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企業の景況感、個人消費関連が大きく改善 ― TDB景気動向調査:2021年10月

今後は生産・消費両面の経済活動が緩やかに正常化する見込み
株式会社帝国データバンクは、全国2万4,052社を対象に2021年10月の国内景気動向を調査・集計し、景気DIとして発表いたしました。
<調査結果のポイント>

2021年10月の景気DIは前月比1.6ポイント増の41.5となり、2カ月連続で改善した。国内景気は、個人消費関連などが大きく改善するなか、2カ月連続で上向いた。今後は、経済活動の正常化への動きが見込まれるなか、回復傾向で推移するとみられる
全10業界が改善。新規感染者数が減少傾向となり、緊急事態宣言等の人流抑制策が解除されたなか、『サービス』『小売』など個人消費関連の景況感が大きく上向いた。一方、半導体・鉄鋼・木材などの供給制約による影響は、自動車関連の業種を中心に継続した
『北海道』『南関東』『中国』など全10地域が3カ月ぶりにそろって改善した。緊急事態宣言等がすべての対象地域で解除され、43都道府県で改善した。特に人出の増加がプラス要因となった。規模別では「大企業」「中小企業」「小規模企業」すべてが2カ月連続でそろって改善した

2021年10月の動向 : 改善
国内の景気DI推移

2021年10月の景気DIは前月比1.6ポイント増の41.5となり、2カ月連続で改善した。
10月の国内景気は、緊急事態宣言等が対象となっていたすべての地域で解除され、人流抑制の緩和による人出の増加が押し上げ要因となった。ワクチン接種の普及とともに、小売業や個人向けサービス業など個人消費関連の景況感が大きく改善。半導体製造装置などの好調が続いたほか、住宅ローン減税の期間延長やグリーン住宅ポイントの駆け込み需要などは不動産業のプラス材料となった。他方、半導体不足や海外の感染拡大などによる供給制約は自動車産業などに悪影響を及ぼした。また燃料価格の上昇も下押し材料だった。

国内景気は、個人消費関連などが大きく改善するなか、2カ月連続で上向いた。

今後の見通し : 回復傾向
今後の景気DI予測

今後の国内景気は、緊急事態宣言等の解除にともなう人流の増加とともに、設備投資意欲の高まりなどで生産・消費両面の経済活動が緩やかに正常化へと向かうとみられる。また5Gを含む通信インフラの環境整備や旺盛な自宅内消費の継続、SDGsへの対応もプラス材料である。さらに半導体関連需要の増加や政府の経済対策も見込まれる。特に自動車の挽回生産の動きが強まることも景気の押し上げ要因となろう。他方、感染拡大防止と経済活動の活発化に向けたバランスが重要となる。また半導体不足の長期化や原油価格の動向、供給制約にともなう収益力の二極化の動き、外国為替の動向も注視する必要がある。

今後は、経済活動の正常化への動きが見込まれるなか、回復傾向で推移するとみられる。

業界別:全10業界が改善。個人消費関連が上向く一方、供給制約の影響続く
全10業界が改善。新規感染者数が減少傾向となり、緊急事態宣言等の人流抑制策が解除されたなか、『サービス』『小売』など個人消費関連の景況感が大きく上向いた。一方、半導体・鉄鋼・木材などの供給制約による影響は、自動車関連の業種を中心に継続した。

小売(34.8):前月比2.2ポイント増。3カ月ぶりに改善。緊急事態宣言等の解除で人出の増加が押し上げ要因となり、特に家庭医療用品の販売が伸びている「医薬品・日用雑貨品小売」(同11.2ポイント増)は、調査開始以降で最大の改善幅を記録。また、食品スーパーなどの「飲食料品小売」(同4.9ポイント増)や、アパレルなどの「繊維・繊維製品・服飾品小売」(同6.4ポイント増)も大きく改善した。一方、自動車の減産により商品の供給が制約されている「自動車・同部品小売」(同1.3ポイント減)は、2カ月ぶりに悪化。また、ガソリンスタンドや燃料小売が含まれる「専門商品小売」(同1.1ポイント増)は、原油価格の高騰で仕入単価DIと販売単価DIがともに大きく上昇した。

