寺尾 恵介の不動産投資コラム

シリーズ連載: 悩める投資家への「目からウロコが落ちる」アドバイス 誌上チャレンジ面談

LIFULL HOME'S 不動産投資コラム

33.【スタンス別】今から始める不動産投資の必勝法

このコラムをお読みの方であれば、投資スタンスの重要性についてはしっかりご理解されているかと思います。
スタンスをどうするかによって、不動産投資で達成できるゴールが変わるのはもちろん、賃貸業への関わり方やライフスタイル、受けるストレスの種類や強さまで様々な影響があります。

人生をより幸せにしていくための不動産投資ですから、しっかりと考えて取り組んでいただきたいと思います。スタンスの決め方については、過去のコラム「投資スタンス編」 と、拙著をご覧ください。『フツーのサラリーマンですが、不動産投資の儲け方を教えてください!』

さて、今日はそれぞれの投資スタンスにおいて、今の融資情勢や市況を加味しつつ、「こうするのがベストだ!」と思われる物件購入の進め方についてお話していこうと思います。
基本的なノウハウは過去に出版されている書籍等で学んでいただき、その上でコラムで書籍の内容を補完していくのがお薦めです。

区分ワンルーム

新築のワンルームが投資として適していないことは、昔も今も変わりません。
従って購入する場合は中古限定になりますが、やはり区分の大きなメリットを最大限享受できるような物件を購入すべきかと思います。メリットはもちろん

・運営が安定している
・一棟ものに比べて流動性が高く売りやすい

の2点です。
最近は都心部でも少しずつ空室率が増加していますし、これからは景気も悪化していくと思われるので、利回りを追求しすぎて駅から遠い物件を購入するのは危険です。
区分の高利回り物件は、そのまま「競争力の低さ」につながり、さらにその低い競争力は自力では改善しにくいという特徴があります。何をおいても安定性と流動性を重視して、物件選択を行って下さい。

区分ファミリータイプ

ぼくも取り組んでいるファミリー区分ですが、景気の悪化が続くと住宅ローンを支払えなくなるような人も増えてきそうです。
また、経済の先行きが不透明な状況でマイホームを探すような人は少なくなるので、これまでよりは「賃貸した場合にすぐ(同じ家賃で)入居が付くかどうか」をチェックしていくべきかと思われます。

これまでは、退去で空室になったら売却して利益を得ることができましたが、何度か賃貸を繰り返す必要もでてきそうです。
賃貸中のファミリー区分は、実需向けよりも安く売られているのは変わりませんが、今後は「賃貸需要」がポイントになってくるでしょう。

戸建て

サラリーマン投資家向けの融資が厳しくなった一昨年の後半から、いわゆる「激安戸建て投資」に注目が集まるようになり、多くの投資家さんがこぞって低価格の戸建物件を購入するようになりました。
それで戸建の価格が上がるかというとそうではないのですが(それだけ戸建マーケットは大きいのです)投資家の方が好む300万円以下の価格帯の物件は、全物件種別の中で最もスピードが求められるようになりました

この分野で成果を上げている人は、1日に何度もポータルサイトの新着情報をチェックし、良さそうなものが出たら100km離れた場所であっても当日中に現地に直行するようなことを平気でこなしています。
当日はまだしも、「次の週末に見にいこう」みたいなマインドでは全くお話にならないのが現状です。スピード勝負をするなら、相当な気合いを入れなければなりません。

そこまでのアクションができない場合は、いわゆる「土地値」を意識した戸建投資がお奨めです。
都区内でも、公示地価に近い価格で取引されている1千万円程度の戸建物件を見かけます。もちろん築年数は古めになりますが、途中でリフォームや改築がされていたり、一生住んでくれそうな借主がついていたりと物件ごとのバラツキが大きいので、土地値に近い物件が出たら積極的に問い合わせてみましょう。

都市部の駅から徒歩圏の物件であれば、最後は必ず更地として売却できますので安心です。
ですから、借地や再建築不可物件(接道用件を満たしていない)、土地形状がいびつなものは避けて購入して下さい。

