LIFULL HOME'S 不動産投資編集部の不動産投資コラム

シリーズ連載: 不動産投資を始める人のノウハウ

LIFULL HOME'S 不動産投資コラム

【2021年版】不動産投資ローンに積極的な銀行・金利一覧とフルローンの現状

金融緩和政策により不動産投資ローンは低金利が続いていますが、以前よりも審査が通りにくくなったという声が投資家からは挙がっています。原因は不動産投資への過熱、不正融資などの問題での融資引き締めです。さらに、新型コロナの影響により各金融機関は増加する融資相談への対応に追われ、新規の不動産投資ローン案件を受け付けてくれなかったり審査に時間がかかるなど、投資家にとって難しい状況となっているようです。

そこでこの記事では、2021年最新の不動産投資ローンに対する金融機関の動向を見ていきます。さらに、比較的不動産融資に積極的な金融機関を一覧にまとめてみました。
金融機関のフルローンに対するスタンスの現状についても解説しますので、ぜひ参考にしてください。

【2021年】金融機関の不動産投資ローン融資状況

まず、各金融機関の不動産投資ローンに対する2021年最新の動向を見ていきましょう。

融資引き締めの影響

相続税の税制改正による不動産投資への過熱、かぼちゃの馬車事件以降相次いだ不正融資により、金融庁からの厳しい引き締めにあっている各金融機関。不動産投資への融資実行額は減少し、融資審査も非常に厳格化されました。
その結果、2018年頃から個人投資家が融資を受けることが非常に難しくなったといわれており、2021年においても引き続き同じ状況が続いているようです。

新型コロナの影響

さらに新型コロナの影響により、各金融機関は増加する融資相談への対応に追われ、不動産融資に手が回っていない状況が続いています。テレワークなどで人員が限られていることもあり、新規案件を受け付けてもらえなかったり、融資審査に時間がかかったりする可能性があるでしょう。

不動産投資家が感じる融資状況の変化

2020年5月に一般財団法人「日本不動産研究所」が公表した「第42回 不動産投資家調査」によると、新型コロナの影響によるネガティブな変化の事象として「貸し出し条件が厳しくなった」と回答した投資家はさほど多くありませんでした。

また、2021年5月に公表された「第44回 不動産投資家調査」では、86.9%の投資家が「この半年間で、投資姿勢に特段の変化はない」と回答しています。その理由として「金融機関の融資姿勢に変化がないから」と答えた投資家が多く、コロナの影響で融資姿勢が厳しくなるという現状はあまり見られていないことが分かりました。

金融庁の引き締めによる融資審査の厳格化は続いているものの、コロナの影響によって融資審査がさらに厳しくなるという現状はあまりないようです。

近年の不動産投資ローンの現状については、以下の記事にも詳しく解説されています。とても重要な内容ですので、よく理解しておくことをお勧めします。
コロナ禍でアパートローンの融資状況はどう変わったのか?
融資が厳しい不動産投資に今から参入するべきか?金融機関と上手に付き合う7つのポイント

【2021年】アパートローンに積極的な銀行・金利一覧

2021年3月度で多くの金融機関が決算を終え、少し不動産投資への融資スタンスが積極的になり始めた金融機関もあるようです。
ここでは、2021年5月時点で比較的不動産融資に積極的な金融機関のアパートローン・不動産投資ローンをご紹介します。
なお、ランキング形式ではありませんのでご注意ください。また、掲載の情報は2021年5月時点のものとなります。最新の情報に関しては各銀行の公式サイトをご確認ください。

日本政策金融公庫

用途不動産賃貸業に限らずほとんどの業種
融資可能年齢シニア起業家支援資金を利用すれば55歳以上でも利用可能
年収要件なし
融資額上限4,800万円
(女性・若者・シニア起業家支援資金の場合、上限
7,200万円)
借入期間5年~10年程度
借入利率(2021年5月時点)1.11%~2.80%
その他・政府系金融機関
・不動産投資を行うという投資目的での融資は不可。あくまで不動産賃貸業として事業を行うというスタンスが必要。
・152の支店があり、日本全国の融資に対応
・利回りやキャッシュフローを重視する傾向があるため、築古の高利回り物件でも比較的審査に通る可能性が高い

