金井 規雄の不動産投資コラム

シリーズ連載: アメリカ・ロサンゼルスで不動産投資 7年で1億円

LIFULL HOME'S 不動産投資コラム

第3章 投資の基本理念

1 リスクとリターン

「投資をすればお金が増える。金持ちになる」と勘違いしている方が大勢いることに驚きます。もちろん、お金が増えることもあります。ついつい儲かる面だけに目がいってしまいますが、その反対のことも、ほぼ同じ確率で起こってしまうのです。つまり、マイナスになるということです。

ここでのリスクとは、元本リスクのことです。よく「元も子もなくなる」と言いますが、この「元」が投資した資金、つまり元本のことです。ちなみに、「子」は利息や配当のことです。投資した金額までなくなってしまいますと、大変なことになります。資産を作っていくわけですから、いくらリターンがあっても元本リスクが許容できない程度まであれば、その投資はあきらめるのが賢明といえるでしょう。
しかしながら、投資にはリスクは付きものですから、できる限り元本リスクを低くして、リターンが期待できる投資をすべきですが、そういう投資とはいったい、どんなものなのでしょうか? 

2 投資の種類

投資にはいろいろありますが、主だった投資について解説したいと思います。

1 銀行預金
これは、投資には遠く及びません。リターンが全くないに等しいですね。日銀は、今後もマイナス金利の継続もあり得るとしていることから、当面、預金金利は史上最低金利が続きます。実は、多少なりともリスクはあるのですが、ほとんどの方は銀行はつぶれないと信じています。ところが21世紀に入る直前、90年代の終盤に金融不安が起こり、都銀の一角であった北海道拓殖銀行が破たんしました。証券会社でも、山一證券が廃業に追い込まれました。銀行といえども安心できません。
銀行預金は、投資というより財布代わりではないでしょうか。そして、口座は2つ作成しておくことをお勧めします。1つは自分専用。これは日常生活に必要なお金の出し入れをする、自分個人の貯蓄用です。もう1つは、これから始める投資用の口座です。自分用と投資用とに区別しておくほうが便利で、投資の成績もすぐにわかることから、投資方法の改善にもつながる可能性が出てきます。

2 投資信託
会社員の方は401K=確定拠出年金プランをされていると思いますが、これは老後資金のごく一部だと理解してください。非課税であり、いろいろな金融商品に分散投資できる点が魅力なのですが、リスクの高い商品には投資しないことをお勧めいたします。
筆者も銀行勤務時代に実際に利用していましたが、これまでの運用成績、つまり過去の利回りが高い商品にばかり投資してしまい、株式市場の下落で一気に半分以下になってしまいました。それからは、マネーマーケット(短期金融市場)と国債だけに限定しました。もちろん、この確定拠出年金については利用期間中は非課税ですから、大いに利用すべき備えだと思います。ただ、申し上げましたとおり、老後の備えの一部、あくまで補助と割り切って捉えるべきでしょう。

ただし、一般の投資信託、特に銀行等の金融機関が勧める投資信託商品には気をつけてください。彼らは、自分の実績を上げるためだけに勧めています。お客様のことを思っているなどと思わないようにしてください。そもそも、そんなによい商品であれば自分で購入すればよいので、販売員に「そんなによい商品を勧めるのだから、当然あなたはすでに買っていますよね?」と尋ねてみてください。まず99%買っていません。仮に買っていたとしたら、その販売員の運用履歴書を見せてもらうべきです。

3 株式/FX(外国為替)
株式やFXで成功している方もいらっしゃいますが、これはかなり専門知識が必要になります。短期のディートレーディングから中・長期保有まで、やり方はさまざまです。むろん、この株式投資でも儲けられますが、本コラムでは不動産投資で資産を作ることを提言します。
また、為替やFXも同様ですが、常にマーケットをチェックしておかなければいけませんので、神経をすり減らします。また、負けたときには破産してしまう等、とんでもないことになりますので、余程の専門家や資金が潤沢にある投資家でないとお勧めできません。

4 不動産
なぜ不動産投資が一番よいのか。インフレ・ファイター(インフレと戦う人の意味)である、家賃収入がある、値上がりが期待できる、節税に向いている、等々。それらのほとんどは当たっています。確かにビジネスで成功した富裕層やお金持ちの方もいますが、アメリカのそういった方々のほとんどは、不動産で成功しています。ビジネスで成功するよりも不動産投資で成功する方の確率が圧倒的に高いのです。
よく不動産投資の家賃収入は「不労所得」といわれますが、とんでもない間違いです。本コラムでの収入を生み出す純資産=絶対資産は不動産になりますが、その収入を生み出すために、またそのような資産=物件をみつけたり、リフォームしたりするのは、「不労」ではないからです。不動産投資は事業です。不動産投資の利益は、大きく分けて次の3つになります。

