LIFULL HOME'S 不動産投資編集部の不動産投資コラム

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LIFULL HOME'S 不動産投資コラム

不動産投資で住宅ローンが組める3つの方法と注意点

住宅ローンを組んだ物件で不動産投資を行うのは、基本的に不正利用にあたります。なぜなら、住宅ローンと不動産投資用に利用できるローンとでは、利用目的や貸し出しリスクが異なるからです。
ただし、一部のケースにおいて住宅ローンを利用した不動産投資が認められるケースがあります。

この記事ではまず、不動産投資でなぜ住宅ローンは組めないのか、もし組んでしまった場合はどうなるのか、について解説します。そして、例外的に不動産投資で住宅ローンが組める3つの事例についても見ていきましょう。

不動産投資で住宅ローンは組める?

不動産投資用の物件を購入する際、住宅ローンを組むことは原則できません。投資用物件の購入には、アパートローンなどの不動産投資ローン、もしくは事業用のプロパーローンなどを利用することになります。

不動産投資ローンと住宅ローンを比べると、住宅ローンの方が低金利であることが一般的です。そのため「住宅ローンで不動産投資ができたら……」と、誰もが思うでしょう。
中には、不正利用であることを知っていながら、収益物件の購入に住宅ローンを勧めてくる悪質な不動産会社もあります。

住宅ローンを組んだ物件で不動産投資を行うことは、金融機関との契約違反となることを、まずはしっかりと覚えておきましょう。

不動産投資ローンと住宅ローンの違いについては、以下の記事に詳しく掲載されています。ぜひ、参考にしてください。
不動産投資ローンと住宅ローンの違いは? 融資を受けるならどちらが先?
投資用不動産ローンのメリットは?~住宅ローンとの違いや金利の目安~

不動産投資に住宅ローンを使ってはいけない理由

では、なぜ不動産投資に住宅ローンを利用してはいけないのでしょうか?そこには「利用目的」と「貸し出しリスク」という2つの要素が関係しています。

利用目的の違い

住宅ローンは、本人もしくは親族が住むための住居を購入するためのローンです。
住居は生活になくてはならないものであるため、どんな属性の人でも購入することができるよう、さまざまな税制優遇や金利優遇の措置が取られています。
つまり、自身の居住用ではない投資用物件の購入にこうした優遇制度を適用することは、不正利用にあたるわけです。

貸し出しリスクの違い

住宅ローンも不動産投資ローンも、利用する際には金融機関が審査を行います。

住宅ローンは、自分が住むための家なので空室リスクはありません。また、契約者の職業や年収、勤続年数を中心に審査をするため、金融機関にとって貸し倒れとなるリスクが低い融資ということになります。

一方不動産投資ローンは、事業に対して貸し出すローンです。入居者が退去した場合の空室リスクや家賃下落リスクなどさまざまなリスクがあり、金融機関にとってはリスクが高い融資となります。
そのため金融機関は不動産投資のリスクを考慮し、そのリスクプレミアムとして、住宅ローンより高い金利を設定するのが一般的です。

リスクの高い不動産投資に、低金利の住宅ローンが使われていたとなれば、金融機関にとってはリスクヘッジができないことになります。こうした貸し出しリスクの違いから、住宅ローンを組んで不動産投資を行うことは認められていないのです。

不動産投資で住宅ローンを組むとどうなる?

不動産投資用物件に住宅ローンを組んでいることが発覚した場合、住宅ローンの一括返済を求められることが一般的です。
一括返済に応じることができない場合、不動産を抵当に入れられたり、自己破産したりするケースも見られます。

別の金融機関で不動産投資ローンに借り換えし、住宅ローンを完済するという手もありますが、金利上昇による返済プランの変更や審査の難易度が上がることなどに注意が必要です。

不動産投資に住宅ローンを使った場合の事例など、詳しくは以下の記事をぜひ参考にしてください。
住宅ローンを使って不動産投資をしていると、こんな時にバレる!

