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NISA(ニーサ)はデメリットしかない!? 事例で学ぶありがちな7つの失敗例と対策

税制優遇を受けながら投資ができるNISA(ニーサ)。将来のための資産形成を促進し「貯蓄から投資へ」の流れを後押しするため、2014年に政府が作った個人投資家向けの税制優遇制度です。
NISA加入者数も買付総額も年々上昇傾向にありますが、なかにはNISAで失敗してしまった人もおり「NISAにはデメリットしかない……!」という意見を聞いた方もいるのではないでしょうか。
そこでこの記事では、NISAにありがちな失敗例を見ながら、NISAの注意点と失敗しないための対応策を解説します。

NISA(ニーサ)とは?

NISA(ニーサ)とは小額投資非課税制度のことです。
通常投資で得た利益には20.315%の税金がかかりますが、NISA口座内で購入した株式や投資信託から得た利益には税金がかからない仕組みになっています。
2021年時点では、一般NISA・つみたてNISA・ジュニアNISAの3種類から選ぶことが可能です。2024年からは2階建て構造の新NISAがスタートし、ジュニアNISAは2023年末をもって終了します。

一般NISAやつみたてNISAの概要、それぞれの違いや、よく比較されるiDeCoとの違いについて詳しくは以下の記事を参考にしてください。
NISA(ニーサ)とつみたてNISA(ニーサ)の違いを分かりやすく解説
iDeCo(イデコ)とは? メリット・デメリットやおすすめの運用方法

NISAは本当にデメリットしかないのか?

政府が推し進める税制優遇措置であるにもかかわらず「NISAで失敗した……」という声を聞いたことがある方も多いでしょう。本当にNISAはデメリットばかりなのでしょうか?

確かに、よく比較されるiDeCoやその他の投資と比べて、NISA特有のデメリットや注意点もあります。しかしNISAの失敗例の多くは、そういった注意点があることを知らずに始めてしまったことにあります。
事前にNISAの特徴を知り、対応策を講じて適切に運用すれば、非課税というメリットを受けながらNISAを活用することが可能です。

NISAによくある失敗例を見ながら、それぞれの対応策を理解していきましょう。

NISAにありがちな失敗例7選

 

失敗例① NISA口座を開く前に投資商品を買ってしまった

これは、NISA口座の開設より先に株などを購入してしまい、税制優遇が受けられないという失敗例です。
非課税となるのは、あくまでNISA口座内で購入した金融商品から得た運用益のみ。一般口座などの課税口座で購入した株や投資信託を、後からNISA口座に移すことはできません。

【対応策】
NISAを利用したい場合は、何よりもまずNISA口座を開設するようにしましょう。
ちなみにNISA口座は1人1口座(1金融機関)のみ作成することが可能です。複数の金融機関にNISA口座を開くことはできませんので注意しましょう。

失敗例② 銘柄の入れ替え・スイッチングで非課税枠を消費してしまった

「スイッチング」とは保有している金融商品を売って、新たに別の金融商品に買い替えることです。
NISA口座内で株式の銘柄入れ替え・スイッチングをした場合、新規購入と同じように非課税投資枠を消費することになります。保有している株式・投資信託を売却したからといって、非課税投資枠が戻るわけではありません。

例えば、つみたてNISAで20万円の投資信託を購入し、その年のうちに20万円で売却して別な投資信託を20万円分購入するスイッチングを行ったとします。つみたてNISAの非課税投資枠は年間上限40万円なので、このスイッチングだけでその年の非課税枠をすべて消費したことになるわけです。

商品を売却すれば非課税枠が戻ると勘違いしてスイッチングしてしまい、その年に新たな買い付けができなくなってしまう失敗をする方が多く見られます。
非課税枠を超えて買い付けた場合は一般口座での購入となり、課税扱いとなってしまうため注意しなければなりません。

【対応策】
特につみたてNISAの場合、そもそも短期間に何度も売買してキャピタルゲイン(売却益)を狙う手法には向いていない制度です。長期保有を前提として最初の商品選びから慎重に行い、極力損切りやスイッチングの必要がない商品を選ぶのがポイントといえます。

またつみたてNISAの場合、保有する投資信託を売却するのではなく、その投資信託の積み立てを解除もしくは減額して保有し続け、新たな投資信託の積み立てをスタートさせるのがおすすめです。売却せずに保有し続けたほうが今後値上がりする可能性も考えられます。

一方、信託報酬(手数料)が大幅に下がることで将来のリターンが増える可能性があるなら、スイッチングしたほうがよいケースもあるでしょう。シミュレーションによって判断するのがおすすめです。
ただし、そもそもスイッチングができない金融機関もあるので注意しなければなりません。

失敗例③ 年内に非課税投資枠を使いきれなかった

年間の決まった非課税投資枠を使いきれなかったとしても、翌年に持ち越すことはできません。
年末に駆け込みで口座を開いたものの、その年内に何も購入せず、非課税期間1年を消費してしまったという失敗例も見られます。

【対応策】
手持ち資金と投資予定額によって、上限120万円の一般NISAと上限40万円のつみたてNISAを使い分けるのがおすすめです。できる限り上限いっぱい非課税投資枠を使えるよう、計画的に開設・運用するようにしましょう。

