LIFULL HOME'S 不動産投資編集部の不動産投資コラム

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アメリカへの不動産投資で失敗を防ぐポイント6選と購入時の注意点

新型コロナウイルスの影響で大きな損失を出したアメリカ経済。一時的にGDPが大きくマイナスとなったものの、2021年1月~3月のGDP伸び率は前期比プラス6.4%を記録しました。3期連続でプラスとなるなど、アメリカは経済回復に向かっているといえるでしょう。
そんな世界のトップとして成長し続けるアメリカは、不動産投資先としても注目を集めています。

海外不動産の中でも比較的安全性が高いといわれているアメリカへの不動産投資ですが、投資にあたっては気を付けなければならないポイントがあります。今回は、アメリカでの不動産投資に失敗しないために押さえておきたいチェックポイントや、購入時の注意点を解説していきましょう。

アメリカの不動産投資はコロナ禍の状況でも狙い目

世界一の新型コロナウイルス感染者数を記録したアメリカ経済は、一時的に大きなダメージを受けました。しかし米連邦準備理事会が行った金融緩和政策によって、2020年10~12月期の30年固定住宅ローン金利は過去最低水準となり、住宅需要が大きく膨らんでいます。
一部の地域では、増加する需要に対し市場に出回っている物件が不足しているため、住宅価格が上昇しているエリアもあるようです。

先進国ながら人口増加を維持するなど、今後も経済成長を期待できるアメリカは、不動産投資先としても将来性が高いといえるでしょう。

アメリカへの不動産投資のメリットについて、詳しくは以下の記事で解説されています。ぜひ参考にしてください。
アメリカ不動産の優位性
第5章 海外不動産・アメリカ不動産(1)

【失敗しないために】アメリカへの不動産投資に重要なチェックポイント6選

将来性が高く、比較的リスクが低いといわれるアメリカへの不動産投資ですが、やはり日本での不動産投資とはさまざまな点で違いがあります。物件選びにおいても、アメリカならではの押さえるべきポイントがあり、注意が必要です。
アメリカでの不動産投資に失敗しないために、購入時に押さえておきたい6つのチェックポイントを解説しましょう。

学区を意識する

アメリカでの不動産購入時には、学区を意識することが重要です。

アメリカの学校は公立であってもランク付けされており、学区を重視して不動産を決めるケースが多く見られます。特に富裕層はランクが高い学区を狙って引っ越す家庭も多く、人気の学区の不動産は価格が上昇する傾向があります。

どの学区にある不動産かで物件の価値も変わるため、ランクが高い学区なら、今後不動産価値が上昇することが期待できるでしょう。

犯罪発生率を確認する

アメリカは、日本に比べて犯罪発生率が高い国です。

2013年におけるアメリカでの主要犯罪認知総件数は約979万件(FBIによる統計)、日本の刑法犯認知総件数は約132万件(警察庁の警察白書による統計)でした。
2013年時点でのアメリカと日本の総人口に対する犯罪発生率を比較すると、以下のようになります。

総人口犯罪発生率
(犯罪件数÷総人口)
アメリカ約3億1,509万人約3.1%
日本約1億2,730万人約1.0%

参考元:外務省 海外安全ホームページ「アメリカ合衆国(米国)安全対策基礎データ」

アメリカの犯罪発生率は日本の約3倍となっており、地域によってさらに差が大きくなります。犯罪率の高い地域に投資をすると、賃貸需要が下がるなど投資に失敗する可能性が高くなるでしょう。事前に物件がある地域の犯罪発生率をよく調査することをお勧めします。

築年数だけで物件を判断しない

日本の感覚では、中古よりも新築に価値があると判断しがちですが、アメリカの不動産投資は中古が主流です。築古物件でも、適切な修繕やリノベーションにより高い価値の物件として取引されていることもあります。
日本での不動産投資の感覚とは異なりますので、築年数だけで判断しないようにしましょう。

必ずタイトルカンパニーを通して取引する

タイトルカンパニーは、不動産の権利書をもとに抵当権の状態など権利調査をしたり、所有権移転手続きをしたり、売り主と買い主の間に入って取引を仲介・保証したりする会社です。

購入しようとする不動産に複数の所有権が残っていたり、抵当権や未払い税金が残っていたりすると、新オーナーが不利益を被る可能性があります。タイトルカンパニーはこれらを調査し、問題がなければタイトル保険を発行します。この保険があれば、将来権利関係で何かしらの問題が発生しても保証されるというシステムです。

日本にはないシステムであるため、イメージが湧きにくいかもしれません。またタイトルカンパニーの利用には手数料がかかりますが、リスク回避の重要な対策法となりますので、利用することをお勧めします。