不動産投資で住宅ローンが組める3つのケース

原則として、住宅ローンで不動産投資をしてはいけません。しかし例外として、収益物件に住宅ローンを組むことが認められているケースが3つあります。

賃貸併用物件

1つ目は、自分の居住用スペースと賃貸用スペースが共存している「賃貸併用住宅」です。
賃貸併用住宅であれば、住宅ローンを利用して物件を購入したり建築したりすることができます。なおかつ、賃貸部分を貸し出して家賃収入を得るという不動産投資としての活用も可能です。
ただし、賃貸併用住宅に住宅ローンを利用する場合は、自宅部分の床面積が建物の総面積の50%以上であることが要件となります。

賃貸併用住宅の最大のメリットは、この低金利の住宅ローンを利用しながら不動産投資ができるというポイントでしょう。

賃貸併用住宅の基礎知識については、以下の記事を参考にしてください。
住宅ローンを家賃で返済できる!?賃貸併用住宅とは? メリット・デメリット解説

なお賃貸併用物件は、賃貸借契約を結んだ固定の入居者に住んでもらう方法だけでなく、民泊として活用することもできます。
民泊の基礎知識については、【民泊投資】民泊のメリット・デメリットや、民泊新法に注目!民泊投資を始める前に知りたい最低限の知識に詳しく解説されています。ぜひ併せて読んでみてください。

収納シェア

自宅の空きスペースを利用して収益にする「収納シェア」という方法があります。

「収納シェア」とは、使っていない洋服棚やクローゼット、空きスペースなどを、第三者に収納スペースとして貸し出し、利用料として収益を得る方法です。畳一帖以下のスペースでも貸し出し可能で、空きスペースが広ければ、複数の利用者と契約することもできます。

利用単価を自由に設定でき、ラックなどを利用して2段積みすれば、より多くの荷物を預かることで収益を増やすこともできるでしょう。

「収納シェア」も、大きな意味では不動産投資の一部といえます。ぜひ活用してみてはいかがでしょうか。
LIFULLトランクルーム「収納シェア」のサイトから、スペースの掲載やオーナー向けQ&Aなどを見ることができます。

転勤などのやむを得ないケース

転勤などの事情で引っ越しすることになり、自身が住んでいた住居を賃貸に出す、というケースをよく耳にすることがあるでしょう。
この場合、住宅ローンを組んでいた居住用物件が投資用物件に代わってしまうことになります。しかし、転勤のようなやむを得ない事情であれば、金融機関によっては引き続き住宅ローンを利用し続けることが可能です。

ただし、金融機関によっては認められないケースもあり、その場合は不動産投資ローンへの借り換えが必要になります。必ず事前に、ローンを組んでいる金融機関に確認するようにしましょう。

住宅ローンから不動産投資ローンに借り換える場合の注意点

自身が住んでいた家を不動産投資に用いたい場合、上記した3つの例外を除き、原則として住宅ローンから不動産投資ローンに借り換える必要があります。

住宅ローンから不動産投資ローンへ借り換えをする際の注意点を知っておきましょう。

改めて審査が必要

不動産投資ローンを利用するためには、再度金融機関の審査を受けることが必要です。住宅ローンとは審査のポイントが異なり、不動産投資ローンの方が、審査が厳しい傾向にあります。
融資希望額に満たない、もしくは融資を受けられないとなった場合は、自己資金が必要になることもあるでしょう。

また、これまでの住宅ローンを一括返済しなければならないため、一括返済手数料が発生する場合もあります。注意しましょう。

毎月の返済額が高くなる

住宅ローンよりも不動産投資ローンの方が、金利が高かったり借入期間が短くなったりするケースが多くみられます。これまでの住宅ローンよりも毎月の返済額が高くなることが予想されるでしょう。

不動産投資で得られる家賃収入と新たな返済計画のバランスを見直すなど、借り換えを実施する前に綿密な収支シミュレーションをすることが重要です。

住宅ローン控除が使えなくなる

不動産投資ローンを利用すると、住宅ローン控除が使えなくなります。収支計画に影響を及ぼすため、改めてプランを見直すようにしましょう。

まとめ

不動産投資で住宅ローンが組める3つの事例をご紹介しました。
住宅ローンは、金利が低い、融資期間が長い、税制優遇があるなど多くのメリットがあり、住宅ローンを利用して不動産投資ができることは大きな魅力でしょう。ただし、住宅ローンの適用には条件が設定されているケースや、金融機関によって判断が異なるケースがあります。必ず事前によく確認することをお勧めします。

また、住宅ローンから不動産投資ローンへ借り換えをする場合には、返済額の変化に注意し、じゅうぶんに収支計算を行うようにしましょう。

【このコラムの著者】

LIFULL HOME'S 不動産投資編集部

LIFULL HOME'S 不動産投資は、不動産投資・収益物件の検索から不動産投資セミナーやイベント運営を実施。
不動産投資にまつわる新鮮な情報、トレンドを発信。
LIFULL HOME'S 不動産投資には不動産投資の知識・アイディア・ヒントが盛りだくさん。

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