寺尾 恵介の不動産投資コラム

シリーズ連載: 悩める投資家への「目からウロコが落ちる」アドバイス 誌上チャレンジ面談

LIFULL HOME'S 不動産投資コラム

14.本当に誰でもできる戸建投資の神髄(後編)

■マイホーム探しの人と競合しないために

融資が厳しくなってきたことで急速に注目を浴びている戸建投資。
少額で投資ができ、融資に頼る必要もないことから参入者が増えていくと思いますが、「とにかく安く買う」という点で、少し難しいところがあるのも事実です。

なぜかというと、戸建を探しているのは不動産投資家だけではないからです。
というより、むしろ投資家の何倍もの人が実需、つまり自分で住むために戸建住宅を探しています。お値打ち価格で住みやすそうな家が見つかれば、すぐに買われてしまうでしょう。
実需で戸建を探している人は、投資家に比べると価格についての要求が緩く、投資家としては「ちょっと高いかもな」という値段でも購入対象になることが多いでしょう。
良い場所にあって、特にリフォームをせずとも住むことができる状態の戸建を安く買うことは難しいと思われます。

そこで、投資家の採りうる選択肢としては「実需の人が引いてしまうくらいの状態の戸建を探して安く購入する」ということになります。ということは、リフォームの知識が必須になりますね。

戸建の場合は、売り物件がどのエリアで出てくるかが分かりませんので、購入したエリアで作業をしてくれる職人さんや工務店を探す必要があります。
ぼくの場合は、以前は電話帳に個人名で掲載されているような一人親方さんを探してお願いをしていましたが、今であればホームページを「かろうじて」作っているくらいの小さな工務店にお願いするのが良いでしょう。
ホームページが近代的過ぎるところは、広告宣伝にもお金を使っているため料金が高い可能性があります。

■戸建投資の2つのタイプ

既に多くの書籍が出ている戸建投資ですが、大きくは「都市型」と「郊外型」に分かれます。簡単に特徴をまとめると、以下のような感じです。

【都市型】

・一都三県、それなりの駅から徒歩圏が中心。
・再建築不可であろうと借地だろうと、安ければ良い。
・建物延べ床面積は30㎡台から取組可能。
・物件価格+リフォーム費用で1千万円前後に抑えられれば高収益ライン。
・「都区内で普通に住める戸建なら、築年に関わらず10万は取れる」という確信

【郊外型】

・基本的にはどこでもOK。
・駐車場が確保できる敷地と、建物延べ床面積50㎡台から
・基本的には再建築ができる所有権の物件
・物件価格+リフォーム費用で500万円前後に抑えられれば高収益ライン。
・「駐車場がついて家賃5万なら場所はどこでも誰か借りるだろう」という確信

いま売られている「戸建投資の本」は、圧倒的に「郊外型」について書かれたものが多いです。そのため、自家用車を持っていなかったり遠隔地に行くことに抵抗がある人にとっては、戸建は敬遠されてしまうことがあります。
しかし、実際には23区でも高利回りの戸建投資をしている人はいますし、距離や自家用車などの物理的なことで諦めてしまう必要はありません。

また、どちらのタイプでも、「こういうスペックが提供できれば、一定以上の家賃で入居が付くだろう」という賃貸市況における手堅い確信をもとに物件を選んで購入します。
これが集合住宅だと綿密なリサーチが必要ですし、郊外には需給関係が完全に崩壊しているようなエリアもありますので、この部分はかなりストレスを軽減できそうです。

■賃貸募集の方法

一定の住環境が提供できる戸建(郊外であれば駐車場があるもの)であれば、よほどの場所でない限り「安ければ決まる」というのが戸建の良いところです。

ですので、賃貸募集の方法としては普通に近隣の賃貸仲介会社を訪問して、入居付けのお願いをすればOKです。
鍵はキーボックスに入れて、建物のフェンスやガスメーターのあたりに取り付けておけば、複数の仲介会社に依頼をしても鍵を1本用意すれば済みます。

