北野 琴奈の不動産投資コラム

シリーズ連載: 今後はどうする?不動産投資と資産形成・運用の考え方

LIFULL HOME'S 不動産投資コラム

2016年アベノミクスと個人の「体制づくり」

3本の矢を掲げ3年が経過したアベノミクス。2015年は「新3本の矢」~「希望を生み出す強い経済」、「夢を紡ぐ子育て支援」、「安心につながる社会保障」が設定され、次の段階に入りました。これらが、どのような具体的施策のもと目に見える成果につなげられるのか、2016年は正念場と言えそうです。
先日公表された2016年度税制改正大綱には、既に様々な形で盛り込まれています。例えば、最重要視していると思われる経済政策。企業の設備投資や安定的な賃上げに関して強制力を持つような言葉が使われており、「強い経済」を現実のものへとする動きは、経済界をしっかり巻き込んでいくという意志が感じられます。

給与のアップは賃料上昇にも不可欠な要素であるため、賃貸経営を営む側にとっても重要なポイントです。
更に、賃料が上がれば結果的に不動産価格の上昇にもつながります。バブルではない健全な不動産市況のためにも、この好循環が望まれるところです。
ただこの最近感じるのは、「消費に結びつかない給与上昇」が見られることです。あまりにもデフレが長引いたことで、多少給与が増えても、先行きに懐疑的な見方をしている人が多いのでしょう。それを払拭するには、安定的かつ継続的に給与が増えていくことが不可欠です。

不動産は、ご存じのように2012年末から総じて右肩上がりの上昇を継続中。
ただ毎年9月公表の基準地価からは、2015年はピンポイントを除き地価の上昇幅は一服したこともわかります。いわゆる首都圏であっても、場所によっては少々マイナスに転じている地域もありますので今後の動向を注視しておきたいところ。
上記でも触れましたように、まずは給与上昇が見込めるかどうか、加えてその後の消費動向にも注目です。
また、不動産価格を左右する金融機関の融資スタンスにも注意しておきたいところ。
相変わらず積極的な貸出し姿勢だと言われる中、一部では、少し慎重になる部分もという声もちらほらと耳にします。
直近では、「不動産業向け融資額、バブル以降最大」といった記事も目にした方も少なくないと思いますが、今後はどうなるのか・・・注視しておきましょう。

このような外部環境の中、このコラムをご覧になっている方は、2016年、不動産はどうしよう、と思いを巡らせていることと思います。
まだ物件を保有しておらずこれからの方のほか、既に保有されていて今後も購入を続けたい方、保有物件を売却して一旦キャッシュ化する方など、様々でしょう。
どの立場にいるとしても、次に何かチャレンジをしたい、日々そう感じつつも、一歩を踏み出すかどうかで躊躇することもあろうかと思います。

これまでを振り返りまた、多数の方から話しを伺っていて私が感じるのは、チャレンジできるかどうかは、チャレンジできる体制づくりにかかっているのだということです。そのために私自身が心がけているのは、以下の点です。

① 情報取得&整理

不動産投資に関する情報として、多様な媒体から得られるものは膨大です。特にインターネットでは、フェイスブック等SNSの台頭で、リアルタイムに相互通行でコミュニケーションを取れるものも多く、数年前と比較しても情報量は圧倒的に違います。
大きな流れや新しい動きをつかむため、もしくは効率的に動くためにはそのような2次的な情報も大切です。
一方、実際に自分が動いて得た1次的情報(実際の体験)はそれに勝る大事な点だというのが、当初からの私の考えで、今も変わりありません。変わったことと言えば、2次的情報を取捨選択するスピードが早くなったことです。
1次的な情報は、他人からとは違うものが得られる確率が高いため、これらのバランスを常に意識するようにしています。

② 自分の立ち位置を意識する

上記「情報」を整理して、今の自分はどう動けば良いのかを、冷静に、客観的に判断することです。
自身を俯瞰することは、言葉で言うほど簡単ではないのですが・・・
舞い上がってしまうようなことがあった場合も、できるだけ、もう一人の冷静な自分の存在をつくるように努めることで、ひとつひとつの事柄に振り回され過ぎないようになるはずです。それを繰り返し習慣になれば、無謀ではない真の「チャレンジ」につながるのだと思うのです。
「これだ!」という直感で進むことができるのも、この積み重ねがあるからこそなのです。

③ 小さい成功体験をいくつも作る

私は、以前聞いたこの言葉を大切にしています。
「初めから100の成功を目指すのではなく、10の成功を10個つくること。それが成功への近道。」
成功が多くなればその感覚を脳が覚えていて、自然とまたチャレンジしたくなるものです。であれば、長いスパンで見て何か困難があったとしても、乗り切ることができる源となるのではと。
そのためには、「区切り」を自分で上手に意識することで小さな成功体験を増やし、次の行動へ促す循環をつくることなのだと思います。

新しい年を迎え、気持ちも一新。
それを長く続けるためには、「チャレンジする」と意気込むのではなく、「チャレンジできる体制をつくっておく」と考えみてもいいかもしれません。
そうすることで、気持ちに少々のゆとりが生まれると実感しているからです。
今できることを粛々と進め、いざという時にチャンスを逃さず動けるよう準備を整えておきたいものです。

