LIFULL HOME'S 不動産投資編集部の不動産投資コラム

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不動産投資の固定費を削減する方法|経費の見直しポイント4つ

不動産投資には、物件の維持管理費用や税金などさまざまな経費がかかります。収益を得るために使用した費用は経費として計上できますが、経費が大きくなりすぎると収益を圧迫してしまうため注意が必要です。

「経費を抑えて収益を最大化したい」という場合に有効な方法は、状況に関わらず必ず支払いが発生する「固定費」の削減です。今回は、不動産投資にかかる固定費の中で、見直し・削減が可能な4つのポイントについて紹介します。

不動産投資における固定費とは

まず、不動産投資ではどのような経費が固定費となるのか、なぜ固定費の削減が収益改善に有効なのかを見ていきましょう。

不動産投資における固定費と変動費

不動産投資でかかる経費は、状況に関わらず定期的に発生する「固定費」と、状況によって発生したり金額が変わったりする「変動費」に分けられます。

固定費変動費
管理委託費
ローン返済費
損害保険料
固定資産税・都市計画税
修繕積立費
メンテナンス費用(清掃費・点検費など)
修繕費
オーナー負担の原状回復費用
入居者募集にかかる費用 など

固定費を削減するメリット

固定費を削減するメリットは、一度削減できればその効果が継続することです。必ず定期的にかかる費用のため、不定期に発生する変動費に比べると高い削減効果を得ることができます。

固定費というと、必ずかかるものなので仕方ないと考えている方もいるでしょう。確かに、固定費の中でも区分マンションの管理費や修繕積立金など、金額が決められているものを削減することは難しいです。しかし、その他の固定費の中には、契約を見直すことで費用を減らすことができるものがあります。

では、削減可能な固定費について、具体的な見直し・削減方法を見ていきましょう。

固定費削減ポイント(1)管理委託費

物件管理を管理会社に委託している場合には、委託先・委託内容などを見直すことで、管理委託費用を抑えることができます。

管理会社・方式の変更

管理業務の委託にかかる費用は家賃の5%前後が相場とされていますが、管理会社によって提供サービスや料金設定はさまざまです。
例えば、建物の清掃や点検など自身でできる範囲のことは自身で行い、管理会社へ委託する範囲を少なくすれば、管理委託費を抑えることが可能になります。

現在の管理会社の料金が高額な場合には、管理会社の変更も有効です。会社の信頼度やサービスの質などを総合的に判断した上で選択しましょう。

基本の手数料率は低くても、別途システム利用手数料や入居時の成約手数料などが発生するケースもありますので、よく試算してみることをお勧めします。

自主管理に切り替える

管理費用をできるだけ少なくしたいとお考えの場合には、自主管理に切り替えるのもひとつの方法です。自主管理にすれば、管理委託費用はかかりません。

ただし自主管理を選んだ場合、日々の清掃やメンテナンスのほか、入退去の応対や契約、トラブル対応などをすべて自身で行わなければならなくなります。賃貸経営に多くの時間を割かなければならないことに加え、賃貸運営に関する幅広い知識が必要です。
適切な物件管理が行われていないと、入居者の不満を招いてしまい、退去につながる可能性があることも覚えておきましょう。

賃貸管理や運営について学ぶには、セミナーへの参加が有効です。ぜひこちらからセミナーを検索してみてください。
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固定費削減ポイント(2)ローン返済費

不動産投資ローンの支払い方法や契約を見直すことで、利子や総返済額を抑えることができる可能性があります。ただし、結果として総返済額は減らせたものの、月々の返済額が増加しキャッシュフローを圧迫するケースもありますので、慎重に判断を行いましょう。

繰り上げ返済

キャッシュフローに余裕があるのであれば、繰り上げ返済で残債を少なくするという方法があります。元金を早く減らせるため、金利はそのままでも総返済額を圧縮することが可能です。
ただし、繰り上げ返済には手数料が発生するケースが多いため、それ以上のメリットが得られるかをよく試算する必要があるでしょう。

