LIFULL HOME'S 不動産投資編集部の不動産投資コラム

シリーズ連載: 不動産投資を始める人のノウハウ

LIFULL HOME'S 不動産投資コラム

2024年からNISA(少額投資非課税制度)が変わる 2023年までにやっておきたい対策とは?

2020年度の税制改正により大きく見直されることとなったNISA制度。特に一般NISAは新NISAへ移行、ジュニアNISAは2023年で終了など大きな変更が見られます。
NISAがどのように変わるのか、ぜひ今のうちにしっかり理解しておきましょう。

一般NISA・ジュニアNISAを保有している人、これからNISAを始めようと思っている人、それぞれが2023年までにどのような対策をしておけばよいかまとめました。

新NISAとは?

新NISAが始まることで、一般NISA、つみたてNISA、ジュニアNISAがそれぞれどう変わるのか見ていきましょう。

一般NISAは積立投資必須の2階建て新NISAへ

現行の一般NISAは2023年で終了。2024年からは、積み立てタイプの投資手法を必須とする2階建て方式の新NISAへと移行します。


参考:財務省「NISA改正のイメージ」

【1階部分】
金融庁の基準を満たす一定の投資信託など、つみたてNISAと同様の商品のみ
積立・分散投資により安定的にコツコツと資産形成することを目的とする
非課税期間5年
非課税投資枠年間20万円

【2階部分】
株式・ETF・REIT・投資信託など一般NISAと同様の商品
投資方法に制限はなく、より大きなリターンで資産拡大を目指すことが可能
非課税期間5年
非課税投資枠年間102万円

原則として2階部分の投資をするためには1階部分のつみたて投資が必須となります。非課税投資枠20万円をすべて使う必要はなく、一部でも1階部分の商品に投資していればOK。
またすでに一般NISAなどで投資経験がある人は、例外として2階部分のみに投資することも可能です。(個別上場株式に限る)

新NISAについて詳しくは以下の記事を参考にしてください。
NISAの投資可能期間はいつまで? 2024年から始まる新・NISAでどうなるの?
2024年に始まる新NISAとは? 一般NISAとの違い・注意点を分かりやすく解説

つみたてNISAは2042年まで制度そのまま延長

2037年までとされていたつみたてNISAは2042年まで5年間の期間延長が決定しています。
非課税期間20年、非課税投資枠年間40万円、金融庁の基準を満たす一定の投資信託のみが対象など、基本的な仕組みは変わりません。

つみたてNISAについて詳しくは以下の記事を参考にしてください。
NISA(ニーサ)とつみたてNISA(ニーサ)の違いを分かりやすく解説
投資初心者必見! つみたてNISAで米国株に投資をする方法

ジュニアNISAは2023年で制度終了

2020年度の税制改正により、ジュニアNISAは期間延長されず、2023年で制度終了となります。

新規口座開設は2023年末まで。2023年中に買い付けを行った分は、ロールオーバーすれば口座名義人が18歳になるまで引き続き非課税での保有が可能です。
18歳になる際に自動的に一般NISA口座(2024年以降は新NISA口座)が開かれるので、手続きすることでジュニアNISA内に保有する資産を一般NISA(もしくは新NISA)にロールオーバーすることができます。

もしくは2024年からは18歳未満の「払い出し制限」(※)がなくなるため、課税なしで払い出すことも可能です。

(※)ジュニアNISAの払い出し制限とは……
口座名義人が18歳になるまで、災害などのやむを得ない事情がある場合を除き、原則ジュニアNISA口座内の資産を払い出しできない制度のこと。もし制限期間中に払い出した場合、払い出し時にそれまでの配当金や売却益すべてに対して課税される。

一般NISA保有者が2023年までにやっておきたい対策は?

一般NISA非課税期間終了後の資産の扱いを決めておく

現行の一般NISAで保有する資産の非課税期間が終了したら、以下の3つの選択肢から選ぶことになります。

①特定口座などの課税口座に移行して運用を続ける(自動的)
②ロールオーバーして継続(2023年までは一般NISA口座、2024年以降は新NISA口座へロールオーバー・要手続き)
③非課税期間内に売却して払い出す

非課税期間を過ぎた金融商品は、放っておくと自動的に課税口座に時価で払い出されてしまいます。一度課税口座に移されたものは、NISA口座へは戻せませんので注意しましょう。