オリックス銀行

用途・居住用賃貸用マンション・アパート・一戸建て物件の購入、建築、建築用地購入、借り換え
融資可能年齢借入時20歳以上60歳未満で、最終返済時80歳未満
年収要件500万円以上(自営業は所得500万円以上)で返済期間中安定した収入が見込める方
融資額1,000万円以上2億円以内(10万円単位)
借入期間1年以上35年以内(1ヶ月単位)
借入利率(2021年5月時点)3年固定:2.3%~3.3%
5年固定:2.5%~3.5%
変動金利:2.675%~3.675%
その他・原則、首都圏・近畿圏・名古屋市・福岡市の居住用不動産が対象
・札幌・仙台・北関東・東海圏のアパート(1棟)に限り、取り扱いできる場合あり
・オリックス銀行住宅ローンプラザに来社可能な方(港区・中央区・立川市・名古屋市・大阪市・福岡市)
・マンションは専有面積40m2以上

SBJ銀行

用途・自宅、セカンドハウス、別荘、店舗併用・賃貸併用住宅、投資用アパート・マンションなどの購入・建築、借り換え
融資可能年齢借入時20歳以上、65歳以下で、最終返済時80歳未満
融資額【ANY住宅ローン】100万円以上1億円以内(10万円単位)
【ANY住宅ローンプラス】1億円超2億円以内(10万円単位)
いずれも借り入れ対象物件の売買金額の90%以内
借入期間3年以上35年以内
借入利率(2021年5月時点)居住用2.875%~3.375%
その他3.075%~3.575%
その他・不動産が以下の所在地にあるもの
【ANY住宅ローン】
関東エリア・・・東京、千葉、埼玉、神奈川
中部エリア・・・愛知、三重、岐阜、静岡(三重、岐阜、静岡は一部対象外のエリアあり)
近畿エリア・・・大阪、兵庫、京都、奈良
九州エリア・・・福岡
【ANY住宅ローンプラス】
関東エリア・・・東京都23区内、千葉市内、さいたま市内、横浜市内
中部エリア・・・名古屋市内
近畿エリア・・・大阪市内、神戸市内、京都市内、奈良市内
九州エリア・・・福岡市内
・原則配偶者を連帯保証人にする必要あり
・火災保険・団体信用生命保険(団信)必須
・法人向けの「賃貸用不動産ローン」あり

スルガ銀行

用途-資産形成、資産活用を目的とするアパート・貸家・賃貸マンション(店舗・事務所などの併用物件含む)
-商業ビル・ホテルなどの新築・増改築・購入・借り換え
融資可能年齢借入時20歳以上、65歳未満で、最終返済時82歳未満
年収要件一定の資産背景を有している方
融資額10億円以内
借入期間1年以上35年以内
借入利率(2021年4月時点)1.5%~4.1%
その他・法人名義での借り入れも可能
・ほぼ全国で対応可能
・保証人不要
・団体信用生命保険必須
・他行に比べて融資審査のスピードが速く、利用者が多い。

静岡銀行

用途賃貸住宅(土地含む)の新築・購入・増改築資金
融資可能年齢借入時20歳以上70歳以下で、最終返済時82歳未満
年収要件【アパートローン】安定継続した本人収入が100万以上あり、同一勤務先に3年以上勤務、または同一事業を3年以上継続していること
【ワイドローン】安定継続した本人収入が700万以上あり、同一勤務先に3年以上勤務、または同一事業を3年以上継続していること
融資額1億円以内(10万円単位)
借入期間35年以内
借入利率(2021年5月時点)変動金利型、固定・変動ミックス型あり
基準金利に一定利率を上乗せした利率(およそ3.0%~)
その他・団体信用生命保険必須
・保証会社必須
・静岡県の他、東京・神奈川・愛知・大阪にも支店があり、営業エリア内の不動産が対象
・比較的築年数の経過した物件にも融資が出る傾向あり

りそな銀行

用途-賃貸用住宅(一棟)の取得、新築、増改築、修理
-区分マンション購入
-借地上の賃貸用住宅の底地買い取り
-借り換え
融資可能年齢借入時20歳以上
団信に加入する場合は、借入時20歳以上70歳未満で、最終返済時80歳未満
融資額100万円以上3億円以内(1万円単位)
借入期間1年以上30年以内
(対象物件に応じて相談可能)
借入利率(2021年5月時点)「変動金利型」または「固定金利選択型」
審査結果に応じて設定(およそ1.0%~)
その他・支店のある営業エリア内の不動産が対象
・個人向けアパートローンの他、賃貸併用住宅用アパートローン、資産管理会社名義用アパートローンあり
・個人向けは原則連帯保証人不要

