LIFULL HOME'S 不動産投資編集部の不動産投資コラム

シリーズ連載: 不動産投資を始める人のノウハウ

LIFULL HOME'S 不動産投資コラム

【不動産投資】公務員が副業として取り組むメリットと6つの注意点

原則的に副業が禁止されている公務員ですが、不動産投資は公務員であっても副業として認められています。公務員は収入が安定していることから融資が下りやすく、不動産投資に向いている職業といえるため、興味を持っている方も多いのではないでしょうか。
この記事では、まず公務員が不動産投資をするメリットを紹介します。そして、公務員が不動産投資を始める際に知っておくべき大事な6つの注意点を解説します。
これから不動産投資を始めようと考えている公務員の方は、ぜひ参考にしてください。

不動産投資は公務員の副業として認められる?

冒頭でもご説明した通り、不動産投資は公務員の副業として認められています。不動産投資はあくまで投資の一種であり、国家公務員法の規定には抵触しないのです。
しかし、ここには「一定の規模以上でない限り」という条件が付いています。定められた規模以上の不動産投資をする場合は、事前に承認を得る必要がありますので注意しましょう。
この「一定の規模」については、後ほど詳しくご説明します。

公務員が不動産投資を副業で行う場合の規定については、こちらの記事 に詳しく書かれています。ぜひチェックしてください。

公務員が不動産投資を選ぶ理由・メリット

不動産投資にはさまざまなメリットがありますが、特に公務員の方ならではのメリットを紹介しましょう。

手間がかからず本業に支障が出にくい

不動産投資は、賃貸経営に関わる業務の多くを管理会社に委託することが可能です。不動産管理会社に委託すれば、入居者募集や家賃回収、トラブル対応などほとんどの業務をオーナーに代わって行ってくれます。
常に動向をチェックしなければならない株式やFXなどに比べ、不動産投資はオーナー自らが煩雑な業務に携わる必要がありません。

公務員であっても不動産投資は副業として認められていますが、「本業の職務遂行に支障をきたさない」という大前提があります。その条件を満たすという意味でも、手間のかからない不動産投資は公務員に向いているといえるでしょう。

消防士や海上保安官など、勤務時間が不規則な職務に就いている方にとっては、なおさら大きなメリットになるのではないでしょうか。

収支計画が立てやすい

毎月安定した給与があり、規定の額の賞与が支給される公務員は、不動産投資に重要な収支計画が立てやすいといわれています。これは、企業の業績によって賞与の額が上下する民間企業と、大きく異なる部分です。

あらかじめもらえる賞与額が想定できるため、まとまった頭金を用意したり、繰り上げ返済を通してローンの返済期間を早めたりすることができます。
不動産投資においては、自己資金を投入してなるべく早めにローン返済を終えるのがポイントであり、重要な返済計画の1つです。

不動産投資を始めるにあたって、収支計画は非常に重要なものです。将来的な見通しが立てやすいというのは、大切なポイントになるでしょう。

金融機関の審査に通りやすい

公務員は属性と呼ばれる信用度が高い職業なので、高額の融資を受けやすいという特徴があります。

不動産投資は、不動産を購入して運用し、家賃を受け取ることで収益を生み出す投資手法です。購入する不動産は高額になりやすく、数百万から数千万円の取得費用全てを自己資金でまかなうケースはまれといえます。
そのため、金融機関で融資を受けて資金を調達するのが一般的ですが、融資を受けるには金融機関の審査を通過しなければなりません。

そこで重要となるのが「属性」と呼ばれる、オーナーのステータスです。年収や勤続年数などを総合的に評価し、貸付の限度額が決定されます。
公務員は給与や雇用の安定性から、属性が高く設定されています。民間企業と違って倒産というリスクは考えにくく、給与も安定しているので、返済が滞る心配が少ないというのが理由です。

公務員は、不動産投資で重要な資金調達のハードルが低い傾向にあるので、自己資金が少ない状態からでも不動産投資に取り組みやすいのです。

公務員が不動産投資で気を付けるべき6つの注意点

公務員の方が不動産投資に取り組む場合、いくつか注意しなければならない点があります。
公務員ならではの注意点を6つ見ていきましょう。

1. 融資限度額の高さ

メリットとしても紹介しましたが、公務員は属性が高いため高額の融資を受けやすいという特徴があります。一見するとメリットですが、見方を変えるとデメリットにもなりかねません。