戸建の場合は、「集合住宅にはない何か」を求めている人が多いので、内見や申込をしようか迷っている人についての問い合わせが入ることが多いのが特徴です。
例えば「大型犬を飼っても大丈夫か」「ピアノはどうですか?」みたいなものですね。これについては一律に決めておくのではなく「ペット、楽器演奏など応相談」ということにしてくのが得策です。まずは申込をしてもらってください。
ちゃんとした人で長く住んでくれそうであれば条件は緩くすればいいですし、そうでなければペットも楽器も不可ということにしてお断りします。

また、最近の戸建投資で注目されている入居募集の方法が「ジモティ」を利用したものです。


https://jmty.jp/

ジモティは地域密着型の掲示板サイトですが、「不要品の売買」や「メンバーの募集」などのカテゴリーの中に「不動産」があり、オーナーが自分の物件を直接入居募集できるようになっています。(中には売りに出している人さえいます)

ジモティでは基本的に、貸主と借主が直接契約をしますので、借りる方としては仲介手数料が掛からないというメリットがあります。
安い戸建賃貸を探しているような人は、少しでも費用を抑えたいと思っているので、ジモティを通じての直接募集は魅力的です。

貸主は、問い合わせや現地案内などを自分で行う必要がありますが、広告料を支払う必要がありません。また、かなり田舎で賃貸仲介会社がほとんどないようなエリアであっても、自分の物件を多くの人に周知することができます。
中には「激安で貸しますので、リフォームは自分でして下さい」といった内容で物件を掲載している強者もいます(笑)
少し面倒なところはありますが、利用を検討してみるべきでしょう。

■投資を加速させる

戸建物件は賃料単価も低く、利回りが高い物件を入手できても自己資金の回収までは何年もかかり、スタート当初はあまり手応えがないかもしれません。

しかし、土地がついている戸建は区分マンションに比べて担保評価が高いことが多く、2戸目以降の物件購入の際、共同担保として差し出すことで融資が受けやすくなります。融資を利用できれば投資のスピードも加速するでしょう。

さらには、ボロ物件をリフォームして一定期間貸し出し、その後もキレイな状態を保ったまま実需向けに売却をすることで、自己資金を一気に増やすこともできます。

最初は地味に見えるかもしれませんが、着実に成果を積み上げることができる戸建投資には、ぜひ注目してほしいですね。

【このコラムの著者】

寺尾 恵介

不動産投資・アパート経営の人気ブログを運営する「投資家けーちゃん」
大家さん向けの情報誌「満室経営新聞」の編集長。

1973年愛知県生まれ。早稲田大学法学部卒業。1996年に住友海上火災保険株式会社(現:三井住友海上火災保険株式会社)に入社し12年間勤務。富山支店在任時代に不動産投資に目覚め、現在までに約110室、家賃年収は6千万円に達する。

一般的には空室リスクも高く、アパート経営に不向きと言われる北陸地方(石川県、富山県)で物件を購入しているにも関わらず、入居率は常に90%以上で推移。管理会社を中心とした「チーム」での運営を得意とするスタイル。

運営ブログ 投資家けーちゃん「ハッピー&リッチBLOG」 http://toushika-keichan.com
メルマガ 投資家けーちゃんの不動産投資メールマガジン(23,000部) http://www.mag2.com/m/0000254056.html
著作 満室チームで大成功! 全国どこでもアパート経営(筑摩書房) http://www.amazon.co.jp/dp/4480863885/
みんなが知らない 満室大家さんのヒミツ(ぱる出版) http://www.amazon.co.jp/dp/4827205612

講演/セミナー実績
 全国賃貸住宅新聞社(賃貸住宅フェア)
 東京都宅地建物取引業協会
 株式会社ビジネスブレークスルー
 日本ファイナンシャルアカデミー株式会社
 北陸電力株式会社
 中部電力株式会社
 株式会社ギブコム
 SBIホールディングス株式会社
 株式会社ネクスト(HOME'S不動産投資フェア)
 健美家株式会社
 株式会社ファーストロジック(お宝不動産セミナー)
 三和エステート株式会社

その他、全国の不動産管理会社様での講演多数

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