4480863885/
みんなが知らない 満室大家さんのヒミツ(ぱる出版) http://www.amazon.co.jp/dp/4827205612

講演/セミナー実績
 全国賃貸住宅新聞社(賃貸住宅フェア)
 東京都宅地建物取引業協会
 株式会社ビジネスブレークスルー
 日本ファイナンシャルアカデミー株式会社
 北陸電力株式会社
 中部電力株式会社
 株式会社ギブコム
 SBIホールディングス株式会社
 株式会社ネクスト(HOME'S不動産投資フェア)
 健美家株式会社
 株式会社ファーストロジック(お宝不動産セミナー)
 三和エステート株式会社

その他、全国の不動産管理会社様での講演多数

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