LIFULL HOME'S 不動産投資編集部の不動産投資コラム

シリーズ連載: 不動産投資を始める人のノウハウ

LIFULL HOME'S 不動産投資コラム

教育費は結局いくらあればいい? 大学費用を準備するための家計管理術

子どもの教育費はいくら必要? どうやってお金を貯めたらいいの?

初めてお子さんを持った方や、これから出産を控えている方にとって、もっとも不安に感じる点かもしれません。

しかし、教育費について事前に調べておくことで、不安はある程度解消されます。
子どもの進学時に慌てることのないように、なるべく早くから貯蓄にとりかかりましょう。

本記事では、進路別に必要になる費用を検証するとともに、大学費用を準備するための家計管理術をお伝えしていきます。

大学卒業までに必要な教育費はいくら?

文部科学省の学校基本統計によると、令和元年度、普通科高校卒業の生徒のうち、約64%は大学・短大に進学し、約21%は専修学校・各種学校等へ進学、そして就職者の割合は8.4%でした。

多くの子どもたちが高校卒業後、大学や専門学校へ進学する中、学費が準備できずに奨学金や教育ローンを利用する方も増えています。

しかし、計画的な資金計画があれば、奨学金や教育ローンの利用を最低限にすることができます。まずは、必要な教育資金について、知ることから始めましょう。

出典:高校生の卒業後の進路状況
【参考資料2】大学入学者選抜関連基礎資料集(その3) (mext.go.jp)

3歳から中学卒業まで12年間の学習費

まず、3歳から中学卒業まで12年間の学習費の総額を、パターンごとに確認します。

(パターン1)幼稚園、小学校、中学校 すべて公立 404万円

(パターン2)幼稚園は私立、小学校、中学校は公立 497万円

(パターン3)幼稚園は私立、小学校は公立、中学校は私立 773万円

(パターン4)幼稚園、小学校、中学校 すべて私立 1,539万円

なお、この費用には学校の授業料だけでなく、給食費、塾や習い事などの学校外活動費も含まれています。

私立の小学校に通っている子どもは全体の1.2%にすぎませんので、現実的には、(パターン1)~(パターン3)に該当する方が多いと思われます。

それでも中学卒業までに400万円~800万円程度の費用が必要であることがわかると、小さいお子さんをお持ちの方や、妊婦の方の中には、気の遠くなる思いの方がいるかもしれませんが、そこまで心配する必要はないかもしれません。

中学卒業までにかかる学習費は、貯めた教育費から払うのではなく、生活費の一部と捉え、毎月の家計費から支出するような家計管理が基本となります。

つまり、学習費が毎月の家計を上回るような場合は、節約する、または収入を増やすなど、なんらかの見直しをしたほうがよいということにもなります。

(参考 平成30年度子どもの学習費調査の結果について 2.幼稚園から高校までの15年間の学習費総額より筆者により計算
平成30年度子どもの学習費調査の結果について (mext.go.jp)

高校在学中は貯蓄を減らさない努力を

現在、国の高校無償化制度により、公立高校では11.88万円(年額)、私立高校では39.6万円(年額)が支給されています。(*) 

このほか、独自で支給額を上乗せしている自治体もあることから、高校在学中の学費の面で家計にかかる負担は以前より軽くなっています。
(*)所得要件あり

しかし、高校生になると、通学定期代やスマホ代など、学費以外の費用もかさみます。
子どもの高校在学中の、家計費でカバーできない子ども費は、子ども自身がアルバイトで賄うなどの工夫により、なるべく貯蓄は減らさない努力が大切です。

教育費のピークは大学

お伝えしてきた通り、高校までの教育資金はできるだけ、毎月の収入でやりくりする家計管理が重要です。
なぜなら、教育費がもっとも必要になるのは、高校卒業後だからです。

日本政策金融公庫の2021年調査で、大学卒業までにかかる費用が進路別に公表されています。

(出典:日本政策金融公庫 子ども一人当たりにかける教育費用(高校入学から大学卒業まで)は減少 ~令和3年度「教育費負担の実態調査結果」~
(3)高校入学から大学卒業までにかける教育費用 子供1人当たり942万円