大阪協栄信用組合

用途居住用賃貸の用途に供する不動産の購入、建築、土地の購入、借り換え
(区分の場合はSmallコース、一棟の場合はLargeコース)
融資可能年齢Smallコースの場合、借入時20歳以上60歳未満で、最終弁済日に80歳未満
年収要件Smallコースの場合、前年度税込み年収(自営業は所得)300万円以上
融資額Smallコース 5,000万円以内
Largeコース 10億円以内
借入期間10年以上30年以内
借入利率(2021年5月時点)Smallコース 変動金利3.0%~6.0%
Largeコース 変動金利3.5%~6.0%
その他・営業区域内に居住、勤務、事業をしている個人に限る
・原則連帯保証人不要
・不動産担保調査手数料が必要

横浜銀行

用途-居住用不動産の新築・購入・増改築・補修・改装
-土地購入
-借り換え
-借り入れ・借り換えにかかる諸費用
融資可能年齢借入時20歳以上
融資額3億円以内(超える場合は応相談)
団信付きの場合は2億円以内
借入期間・新築物件・・・構造によって20年~35年以内
・中古物件・・・「構造ごとの規定年数(20~35年)-築後経過年数」以内
借入利率(2021年5月時点)「変動金利型」もしくは「固定金利指定型」
(およそ1.0%程度~)
その他・本店のある神奈川の他、東京・群馬・名古屋市・大阪市に支店あり
・連帯保証人が必要となるケースあり
・団信加入可能(保険料銀行負担)

セゾンファンデックス

用途ワンルームから一棟まで幅広い物件の購入資金
融資可能年齢個人事業主の場合、原則申込時20歳以上70歳以下で、完済時85歳未満
日本国籍または、永住許可を有する人
融資額100万円~3億円
借入期間5年~25年
借入利率(2021年4月時点)変動金利 2.65%~4.45%
固定金利 4.5%~9.9%
その他・法人、個人事業主どちらも利用可能
・共同担保があれば、フルローンが可能なケースあり
・共同担保がない場合、融資上限額は担保不動産評価額の70~80%とされているため、自己資金が必須

三井住友トラストL&F

用途-賃貸目的用のアパート・マンション等の購入・建築・増改築
-借り換え
融資可能年齢団信ありの場合は最終完済時81歳未満
融資額3億円以内
借入期間新築物件 6年以上35年以内
中古物件 6年以上30年以内
借入利率(2021年5月時点)団信なし 2.9%~4.4%
団信あり 3.3%~4.8%
その他・連帯保証人原則不要
・団信加入は任意(保険料銀行負担)
・火災保険必須
・他に事務所・店舗用アパートローン、法人向けアパートローンあり
・築古物件への融資実績あり

不動産投資におけるフルローン

頭金を投入せず、物件購入価格を全て融資に組み込むことをフルローンといいます。フルローンを利用すると、自己資金を手元に残したまま物件が購入できたり、レバレッジをかけた効率的な投資を行ったりすることが可能です。

不動産投資におけるフルローンについて、詳しくは以下の記事をぜひ参考にしてください。
【不動産投資】フルローンは危険?リスク・メリット・デメリットを理解しよう

【2021年】不動産投資におけるフルローンの現状

先述の通り、かぼちゃの馬車事件以降銀行の融資審査が厳格化し、融資を受けることが難しい傾向が出てきました。その影響で、フルローンで融資を組むこともかなり難しくなっています。

LIFULL HOME’Sの不動産投資コラム「不動産投資への銀行融資が厳しい今、フルローンは可能なのか?」にもある通り、88%の銀行・67%の信金・信組が、3分の1以上の案件において頭金の投入を求めています。

しかし上記一覧にもある通り、一部の銀行や信用・信組では、共同担保の提供や金利の上乗せによって、フルローンを可能としている金融機関も出てきているようです。

個人の属性や物件評価、賃貸経営の実績によっても金融機関の判断は異なります。どうしてもフルローンを組みたい場合は、複数の金融機関に粘り強く当たってみるとよいでしょう。

まとめ

不動産投資を取り巻く金融機関の融資スタンスは引き続き厳しい状況が続いており、フルローンを利用するには、実績や共同担保がなければ難しいかもしれません。
しかし、比較的不動産投資に積極的な銀行も存在しますし、条件によってはフルローンを検討してくれる金融機関もあります。

なかなか不動産投資の融資がうまくいかない人も、自分にあった金融機関を根気強く探していきましょう。

【このコラムの著者】

LIFULL HOME'S 不動産投資編集部

LIFULL HOME'S 不動産投資は、不動産投資・収益物件の検索から不動産投資セミナーやイベント運営を実施。
不動産投資にまつわる新鮮な情報、トレンドを発信。
LIFULL HOME'S 不動産投資には不動産投資の知識・アイディア・ヒントが盛りだくさん。

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