失敗例④ 損益通算ができず余計に税金がかかった

NISAの大きなデメリットの一つに「損益通算ができない」というものがあります。

例えば、一般口座・特定口座などの課税口座で10万円の利益を出した銘柄と10万円の損失を出した銘柄があったとします。この場合、両方の損益を合算する「損益通算」が可能で、収支ゼロとなり課税されることはありません。
一方課税口座で10万円の利益が出ていて、NISA口座で10万円の損失が出ていても、損益通算することができません。NISA口座での損失は税務上ないものとみなされるからです。実際の総合的な利益はゼロであるにもかかわらず、課税口座の利益10万円に対して課税されてしまいます。

このように一般口座とNISA口座で運用を分けることによって、余計な税金がかかるケースがあります。

【対応策】
短期間で損失が出て、損切りせざるを得なくなるような銘柄への投資を避けるのがポイントでしょう。なぜなら、たとえ下落傾向にあったとしても、売却しない限り損失は確定しないからです。
繰り返しになりますが、NISAの基本は長期投資であり、短期的な売買には向かない制度です。配当利回りの高い株式や、上昇率は低くても長期的に安定して成長することが望める銘柄などを選ぶとよいでしょう。

失敗例⑤ 非課税期間終了後に売却益が発生すると余計に税金がかかる

NISAでは、非課税期間を過ぎるとNISA口座から課税口座に運用商品が移管されます。この時、非課税期間を終了した時点での商品の評価額が課税口座における取得額となるわけです。

例えば、NISA口座で30万円で購入した投資信託が評価額20万円で非課税期間を終了したとすると、課税口座では20万円分の投資信託を取得したことになります。その後、その投資信託が25万円に上昇し売却したとすると、売却益5万円に対して課税されてしまうわけです。
実際には30万円で購入した投資信託を25万円で売却しているため、5万円の損失です。しかし課税口座では売却益5万円とみなされて、余計な税金を払うことになります。

【対応策】
一般NISAであれば、5年間の非課税期間が過ぎた後に、翌年の非課税枠に移管して非課税期間を再度5年間延長する「ロールオーバー」が使えます。保有する商品の評価額が非課税枠120万円を超えていたとしても全額ロールオーバーすることができ、引き続き非課税の恩恵を受けることが可能です。

一方つみたてNISAの場合、ロールオーバーは使えません。課税口座移管後の売却益に対する課税を避けるためには、非課税期間内に売却するしかないでしょう。移管する際の評価額や、今後の値動きの想定によって判断することをおすすめします。

失敗例⑥ ロールオーバーし忘れた

非課税期間終了までの間にロールオーバーの手続きを忘れてしまい、運用商品が一般の口座に移され課税対象になってしまったという失敗例です。
一度、一般口座に移された商品をNISA口座に戻すことはできないため、得られる運用益に税金を支払わなければなりません。

【対応策】
一般NISAのロールオーバーをするためには、口座を所有する金融機関で所定の期限までに手続きをする必要があります。
金融機関によっては非課税期間満了通知を発行していないところもあるので注意しましょう。

失敗例⑦ 年内に買い付けが発生しNISA口座を変更できなかった

NISAは、口座を開設する金融機関を変更したり、一般NISAとつみたてNISAを切り替えたりすることが可能です。ただし変更は年単位でのみ可能で、変更する年に一度でも非課税枠を使用した買い付けがあると口座変更ができません。
自動で毎月積み立てを行う設定をしている場合、年明け早々に自動的に積み立てが行われてしまい、その年にNISA口座の変更ができなかったという失敗例もあるようです。

【対応策】
NISA口座の金融機関変更は、変更したい年の前年10月1日から変更したい年の9月30日までに手続きが必要です。一般NISAとつみたてNISAのコース変更は、変更したい年の前年10月~12月までに手続きすることとなっています。
金融機関の変更、NISAのコース変更いずれも変更したい年の1月以降一度も非課税枠を使用していないことが条件です。自動積み立ての設定を解除するなど、変更は計画的に行いましょう。

ただし、NISA口座内で保有している商品を新たな金融機関で開設したNISA口座に非課税扱いのまま移すことはできません。
また金融機関によっては、つみたてNISAから一般NISAへ変更する場合、つみたてNISAで保有する投資信託を一般NISA口座へ移管することができないケースがあります。その場合、積み立て終了か課税口座へ移管することになりますので、事前によく確認しましょう。

まとめ

NISA制度にはNISA特有の注意点があり、それらを知らずに、もしくは勘違いしたまま運用すると思わぬ損失を招く場合があります。しかしそれらには適切な対応策があり、決してNISAにはデメリットしかないというわけではありません。
NISAの特徴をよく理解し計画的な運用を心がけ、運用益の非課税というNISAのメリットを十分に活用した投資が行えるようにしましょう。

【このコラムの著者】

LIFULL HOME'S 不動産投資編集部

LIFULL HOME'S 不動産投資は、不動産投資・収益物件の検索から不動産投資セミナーやイベント運営を実施。
不動産投資にまつわる新鮮な情報、トレンドを発信。
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