寺尾 恵介の不動産投資コラム

シリーズ連載: 不動産投資に絶対失敗しない「スタンス」の決め方。

LIFULL HOME'S 不動産投資コラム

13.スタンスについての質問に答えます。

いよいよスタンス編、最終回のコラムとなりました。
最後は、投資スタンスについて読者さんから頂いた質問に回答をしていきたいと思います。
たくさんの方から質問をいただきました。ありがとうございます。

◆どのエリアが狙い目でしょうか?◆

これこそ、まさに「スタンスをどう決めるか」という質問ですね。スタンスとは「区分を買うか、一棟ものを買うか」というような単純なものではないのです。
●●県が良いとか●●市はダメとかいう話ではありません。高い利回りを求めるのなら、ある程度田舎っぽい場所で物件を購入せざるを得ませんし、区分マンションを買うなら、立地メリットを活かすために都市部の駅から近いものを選ぶのが有利です。

それよりも、小規模の物件を各地に点在させないことの方が大切です。
入ってくる家賃収入に比べて移動コストが割高になりますし、各地で零細大家さんとして管理やリフォームの発注をするようなスタンスは得策とは言えません。地震リスクを分散するために、やたらと広範囲で投資をされている方がいますが、ナンセンスですね。

◆県庁所在地で投資するべきでしょうか?◆

今後人口が減っていく中で、東京への集中は加速すると思われます。ただし、人の流れというのは「日本全国から東京に人の移動がある」という訳ではありません。
空き家が増えて全体の家賃水準が下がっていく過程で、まずは同じ市内、県内の「良い場所」に人が移動していきます。同じ家賃で良い場所に住めるようになるのですから当然ですね。青森県に住んでいて地元でお仕事をしているような人が、いきなり転職して上京するようなことはレアケースなのです。
ですから、まずは「県庁所在地や経済中心地に隣接しているエリア」の人口の減少が加速していくと思われます。そういう意味では、県庁所在地にしておけば間違いないとは思います。

ただし、福島県の郡山市や茨城県のつくば市のように、県庁所在地ではなくても独自の経済圏を持っている自治体もありますので、そういう場所で投資をするのも悪くないでしょう。

◆海外不動産投資についてどう思いますか?◆

人口の増減や経済成長など、いわゆる「投資環境」だけを注目すると、本当に海外不動産は魅力的です。
本来「投資」というものは、お金を投じたあとは基本的に「値上がりや配当収入を待っていれば良い」ものであって、国内のアパート経営のように必死で入居率を上げたりコストダウンに努めたりするものではありません。ですから、海外不動産こそ本当の不動産投資なのかもしれません(笑)

ただし、日本国内でも胡散臭い話が満載な不動産業界ですから、海外ではいわずもがなです。「雨漏りがあったので修理費を千ドル請求します」という連絡が来たとしても、それが本当かどうかを確認する手段さえない訳です。英文の契約書も読めないような状態で海外投資にチャレンジするのは、極めてリスクの高い行為です。
また、金利と現地の利回りを考えると、日本のようなキャッシュフローを出すのは難しいので、ある程度まとまったお金が使える人に向いているのではないかと思います。

◆太陽光発電についてどう思いますか?◆

太陽光発電は自然エネルギーの有効活用ということで、今後必要性が増してくるものだと思います。使用済みパネルの廃棄については問題が残りますが、科学は進歩していくものですし、きっと上手な再利用法が見つかるはずです。
さて、その太陽光。空室や原状回復費用の心配をする必要がないので、収益の安定度だけを考えれば普通のアパート経営より優れていると思います。(もちろん、日照量のチェックは必要ですが)
ただし、投資の「利回り」を比較するためには、その投資対象が自由に売ったり買ったりできるものであることが条件です。
既存物件の屋根に取り付ける太陽光パネルは、それ単体で売却することができませんので、パネルを含めた対象不動産全体の収益で判断すべきかと思います。リノベーションで利回りを上げているようなイメージですね。そうなると、投資的には絶対に採り入れた方が良い・・とは言えないかなぁと思えます。

屋根に設置をするのではなく、分譲地を購入して50kw程度のパネルを取り付ける、いわゆる「野立て」の太陽光パネルは独立した投資対象となりますし、規模と効率の面でも優れていると言えます。節税効果も高いので、ぼくも昨年1機購入しています。

◆属性が低くて自己資金もない場合、不動産投資はできませんか?◆

本来「投資」というのは、何らかのお金を投じることでリターンを狙う行為のことを言いますので、そういう意味では「できません」となります。また、社会人生活をある程度続けていながら貯金が全くないということですと、仮に物件が買えて家賃収入が入ってきたとしても、それを散財してしまう可能性が高いです(笑)
まずは普段の生活の中で、貯金をしっかりする習慣を付けるべきかと考えます。

その上でなんですが、こういった方でも可能性のある不動産投資といえば、利回りが非常に高い小振りのアパートか戸建てを、ノンバンクを使って購入する手法です。
高い利回りなのでエリアも建物もダメダメなことが多いはずですが、それを根性で運営してキャッシュフローを貯めるのです。ある程度お金を貯めた後は、基本的にはキャッシュで物件を増やして行くので、ノンバンクで融資を受ける際の与信毀損など気にする必要はありません。

ということで、投資スタンスをテーマにしたコラムは今回で終了です。
次回からは「不動産投資の失敗」をテーマにした連載をスタートする予定です。こちらも引き続きよろしくお願いいたします。

【このコラムの著者】

寺尾 恵介

不動産投資・アパート経営の人気ブログを運営する「投資家けーちゃん」
大家さん向けの情報誌「満室経営新聞」の編集長。

1973年愛知県生まれ。早稲田大学法学部卒業。1996年に住友海上火災保険株式会社(現:三井住友海上火災保険株式会社)に入社し12年間勤務。富山支店在任時代に不動産投資に目覚め、現在までに約110室、家賃年収は6千万円に達する。

一般的には空室リスクも高く、アパート経営に不向きと言われる北陸地方(石川県、富山県)で物件を購入しているにも関わらず、入居率は常に90%以上で推移。管理会社を中心とした「チーム」での運営を得意とするスタイル。

運営ブログ 投資家けーちゃん「ハッピー&リッチBLOG」 http://toushika-keichan.com
メルマガ 投資家けーちゃんの不動産投資メールマガジン(23,000部) http://www.mag2.com/m/0000254056.html
著作 満室チームで大成功! 全国どこでもアパート経営(筑摩書房) http://www.amazon.co.jp/dp/4480863885/
みんなが知らない 満室大家さんのヒミツ(ぱる出版) http://www.amazon.co.jp/dp/4827205612

講演/セミナー実績
 全国賃貸住宅新聞社(賃貸住宅フェア)
 東京都宅地建物取引業協会
 株式会社ビジネスブレークスルー
 日本ファイナンシャルアカデミー株式会社
 北陸電力株式会社
 中部電力株式会社
 株式会社ギブコム
 SBIホールディングス株式会社
 株式会社LIFULL(HOME'S不動産投資フェア)
 健美家株式会社
 株式会社ファーストロジック(お宝不動産セミナー)
 三和エステート株式会社

その他、全国の不動産管理会社様での講演多数

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