上記の図のとおり、教育費がピークを迎えるのは大学の4年間であることがわかります。

入学金と在学費用の合計は、
・高専・専修・各種学校 284万円
・私立短大 366.5万円
・国公立大学 481.2万円
・私立文系 689.8万円
・私立理系 821.6万円

なお、在学費用には、通学定期代や教科書代なども含んでいます。

目標額を明確にする

  
教育費は、必要になる時期があらかじめわかっているため、目標に向けて準備のしやすい資金といえます。

大学入学を18歳とするならば、それまでの貯蓄の目標額を決めましょう。

親の年齢にもよりますが、子どもの大学在学中に親の収入が見込めるのであれば、かかる費用の全額を18歳までに用意する必要はないかもしれません。

しかし、多く見積もっておいて損はありませんので、ひとまず、私立文系への大学進学費用700万円を目標とするのもいいかもしれません。

お金に名前はありませんので、余れば老後資金やマイホームのローン返済などに流用できます。

大学資金の貯蓄方法をいくつかご紹介します。

児童手当を全額貯蓄する

子どもが生まれると、国から児童手当が支給されます。支給額は下表のとおりで、子どもが生まれてから中学校修了までの15年間受け取ることができるものです。

年齢1人当たりの月額
0歳~3歳未満15,000円 (一律)
3歳~小学校修了前10,000円 (第3子以降は15,000円)
中学生10,000円 (一律)

生まれた月により誤差はありますが、児童手当を全額貯蓄しておくだけで、約200万円を貯めることができます。

国公立大学への進学であれば、児童手当だけで、大学費用の4割が準備できることになります。

(参照:内閣府 児童手当Q&A
児童手当Q&A: 子ども・子育て本部 – 内閣府 (cao.go.jp)

学資保険の活用

 
学資保険の最大の利点は、契約期間中に契約者である親に万一のことがあったときでも、満期保険金を受け取れるということです。保険商品ですので、万一のこと以後の保険料の払込みは免除されます。

不測の事態でも、学費を確保できるという点では、預貯金などよりも安心感があります。

満期の金額や、受取りタイミングは任意の設定が可能です。たとえば、満期金400万円、18歳受け取りの契約とすれば、児童手当200万円と合わせて600万円の準備ができます。

投資で増やす 「つみたてNISAの活用」

投資といっても、教育費の準備にハイリスク・ハイリターンの投資商品は適切ではありません。その点、「つみたてNISA」は、少額からコツコツ、長期的なスパンで分散投資が可能であるため、教育資金の準備にも適しています。

「つみたてNISA」は、積立型の投資で、年間最大40万円を最長20年間、非課税で運用できるものです。

通常、投資から得た配当金や分配金、譲渡益には20%の税金がかかるため、手取り額が減ってしまいますが、NISA口座は非課税運用ですので、税金はかかりません。増えた分はすべて手にすることができます。

また、毎月、自動的に買い付けてくれるので、投資といっても手間はかかりません。
また、いつでも引き出しは可能です。

年間40万円の非課税枠をフルに活用すると、月々約3.3万円が投資できます。
子どもが生まれてから、大学入学までの18年間、想定利回り3%(年率)で運用したとすると、18年後には230.8万円の運用収益が得られる計算となり、元本と合わせると、943.6万円になる想定です。(下表)

つみたてNISAは、長期、分散投資の上に、分配金の再投資の複利効果で、投資リスクが低いとされていますが、低リスクとはいえ投資である以上、元本保証はないことは理解してから始めてください。

(出典:金融庁 
資産運用シミュレーション : 金融庁 (fsa.go.jp)

まとめ

子どもにかかる教育費は、大学在学中がピークとなります。
高校までの教育費は、毎月の家計費で賄い、大学資金を貯めることを目標として貯蓄をしましょう。

早く始めるほど運用できる期間が長く取れますので、同じ額を貯める場合でも、月々の負担額が軽くなり家計に余裕が持てます。

本記事を参考に、ご家庭に合った貯蓄方法を見つけてください。

執筆ライター:山﨑裕佳子

【このコラムの著者】

LIFULL HOME'S 不動産投資編集部

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