高額の融資は、それだけ大きなリスクを背負うということに他なりません。高額の融資が受けられるとしても、無計画に限度額いっぱいまで借入を行うのは危険です。
利回りやキャッシュフローを充分に把握し、堅実な返済計画を持った上で高額物件を購入するならよいでしょう。しかし下調べが不十分なまま、融資が下りるからというだけの理由で高額物件を購入してしまうと、利益が出ないのにローンの返済だけが残ってしまうという状況に陥りかねません。

こういった事態を防ぐためにも、不動産投資に関する正しい知識を身につけ、じゅうぶんに収支計画を検討した上で、適切な物件を購入することをお勧めします。

2. 高額な不動産を勧められるがまま購入しない

先ほど説明した通り、公務員は属性が高く、高額の融資を受けやすいという特徴があります。つまり融資限度額が高くなるため、不動産会社から高額な不動産を勧められやすい職業だということです。
不動産会社としては、より高額な物件を購入してもらった方が多くの手数料を得ることができます。融資限度額ぎりぎりの物件を勧めてくる営業マンも多いでしょう。

この時、勧められるがまま高額な物件を購入してしまうことは危険です。ローンが組めるからといって調査が不十分なまま高額な物件を購入してしまうと、利益が出にくい物件を選んでしまう可能性もあります。

このような事態を避けるために大切なのは、やはり自分自身が不動産投資についての予備知識をしっかりと身に付けておくことです。営業マンの言っていることをうのみにせず、自分で判断できるようにしましょう。
利回りの計算やキャッシュフローのシミュレーションをじゅうぶんに行い、物件の価格にばかりとらわれずに判断することが大切です。将来的に物件をどうしたいのかという出口戦略まで見通した綿密な計画を立てた上で、物件選定することをお勧めします。

3. 管理業務は委託する

先述の通り、不動産投資は公務員にも認められている副業ですが、「職務遂行への支障がないかどうか」という部分には注意が必要です。
不動産の管理業務は、もちろん管理会社に委託せず自分で行うことも可能です。しかし公務員の場合、自分で賃貸管理を行なうことで本業以外の業務が増え、職務へ支障をきたすと判断されることも考えられます。これでは、副業禁止の規定に抵触してしまう可能性があります。
特に「一定の規模」以上の不動産経営となった場合に必要な自営兼業承認申請書(不動産等賃貸関係)には、明確に「職員の職務の遂行への支障の有無」を記載しなければなりません。
公務員が安心して不動産投資に取り組むために、また自身の負担を減らすためにも不動産の管理業務は不動産管理会社に委託するようにしましょう。
不動産管理会社へ管理を依頼すれば、集客や修繕といった不動産の管理をまとめて依頼できる上、副業禁止規定に違反することもありません。

デメリットは、不動産管理会社が提示する委託料を支払わなければならない点です。
委託手数料は、家賃の数%、もしくは賃料に関わらず定額で毎月一律など、不動産管理会社によって異なります。
不動産管理会社を「委託料の安さ」だけで選んでしまうと、充分な集客効果が得られなかったり、ずさんな管理体制で運営されたりしてしまう可能性もあります。
支払う委託料の金額よりも、実績や安全性を重視して不動産管理会社を選ぶようにしましょう。

4. 「経営する」という視点を意識する

不動産投資は、賃料収入や不動産の売却を通して利益を出す投資手法です。利回りやニーズを算出して不動産の価値を推し量り、利益が出ると踏んだ不動産を購入して運用するもので、その実態は「経営」に近いといえます。
不動産投資は「投資」の1種ですが、運用には経営的な視点が必要なのです。「経営する」という視点が欠けていると、不動産投資で収益を上げるための根本的な思考が育めず、収益を上げるのが難しくなってしまうかもしれません。