繰り上げ返済については、こちらの記事で詳しく解説しています。
不動産投資の繰り上げ返済~メリット・デメリットとシミュレーション

条件変更・金利タイプの変更

ローン商品によっては、繰り上げ返済とは別に期間を指定して毎月の返済額を増額するサービスが利用できます。

その他、不動産投資ローンの商品によっては、固定金利特約期間終了後に改めて金利タイプを選択することが可能です。選択のタイミングでより有利な金利タイプを選べば、金利を下げ、総返済額を減少させる効果が期待できるでしょう。

不動産投資ローンの借り換え

現在よりも低い金利でローンが借りられる金融機関が見つかった場合、ローンの借り換えが有効です。金利を下げることができれば、総返済額も下がります。

ただし借り換えの際には、借り入れ中の残債を一括返済しなければなりませんので、一括繰り上げ返済手数料をはじめ、さまざまな手数料がかかります。借り換えにより返済期間が短くなるケースもある点にも注意しましょう。

また、借り換えは融資元である金融機関との関係性にも関わり、今後の投資の方向性に影響が及ぶ可能性があります。メリット・デメリットをよく把握した上で検討しましょう。

ローンの借り換えについては、こちらの記事が参考になります。ぜひ併せて読んでみましょう。
不動産投資ローンの借り換えメリット・デメリット|借り換え可能な金融機関は?

固定費削減ポイント(3)損害保険料

賃貸経営では、万が一のトラブルに備えて保険に加入することが必須です。この損害保険の契約範囲や内容を見直すことで、保険料負担を軽減できる場合があります。

補償範囲の見直し

火災のほか風水災や破損事故に備えることができる火災保険は、補償範囲や特約を見直せば、保険料の負担を抑えることが可能です。
保険会社やプランにもよりますが、風雪災や水災の補償は、補償の縮小を選択できます。リスクの少ない立地環境の場合には、必要に応じて見直してみるとよいでしょう。

また、保険に設定される免責金額(自己負担額)を多く設定し、保険料の負担を少なくすることもできます。ただし、事故が起きた場合の自己負担が増えてしまうので、資金と許容リスクをよく検討して決定しましょう。

複数年契約を検討する

火災保険商品は、複数年契約を選択することで保険料が割安になることが一般的です。さらに保険料の支払方法を一括払いにすれば、より大きな割引が受けられる商品もあります。

一括で支払う負担が大きい場合には、割引率は低くなりますが、長期契約で年ごとに保険料を支払う「長期年払」という方法でもよいでしょう。

固定費削減ポイント(4)固定資産税・都市計画税

固定資産税や都市計画税は、自治体から一方的に課税額が通知されますので、そのまま支払っている方が大半でしょう。しかし、課税ミスがないかどうか確認したり、納付方法を工夫したりすることで費用を抑えられる可能性があります。

正しく課税されているか確認する

固定資産税や都市計画税は、毎年自治体から納付金額が通知されますが、中には誤った金額が通知されているケースがあります。例えば、住宅用地の特例が反映されていなかった、建物の構造を誤っていた、などです。

課税誤りがあった場合には、還付請求ができます。知らない間に余計な税金を支払っていた……ということがないよう、しっかり確認しましょう。
還付請求は原則5年で時効、自治体に過徴収金返還要綱が定められている場合は、自治体により10~20年で時効となります。

お得な納付方法を活用する

固定資産税・都市計画税の納付方法を変更することで、ポイント還元などのメリットを享受することが可能です。
納付をクレジットカード払いにすれば、クレジットカードの利用ポイントが貯まります。ただし、クレジットカード払いには1%前後の手数料が発生しますので「ポイント>手数料」の場合に利用価値があるといえるでしょう。

その他、30万円以下の納付書であれば、キャッシュレス決済が利用できる自治体もあります。キャッシュレス決済の場合、原則手数料がかからない上にポイントが貯まるものもあります。条件が合う場合には検討してみるとよいでしょう。

固定資産税・都市計画税のお得な納付方法については、以下の記事でも解説しています。
固定資産税はいくらかかる?~お得なクレジットカード払い・スマホ決済時の注意点~

まとめ

不動産投資の収益を改善したい場合、固定費を抑えることは有効な手法です。
ただし経費を抑えることだけに気を取られると、適切な運営を妨げてしまうことになるため、じゅうぶん注意しなければなりません。
費用対効果をしっかり見極めた上で、見直しに取り組んでみましょう。

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【このコラムの著者】

LIFULL HOME'S 不動産投資編集部

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