サービス(43.6)…同2.5ポイント増。2カ月連続で改善。「飲食店」(同12.6ポイント増)が調査開始以降で最大の改善幅を記録。さらに、「旅館・ホテル」(同12.2ポイント増)、「娯楽サービス」(同5.0ポイント増)、「教育サービス」(同4.5ポイント増)といった個人向けサービスの景況感が大きく改善した。一方、燃料価格の高騰で仕入単価DI、販売単価DIがともに大きく上昇した「電気・ガス・水道・熱供給」(同3.2ポイント減)は悪化。「人材派遣・紹介」(同2.2ポイント減)も最低賃金の上昇が下押し要因となった。

製造(42.1):同1.4ポイント増。3カ月ぶりに改善。外食向けの需要が高まった「飲食料品・飼料製造」(同4.0ポイント増)が調査開始以降で最大の改善幅となったほか、プリント回路が好調な「電気機械製造」(同1.7ポイント増)など12業種中11業種が改善した。そうしたなか、自動車部品などの「輸送用機械・器具製造」(同0.1ポイント増)は、半導体不足や東南アジアでの感染拡大により完成車メーカーの減産が続き、改善したものの微増にとどまった。また、鉄鋼・木材・樹脂などの価格高騰で仕入単価DIが上昇するなか、販売単価DIも「建材・家具、窯業・土石製品製造」など4業種で過去最高の水準となり、一部業種ではサプライチェーン川下への価格転嫁が進んだ。

不動産(43.6):同1.0ポイント増。2カ月連続で改善。新設住宅着工戸数に持ち直しの動きがみられるなか、住宅ローン減税の期間延長やグリーン住宅ポイント制度の駆け込み需要もあり、建物売買が大きく改善。また、緊急事態宣言等の解除にともなう人流の増加で、テナントやオフィスを扱う貸事務所の景況感も上向いた。『不動産』は「大企業」で大きく改善した一方、店舗の閉鎖・統合などで「中小企業」は小幅な改善にとどまった。
業種別

規模別:全規模が2カ月連続で改善、「中小企業」が3カ月ぶりに40台を回復
「大企業」「中小企業」「小規模企業」すべてが2カ月連続でそろって改善した。緊急事態宣言等の解除にともない中小の飲食関連で需要が高まったほか、アウトドア関連も好調。
企業規模別

「大企業」(43.8):前月比1.3ポイント増。2カ月連続で改善。郊外での戸建て分譲住宅の需要が強く『不動産』の景況感が大きく上向いた。また半導体部品や電子部品関連の設備投資が好調なほか、クレジットカードの利用拡大も好材料となった。

「中小企業」(41.0):同1.6ポイント増。2カ月連続で改善し、3カ月ぶりに40台を回復。飲食料品に関連する製造・卸売は家庭用・業務用とも需要が増加し、飲食店も含め景況感が大きく改善した。また、低水準ながら「旅館・ホテル」が大幅に上向いた。

「小規模企業」(40.0):同1.3ポイント増。2カ月連続で改善。鉄鋼やセメント業界からの道路・海上輸送が堅調だったほか、アウトドア需要や外出機会の増加などによりアパレル小売が上向いた。一方、店舗の閉鎖・統合などで不動産業は小幅な改善にとどまった。

地域別:全10地域が改善、緊急事態宣言等の解除による人出の増加が好材料
『北海道』『南関東』『中国』など全10地域が3カ月ぶりにそろって改善した。緊急事態宣言等がすべての対象地域で解除され、景況感が「悪い」とする企業が7地域で5割を下回るなど、43都道府県で改善した。特に人出の増加がプラス要因となった。

北海道(40.8):前月比2.3ポイント増。2カ月連続で改善し、1年9カ月ぶりの40台となった。第3次ウッドショックなどによる輸入材の高騰で、国産材需要の高止まり状態が続いた。また建設需要が旺盛なことから設備設計など関連業界の景況感も上向いた。

南関東(42.4):同1.0ポイント増。2カ月連続で改善。域内1都3県の緊急事態宣言がすべて解除され、千葉市や横浜市など都市部で景況感の改善が目立った。人流抑制が緩和したことで、飲食店や宿泊、娯楽など個人向けサービスが大幅に上向いた。

中国(41.2):同2.5ポイント増。2カ月連続で改善、「中小企業」が1年9カ月ぶりに40台を回復。特に9月末で緊急事態宣言等が解除された「広島」「岡山」がサービス業を中心としていずれも3ポイントを超える改善幅だった。

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※ No.1表記について:不動産投資ポータルサイトが掲載をする物件数統計 2020年6月時点(フジサンケイビジネスアイ調べ)

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