民間企業のサラリーマンは利益を追求して日々の業務をこなしますが、公務員として働いている方は利益を追求する必要がありません。勤め先が目指しているゴールが異なるため「ビジネス的な視点を持つのが苦手」という公務員の方もいらっしゃるでしょう。

公務員が不動産投資に取り組む場合は、あくまで不動産の「経営」であることを忘れずに、綿密な収支シミュレーションを行ったり、ニーズを読み取って最適な不動産運営を行ったりするよう心がけましょう。

不動産投資には、不動産そのものの専門的知識の他、景気や経済循環を知るための経済学、収支計画のための経理的知識も必要です。セミナーなどに参加するのも効果的でしょう。
多くの知識を身に付けた上で、実際の物件を見て相場観を養ったり、成功・失敗事例に触れたりすることをお勧めします。
このような知識が、実際に不動産を運営する場合のさまざまなシミュレーションに役立つでしょう。

5. 自治体ごとに異なる規定を確認する

公務員と一口に言っても、勤めている自治体は異なります。
副業に関する規定も自治体によって異なる部分があるため、他の市町村では認められていることも自分の自治体では認められていないケースもあるでしょう。

不動産投資を始める前に、自分の自治体では不動産投資についてどのような規定があるのか、じゅうぶんに調べてから取り組むことをお勧めします。
自分の自治体の規定を知らずに抵触してしまうと、免職などの処分が下される可能性があるので、注意しましょう。

6. 不動産投資の規模や収益額の制限に気を付ける

公務員が不動産投資に取り組む場合、所有する不動産の規模や収益額に制限が課されます。この記事に何度も登場した「一定の規模」というものです。

人事院規則14-8に規定されている「一定の規模」とは以下の通りです。

1:賃貸物件を5棟以上経営する
2:アパートやマンションなどの賃貸物件の場合は10室以上経営する
3:土地の賃貸契約が10件以上である
4:駐車場の場合、駐車台数が10台以上である
5: 年間合計500万円以上の賃料収入になる
など

この一定の規模以上の不動産を展開しようとする場合は、「自営兼業承認申請書(不動産等賃貸関係)」を提出し、承認を得なければなりません。
自身が行おうとする事業規模をしっかり確認するようにしましょう。

公務員が副業として不動産投資を始める手順

公務員が副業として不動産投資に取り組む際は、手順を理解してから取り組むようにするとスムーズに始められます。
不動産投資を始める手順は以下の通りです。

1. 念のため所属する所轄庁の長などに不動産投資を始めたいことについて相談する
2. 用意できる自己資金を確認する
3. 保有したい不動産の種類や規模、エリアを決定
4. 不動産の価格や個人の属性、自己資金のバランス、返済額のシミュレーションなどを基に借入額を想定する
5. 購入する物件を絞り込む
6. 一定の規模以上の不動産投資になる場合、自営兼業承認申請書(不動産等賃貸関係)を提出し、承認を得る
7. 不動産仲介会社などを通して物件の売買契約を結び、さらに金融機関と融資契約を結ぶ
8. 契約・購入が完了したら、不動産管理会社に管理を委託し、運営を開始する

大まかにはこういった流れになります。
不動産を購入する前に、想定される収入・支出・ローン返済額・金利などを含めた収支シミュレーションを行っておくと、さらに投資の成功率が高まるでしょう。
また、不動産を購入する際は出口戦略を立てておくのも重要なポイントです。どのタイミングでどのように投資を切り上げるのかを考えながら、購入する不動産を決定しましょう。

公務員は不動産投資に取り組みやすい職業

公務員にとって、融資が受けやすく、煩わしい業務を委託することで本業へ支障をきたしにくい不動産投資は、非常に魅力的なのではないでしょうか。
これから不動産投資に取り組もうと考えている公務員の方は、ぜひ上記6つの注意点に気を付けながら、不動産投資に取り組んでみてください。

【このコラムの著者】

LIFULL HOME'S 不動産投資編集部

LIFULL HOME'S 不動産投資は、不動産投資・収益物件の検索から不動産投資セミナーやイベント運営を実施。
不動産投資にまつわる新鮮な情報、トレンドを発信。
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