価格が低すぎる物件を買わない

ここまでご説明してきた学区や犯罪発生率の観点から見て分かるように、アメリカで不動産投資する場合、現地の富裕層が好む物件を対象とすることが一般的です。そのため、どうしても物件価格は高額になりやすいといえます。

犯罪発生率が低い地域であっても、周辺相場に対して価格が低すぎる物件を購入した場合、質の悪い住人が住む可能性があります。家賃滞納などのリスクが高まるでしょう。

気になる物件が見つかった際は、周辺地域の相場をチェックし、価格が適正かどうか、なぜ相場よりも低い値段で売却されているのか、よく確認しましょう。

アメリカの生活習慣を理解する

不動産を購入する国が違えば、好まれる条件も変わります。

日本では、浴槽が付いていること、トイレにウォシュレットが付いていることは普通ですよね。それと同じように、アメリカではシャワールーム付きのマスターベッドルームがあることや、シャワールームが2つ以上付いていることなどが常識とされています。
またアメリカは車文化のため、ガレージや駐車スペースも必要です。

また日本では駅から近い物件の価値が高くなりますが、アメリカにはそのような概念はありません。富裕層ほど郊外を好むケースが多く、移動手段は主に車です。駅から近い物件よりも、主要道路や空港から近い立地の方が好まれるでしょう。

このように、アメリカで不動産投資をするなら、アメリカの生活習慣・アメリカに住む人たちの好みをよく理解し、それに合わせた物件選びをしなければなりません。

アメリカの不動産を購入する流れ

アメリカで不動産を購入する場合、日本とはシステムが異なります。物件購入までの流れをよく理解しておくことをお勧めします。

ぜひ、下記のコラム記事を参考にしてください。
アメリカ西海岸の不動産取引実情(1)
アメリカ西海岸の不動産取引実情(2)
アメリカ西海岸の不動産取引実情(3)

セラー・ファイナンスとバルーン・ペイメントによる取引

アメリカの不動産購入時、日本ではあまり馴染みのない用語かもしれませんが、セラー・ファイナンスとバルーン・ペイメントによる取引を活用することもできます。

セラー・ファイナンスとは?

セラー・ファイナンスとは、ローンを組めない買い主向けに、売り主がお金を貸す取引のことです。頭金のみ借りる方法や、購入資金すべてを借りる方法があります。
日本ではあまりなじみがない手法ですが、アメリカでは比較的よく見られる資金調達方法の一つです。

金融機関を介さないため手続きが簡易的というメリットがある反面、金融機関で組むローンよりも金利が高くなったり、買い主に不利な契約を交わされたりする可能性があります。

バルーン・ペイメントとは?

バルーン・ペイメントとは、借入期間中の毎月の返済が利息のみとなり、満期時に元本を一括返済する返済方法です。
日本では「元本一括返済」「期限一括返済」「ブレット(Bullet)」などと呼ばれています。

借入期間中の支払いは少額で済みますが、期日までに一括返済する元金分を用意しなければなりません。

セラー・ファイナンス×バルーン・ペイメントの問題点

セラー・ファイナンスもバルーン・ペイメントも、どちらも合法的な取引方法です。しかし中にはこれらの取引を悪用する事業者もおり、被害を受ける人もいます。特にセラー・ファイナンスで借り入れたローンを、バルーン・ペイメントで返済するケースに注意しなければなりません。

本来セラー・ファイナンスで借り入れたローンをバルーン・ペイメントで返済するケースは、中古物件を安く購入してリノベーションし、黒字売却する手法を取る際に有効な返済方法です。返済額が少ないローン期間中にリノベーションを済ませ、購入時よりも高い価格で黒字売却すれば、期日までに返済を完了し、かつ利益を得ることができます。

しかしこの取引手法を悪用する事業者の場合、そもそも市場の適正価格よりも高い価格で売りに出すケースがあります。いざ売却しようと思っても売却できなかったり、残債をカバーできる金額で売れなかったりする可能性があるでしょう。
買い主は高い金利を返済し続けたにもかかわらず、最終的に返済が滞り物件を手放すことになるのです。

悪質な事業者は、こうして返済できずに戻ってきた物件を、さらに同じ取引手法で売ることを繰り返し利益を得ています。

セラー・ファイナンスやバルーン・ペイメントによって不動産を購入する際は、しっかりと仕組みや契約内容を確認し、無理のない返済計画が立てられているかをシミュレーションすることが大切です。

まとめ

今後も経済成長が期待されるアメリカの住宅需要は高く、物件によっては価値が上がる可能性があるでしょう。

物件を購入する際は、文化や仕組みなど日本との違いをよく理解した上で購入することが大切です。今回解説したチェックポイントや購入時の注意点を参考にしてくださいね。

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【このコラムの著者】

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