【このコラムの著者】

北野 琴奈

ファイナンシャル・プランナー(日本FP協会認定 CFP®認定者)
ワインエキスパート(日本ソムリエ協会認定)

1974年 北海道生まれ。
津田塾大学卒業後、会社員を経て独立。
実践型FPとして資産運用、不動産投資・賃貸経営、キャリアなどに関する講演、執筆、コンサルティング等を行う。

会社員の頃、資産運用の大切さを実感し、ファイナンシャル・プランナーの上級資格である、国際ライセンスCFP®資格を取得。
同時にロバート・キヨサキ著『金持ち父さん貧乏父さん』を読んだのをきっかけに、夢実現の手段として不動産投資・経営をはじめ、東京を中心に計104室まで保有。海外にもチャレンジし、アメリカの物件購入に到る。

TBS「かっちりマンデー!!」、「がっちりアカデミー!!」、BS11デジタル「不動産王」、BSジャパン「日経プラス10」、日経CNBC「不動産投資AtoZ」等にコメンテーターとして出演。その他メディア出演・取材協力多数。
一方、ワイン好きの趣味が高じて「ワインエキスパート」の資格を取得、ワインに関する講座を務める。
著書に、『逆算で夢をかなえる人生とお金の法則』、『47テーマで学ぶ家計の教科書』、『はじめての人のJ-REIT 基礎知識&儲けのポイント 』がある。

HP: http://www.kotonakitano.com/
blog: http://blog.livedoor.jp/kotonakitano/

他のコラム著者も見てみる

不動産投資家によっても違いは様々。
LIFULL HOME'Sが厳選した不動産投資家や専門家のコラムから色々な不動産投資スタイルを吸収してライバルに差をつけよう!

逆瀬川 勇造

シリーズ連載: 不動産投資を始める人のノウハウ

最新コラム: 不動産投資は常に融資との戦い?ローンの基礎知識や流れを解説

風戸 裕樹

シリーズ連載: 初心者のための東南アジア投資ガイド

最新コラム: 第2章 日本の不動産市場と海外投資(3)

金井 規雄

シリーズ連載: アメリカ・ロサンゼルスで不動産投資 7年で1億円

最新コラム: あとがき

橋本 秋人

シリーズ連載: 実践派コンサルタントが見たFP的不動産投資事情

最新コラム: 住宅メーカーの実例見学会から不動産活用のトレンドを探る~最新実例見学会レポート2019~

LIFULL HOME'S PRESS

シリーズ連載: HOME'S PRESS編集部

最新コラム: 新たに始まる「住宅ストック循環支援事業」は特色のある制度に

田中 圭介

シリーズ連載: ASEAN地域の海外不動産投資の現状

最新コラム: No.31 2019年フィリピンの不動産マーケット その2

佐藤 益弘

シリーズ連載: 不動産投資を始める前に知っておきたいこと・始めた後に確認したいこと

最新コラム: いまさら聞けない 相続のルール・・・改正されました その1

菅井 敏之

シリーズ連載: 誰も教えてくれなかった「銀行」~その傾向と対策~

最新コラム: 【第四回】必ず行っておきたい、銀行との「コミュニケーション」

LIFULL HOME'S不動産投資フェア

シリーズ連載: 2018/9/15+16 投資EXPO出展企業インタビュー

各出展企業インタビュー記事はこちら

LIFULL HOME'S マーケティング部 データ編集担当

シリーズ連載: ユーザーの本音から探る不動産投資

最新コラム: 将来性を秘めた街 『都心』エリア

鈴木 学

シリーズ連載: 海外物件の管理

最新コラム: 第十二回「投資家の自己責任vs業者の説明責任」

石渡 浩

シリーズ連載: 不動産投資に有益な融資を受けるための知識

最新コラム: 第4回 税引後キャッシュフロー偏重の盲点 銀行は決算書のここを見る(後編)

猪俣 淳

シリーズ連載: 猪俣淳の「不動産投資の正体」

最新コラム: 公務員の不動産投資について

右手 康登

シリーズ連載: CPM®流「相続・不動産経営 実践術」 右手 康登のコンサル「みぎからひだりへ」

最新コラム: 島国の中での常識 VS グローバルスタンダードを知ることの重要性

末永 照雄

シリーズ連載: 失敗しない不動産投資の法則

最新コラム: 米国不動産投資(2) ― サンディエゴ編

寺尾 恵介

シリーズ連載: 悩める投資家への「目からウロコが落ちる」アドバイス 誌上チャレンジ面談

最新コラム: 21.配偶者に不動産投資を反対されないために(後編)

伊藤 英昭

シリーズ連載: 伊東英昭氏の不動産投資コラム

最新コラム: vol.13 マンションと高級車

不動産投資・収益物件を検索するなら【LIFULL HOME'S 不動産投資】賃貸経営[マンション経営・アパート経営]をお考えなら、まずは掲載中の投資物件[投資用マンション・売りアパート・一棟売りマンション]を地域や価格帯、会社で検索して、価格や想定利回りで絞り込み!気になる投資物件を見つけたら物件の周辺情報を調べたり、収益シミュレーションを使って実際の運用をイメージ出来ます。不動産会社へはメールか電話でお問い合わせ・相談が可能です(無料)。不動産投資による資産運用をお考えなら【LIFULL HOME'S 不動産投資】

ページトップへ