中古アパート

この種別の物件を購入する際の力強いパートナーであった「日本政策金融公庫」が、コロナウイルス関連の緊急貸付業務に追われています。

窓口には多くの申込希望者が押しかけており、一般の案件が後回しにされたり、当面の基準を厳しくして審査が否決されたりということが予想されます。
逆に言えば、公庫に限らず資金調達の目処がついている方であれば、かなり好条件の物件を購入できる可能性が高いと思われます。しっかり高利回りを追求していきましょう。

戸建と違い、土地値の共同住宅は「ひろーい土地に、建物がちょこっとある」というパターンが多く、土地値に近い価格であっても利回りはさほど高くならない傾向があります。ですので、出口を重視して土地の価値にこだわるよりは、高い利回りの物件を狙って短期間のうちに投資資金を回収し切ってしまうほうが良さそうです。
全体的に価格も落ちてきており、築20年未満でも15%以上の利回りが出ているアパートを、収益物件のポータルサイトで普通に見つけられるようになってきました。

一棟マンション

金融機関の評価が高く出るRCマンションは今でも比較的すぐに売れるようで、場所が良く築年数も浅めの物件については値下がりの傾向もあまり見られません。
しかし、入居率が低かったり購入直後に大規模な修繕が必要になるといった「手の掛かる物件」については、これから安く購入できるチャンスです。

このような手の掛かる物件をサラリーマン投資家の方が購入する場合、金融機関からの評価はかなり低くなるのですが、融資が緩かった時期はいわゆる「買取再販業者」や、俗にいう「三為業者」といった会社が家賃保証を付けたり、修繕費用を販売価格に上乗せすることで「満室・修繕済み」と同じような評価を金融機関から取っていました。イマイチな物件でも、そのイマイチが反映された安い価格で購入することが難しかったのです。

しかし、今は融資が厳しくなって三為物件を取り扱わない金融機関が増えましたし、今後の景況悪化を懸念して買取再販業者の購入(仕入れ)も消極的です。
従って、郊外の空室が多い物件については実力相応の価格で売りに出されることが増えるでしょう。そういった物件をきちんと満室に持って行けるような人であれば、お値打ち物件を購入できるチャンスになるかと思います。

このように見ていくと、融資がつきにくい物件を購入できる資金調達力や、空室が多かったり管理が良くない物件を改善させていく運営力が、今まで以上に求められる時代になっていくのは間違いありません。
その上で、人口減少や景気の悪化にも耐えうるような立地の良さを併せて追求していくことが、これからの不動産投資必勝法になっていくことでしょう。

【このコラムの著者】

寺尾 恵介

不動産投資・アパート経営の人気ブログを運営する「投資家けーちゃん」
大家さん向けの情報誌「満室経営新聞」の編集長。

1973年愛知県生まれ。早稲田大学法学部卒業。1996年に住友海上火災保険株式会社(現:三井住友海上火災保険株式会社)に入社し12年間勤務。富山支店在任時代に不動産投資に目覚め、現在までに約110室、家賃年収は6千万円に達する。

一般的には空室リスクも高く、アパート経営に不向きと言われる北陸地方(石川県、富山県)で物件を購入しているにも関わらず、入居率は常に90%以上で推移。管理会社を中心とした「チーム」での運営を得意とするスタイル。

運営ブログ 投資家けーちゃん「ハッピー&リッチBLOG」 http://toushika-keichan.com
メルマガ 投資家けーちゃんの不動産投資メールマガジン(23,000部) http://www.mag2.com/m/0000254056.html
著作 満室チームで大成功! 全国どこでもアパート経営(筑摩書房) http://www.amazon.co.jp/dp/4480863885/
みんなが知らない 満室大家さんのヒミツ(ぱる出版) http://www.amazon.co.jp/dp/4827205612

講演/セミナー実績
 全国賃貸住宅新聞社(賃貸住宅フェア)
 東京都宅地建物取引業協会
 株式会社ビジネスブレークスルー
 日本ファイナンシャルアカデミー株式会社
 北陸電力株式会社
 中部電力株式会社
 株式会社ギブコム
 SBIホールディングス株式会社
 株式会社LIFULL(HOME'S不動産投資フェア)
 健美家株式会社
 株式会社ファーストロジック(お宝不動産セミナー)
 三和エステート株式会社

その他、全国の不動産管理会社様での講演多数

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