2024年以降は、手続きを行えば一般NISAで非課税期間を終了したものを新NISAへロールオーバーすることができます。ロールオーバーは非課税期間終了時の時価で、非課税枠を超えていても全額ロールオーバー可能です。

ただし新NISAへのロールオーバーでは2階部分の非課税枠から消費することになります。
例えば120万円分の商品をロールオーバーする場合、まずは2階部分の非課税枠102万円をすべて消費し、次に残りの18万円を1階部分の非課税枠から消費します。つまりその年は、残っている1階部分の2万円分のみ新規買い付け可能ということです。

ロールオーバーについて詳しくは以下の記事に記載されています。参考にしてください。
一般NISA(ニーサ)のロールオーバーとは? 分かりやすく解説

2029年以降、新NISA終了後の保有資産についても検討しておこう

新NISA制度の期間は2024年~2028年。2029年以降の新NISAについては何も決まっていません。
新NISAでも買い付けた年から5年間の非課税期間がありますが、その期間を終了した場合の資産の動かし方も検討しておきたいところです。

新NISA終了時においては、1階部分・2階部分で選択肢が異なります。

【1階部分】
①特定口座などの課税口座に移行して運用を続ける(自動的)
②つみたてNISAへロールオーバーして継続(要手続き)
③非課税期間内に売却して払い出し

新NISAにおいても、非課税期間を過ぎた金融商品は放っておくと自動的に課税口座に時価で払い出されてしまいます。

手続きすれば、1階部分については非課税期間終了後つみたてNISAへロールオーバーすることが可能です。
この時のロールオーバーは時価ではなく「簿価」。つまり当初の「取得価格」となります。ロールオーバー時の評価額・時価がいくらであっても、20万円で買い付けた分は20万円としてロールオーバーされるということです。
この点が「一般NISA→新NISA」の時価でのロールオーバーとは異なるので注意しましょう。

【2階部分】
①特定口座などの課税口座に移行して運用を続ける(自動的)
②非課税期間内に売却して払い出す

2階部分に関しては、2029年以降の新NISAで何か見直しや延長がない限り、ロールオーバーはできません。現時点では上記どちらかの選択となります。

ジュニアNISA保有者が2023年までにやっておきたい対策は?

ジュニアNISA制度終了後、18歳になるまでの資産の扱いを決めておく

ジュニアNISA制度終了後、口座名義人が18歳になるまでは以下の選択肢があります。

①特定口座などの課税口座に移行して運用を続ける(自動的)
②1月1日時点で18歳である年の前年末まではロールオーバーして継続可能(要手続き)
③非課税期間内に売却して払い出す(2024年以降)

ジュニアNISAにおいても、非課税期間を過ぎた金融商品は放っておくと自動的に課税口座に時価で払い出されてしまいます。
手続きを行えば、成人年齢まではロールオーバーして継続保有が可能です。

また先述の通り、ジュニアNISA制度終了後の2024年以降は18歳未満であっても払い出し制限がなくなるため、いつでも売却して引き出すことが可能になります。ただし払い出す場合は全額払い出し、口座閉鎖が条件となりますので注意しましょう。

ジュニアNISA制度終了後、18歳になったら新NISAへの移行が可能

2024年1月1日時点で18歳になる場合、もしくはそれ以降に18歳になったら、新NISA口座へロールオーバーすることが可能です。
新NISA口座は自動的に開設されるものの、ロールオーバーするには手続きが必要ですので注意してください。

新たにつみたてNISAを始めたい人が気を付けることは?

つみたてNISAは現時点で2042年まで新規買い付けが可能です。つまり2023年までにつみたてNISAを開始すれば、非課税期間20年間をフルに使った新規投資が確保されることになります。
2024年以降に開始した場合は、新規買い付けできる期間が1年ずつ減ってしまうことに注意しましょう。

まとめ

新NISAは、より多くの国民に安定的にコツコツと資産運用ができる積立・分散投資を経験してもらうことを目的として、2階建て構造に変更されることになりました。
新NISAに変わっても非課税で資産運用できる点は変わらず、おトクに資産運用を始められる制度です。
すでにNISA口座を所有している人だけでなく、新たにNISA口座を開きたいと思っている方も、ぜひ今から新NISAについて情報収集しておきましょう。そして自身の投資スタイルに合わせたよりよい選択肢が取れるよう、今から対策を考えておきたいものですね。

NISA以外にも初心者が取り組みやすい投資手法はたくさんあります。ぜひ以下のお役立ちコラムを併せて読んでみてくださいね。
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【このコラムの著者】

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