金井規雄の不動産投資コラム

シリーズ連載: アメリカ・ロサンゼルスで不動産投資 7年で1億円

LIFULL HOME'S 不動産投資コラム

第1章 まずはスタート資金が必要

1 資金づくり

投資を始めるにあたり、まずはスタート資金が必要です。全くゼロからのスタートはほぼ不可能ですので、貯蓄をするなり投資を始める資金作りからスタートします。もちろん、すでに投資に回せる資金があれば一番です(実は、不動産投資で全額フルローンが取れればゼロからでもスタートが可能ですが、チャンスは少ないし思わぬ出費があれば対応できなくなります)。
「収入を増やす」「出費を少なくする」。この両方で貯蓄額は増えます。収入を増やすことは、極めて困難です。給料が急に上がることはないし、給料アップを要求しても無理でしょう。可能性としては、空いた時間での副業が考えられますが、できればその時間は勉強も含めて投資に回したいので、副業は現実的ではありません。貯蓄を確実に増やすというか、それを実行するのは、給料をもらったそのときに貯金をしてしまうことです。

序章でも述べましたが、まずは出費を削るしかないでしょう。一番は、住居費です。賃料の低いアパートに引っ越してください。後で述べますが、アパートを購入したある投資家さんが、その一室に引っ越した実例もあります。このように、自分が投資したアパートの一室に引っ越しをするのは画期的なアイデアです。あるいは実家に戻ることができれば、住居費はかなり節約できます。マイホームをお持ちの方は、売却するか賃貸に回してアパートに引っ越してください。このようにすれば、住居費は格段に低くできます。

実は、マイホームのローンがありますと、投資物件でローンを利用する際に、残債(ローンの残り金額)が差し引かれますので、融資金額は減り、投資に制限を受けることになります。たとえば、投資物件に必要で受けられる融資金額が7000万円だとします。ところが、マイホームローンの残債が3000万円であれば、その差額の4000万円しか貸してくれません。
それから、食費や日用品雑費です。無駄を一切、切り詰めてください。きついように感じますが、実は、知らず知らずの間に普段からかなりの無駄や浪費をしています。一度、家計簿をつけてみてください。不必要な浪費がみつかります。また、探せばより安い食事がみつかります。さらに、タバコやアルコールは、まず半分くらいに減らすところから始めてください。この際、禁煙することも一考です。外食は半分以上減らし、食事代の安いところに変えてください。もちろん何ヶ月も続けば落ち込みますので、投資が進む段階で自分へのご褒美ということで、たまには豪華な食事をしてください。ある情報では、30%以上カットできるようです。これでかなり経費を浮かせたわけですから、半年から1年で、ある程度の貯金はできるはずです。

32歳の女性看護師さんが29歳のときに、1000万円を貯めた記事が出ていました。5年で貯めたとのことです。スタート時には200万円の貯金があったそうですので、実質的には5年で800万円を貯めたことになります。彼女は1000万円の貯蓄を目指して生活を切り詰めるのですが、最初は大変だと思ったとのことです。しかしながら、何とか普通の生活水準を維持できたようです。その理由は、まず「必要なもの」と「欲しいもの=必要でないもの」に分けたのですが、不必要なものがたくさんあったらしく、今までは手取り給料25万円を全額使っていたそうですが、不必要なものを買わなくなって、手取り25万円のうち13万円を貯金に回せるようになり、12万円で生活できるようになったからとのことです。それらをリストアップするために、簡単な家計簿を作り仕分けをしたとのことでしたので、ぜひ家計簿を作ってください。驚くほど無駄遣いが発見できます。

それでも、最初のうちは無駄遣いに気を使っていたつもりでも、給料日前には1日200円、300円で生活しなければならなくなったようで、何とかおにぎりや菓子パン等で凌いだそうです。やればできるということを証明したということです。頑張ったんですね。しかし、3ヶ月くらい経つと要領がわかってきて、お金を貯めるのが楽しくなり、切り詰めた生活も苦にならなくなったようです。いざ実行するとなると、本当にギリギリの生活をするようで大変苦しいですが、絶対に資産を作るまでは我慢してください。
しかしながら、本コラムにしたがって実践していけば、早ければ2~3年ほどで以前よりはよい生活ができるようになります。うまくいけば1年以内です。成功するまでは我慢してください。最長でも5年程度は我慢して、そのあとは平均以上の生活を手にするのか、それとも、今贅沢や浪費をして老後は貧しく暮らすのか、どちらを選択しますか?
後述しますが、不動産投資がうまくいき、100%のフルローンを引っ張れば自己資金はほとんど必要ないですが、最少でも5%から10%程度の頭金は準備しておきたいものです。仮に5000万円のアパートを購入する場合、10%の頭金は500万円ですので、できれば300万円くらいのスタート資金を作りたいものです。

2 上手にお金を貯めるには

貯蓄ができる人とできない人の違いがあります。確実に貯蓄ができてお金が貯まる方法は、手取り給料から最初に貯金額を差し引く自分用天引きです。給料をもらったら真っ先に貯蓄額を差し引いて貯金してください。これまでの節約から毎月の生活費が計算されますので、残りの金額よりやや多めに天引きして貯金をしてください。頑張って生活費を切り詰めて、手取り給料から、たとえば6万円貯金できるとしますと、6万5000円から7万円を天引き貯金し、そこから残ったお金で生活をしてください。これで確実に貯蓄ができお金が貯まっていきます。
あとは、両親からお金を借りてください。親に無心するというのに抵抗がある方も多いと思いますが、返済する意思があることや、そのお金を使って投資をし、そこからの収入できちんと返済する計画を示せば、理解を示してくれるはずです。親からお金を借りる場合、返さなくても大丈夫と思い、軽い気持ちで無心する方が多いと思います。それでは両親も無駄遣いのための無心と思います。しかし、きちんと返済計画を示して自分の投資についての考えを話せば、理解してくれます。親ほど自分の子どもの幸福を願っている人はいません。本人が本気で取り組んでいれば、何とかしてあげようと思います。だからこそ、オレオレ詐欺や振込め詐欺が毎年後を絶たないのです。銀行に融資の申し込みをするのと同じように、融資依頼書と収支表を作って、そこから「これだけは返済できる」と説明すれば、わかってくれるはずです。何とか助けてやろうと考えてくれるはずです。
とにかくお金を貯められることはすべてやってください。

まとめ

●生活費を切り詰める。不必要なものは買わない
●天引き貯金をする

こぼれ話1 アメリカFRB(連邦準備理事会)

世界の基軸通貨である米ドルの金利等を決定することができるFRBは、2017年7月のFOMC(連邦公開市場委員会)で、FRBの保有資産規模を縮小することを決定し、早ければ9月からスタートするかもしれませんが、注目すべき点はその方法です。
もともと資産を増やしたというか、増やさざるを得なかったのは、2008年9月のリーマンブラザーズ倒産に端を発する、リーマンショックの影響を受けたことが要因として上げられます。市場への影響を最小限に食い止めるために資金を大量に市場に供給し、そのために国債やMBS(住宅ローン担保付債券)を大量に購入しました。市場から債券を購入するわけですから、市場にお金が多く出回るようになります。同時に金利を大幅に下げ、ゼロ金利政策をとります。
「資産圧縮」といいますと、普通、所有資産である国債やMBSを市場に売却することと思うのですが、そうしますと国債やMBSの価格が下がり、中・長期の金利が上がってしまいます。これでは景気を冷やすことになりかねないので、有効な手段とはいえません。

そこでFRBは、償還してくる国債よりも少ない国債しか発行しないことを考えているようです。実にうまい方法ですね。つまり、償還される国債が10億ドルあるとしますと、新規国債は7億ドルとか5億ドルに留めるわけです。通常は償還される金額と同額か、それよりも多く新規発行するのですが、新規発行を少なくすることで、市場の資金を吸い上げ少なくするのです。この方法ですと供給が少なくなり、国債の価格は上昇して金利は低下することになります。
FRBは、ニュース等で中央銀行に当たるといわれます。しかし、中央銀行ではなく、私企業なのです。私企業ということは出資人や会社があるわけですが、どういった顔ぶれかおわかりでしょうか?
たとえばJPモルガン・チェース銀行や、ゴールドマンサックス、ロスチャイルド銀行等です。金利を決定したり、紙幣の新札を刷ったりといった、世界の基軸通貨であるドルをコントロールするFRBのオーナー企業が、このような銀行・金融機関なのです。
何を言おうとしているかもうおわかりですね。くわしくは、自著「ドル資産を持て!」(週刊住宅新聞社刊)をご参照してください。

【このコラムの著者】

金井規雄

立命館大学経済学部卒、カリフォルニア大学院統計学修士号。
三菱東京UFJ銀行(為替資金部資金課および企業融資担当)入行ロスアンジェルス支店勤務後、Bank of the West日本企業部を経て、2004年コスモ・インベスメント(不動産仲介・コンサルティング)を設立、現在に至る。

カリフォルニア州不動産仲介ライセンス、カリフォルニア州保険ライセンス保有。米国での仲介実績多数。
現地銀行、会計士、弁護士、保険業者、管理会社などとの幅広いネットワークを持つ。

著書に「アメリカ不動産投資の実態。」「アメリカ西海岸で不動産投資 7年で1億円!」「安全!確実!アメリカ不動産投資のすべて」「ドル資産を持て! 世界最強の通貨によるアメリカ不動産投資戦略」がある。

HP: https://www.cosmoinvestusa.com/

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