1 キャッシュフロー収入
2 売却益
3 節税

1の「キャッシュフロー」は、毎月の家賃収入です。もちろん、経費等を差し引かないといけませんが。3の「節税」に利用される減価償却の会計処理で、キャッシュがその分増えます。この減価償却の利用は、株式投資にはないことです。
そして、2の「売却益」を得ることです。
3の「節税」につきましては、まず不動産投資には減価償却という現金の実態を伴わない会計処理があり、費用を計上しますので、その分課税対象が少なくなります。また、後半に紹介しますアメリカの不動産を利用した加速償却が可能となり、驚くほどの節税ができます。
不動産はハイリターンからミドルリターンとなっている一方、危険度はミドルとなっていますが、きちんと勉強して調査すれば、リスクはかなり減らすことができます。

5 貴金属、絵画等
金(ゴールド)、プラチナ、ダイヤモンド等の貴金属、そして有名で貴重な絵画等は投資の対象とはいい難く、どちらかといえば趣味の範疇に入ると思います。もちろん、それ相当の価値がありますので、投資というよりはいざというときの保険のようなものと捉えるほうが妥当かと思います。
ただ、金(ゴールド)や銀はお金のベースになっているものですので、お金に価値がなくなったり、経済が大混乱したりするような非常時の資産として保有すべきものといえるでしょう。とくに金(ゴールド)はそうで、非常時の現物資産として、できれば年収分程度、少なくとも当面生活できる程度、3ヶ月から6ヶ月分のゴールドを所有すれば、ほぼ万全と思われます。過去のベトナム難民が逃亡する際に身に着けていたのは金=ゴールドであったことからも、いざというときの貴重な現物資産です。

まとめ

●リスクとリターンは、正比例
●勉強することで不動産投資はローリスク、ミドルリターン

こぼれ話 3

人生100年?

2017年8月現在で、10歳の子どもの平均寿命は106歳になるといわれております。そういうことから、人生はこれから二毛作・二期作・三毛作・三期作の時代になるといっている方もいます。今までのように「定年60歳(65歳に延長しているところもあるそうですが)」という人生設計が変わってきています。

これから60歳や65歳で定年退職して、その後どうしていくのでしょうか? もちろん、趣味などに没頭して悠々自適な生活が送れれば、こんな結構なことはありませんが、それから40年以上も人生は続きます。この間、悠々自適な生活を年金や貯金だけで続けられるのでしょうか? 貯金はどんどんなくなっていきます。年金もこれだけの長期間、全く変更はないのでしょうか?
だからこそ、自分自身の事業(本コラムでは不動産投資)を持つべきです。そして大事なことは、会社勤務と不動産投資事業の両方とも本業とすることです。会社勤務が定年(60歳や65歳)で終了しても、もう一つの本業である不動産投資が自分の事業として残り、没頭することができるのです。もし定年までに不動産投資を始めていますと、退職金が不動産投資資金になり、さらに投資を増やすこともできます。不動産投資を実行せず会社勤務だけであれば、退職金は老後の蓄え=貯金か、マイホームローンの返済やリフォームに充てることが一般的です。

そもそも、資産価値が落ちているマイホーム物件のローンを返済することは、お金をうまく利用する観点からいえば、全く間違った使い方です。ローンの金利は低いわけですから、できるだけ借り続けるほうが得策です。
会社に勤務して退職するにしても、残り40年ほどの人生が残ってしまい、何も趣味がないと、ムダに時間を過ごしてしまうことになります。しかし、不動産投資を始めていた場合は、自分自身の事業として、それに専念できます。
自分自身の事業である不動産投資の良いところは、自分で仕事時間を決められるということです。もちろん、仕事や相手の都合で日時が決められることもありますが、たいていの場合、自分で時間のコントロールができます。退職後の生活では大変ありがたいことです。要するに、不動産投資をしたり、旅行したり、趣味を楽しんだりと、自由で有意義な生活を送ることができるということです。

人生100年だからといって、全く慌てる必要はないということです。自分で自分の生活や時間をコントロールするのですから、人生100年でも150年でも、全く関係はありません。

【このコラムの著者】

金井 規雄

立命館大学経済学部卒、カリフォルニア大学院統計学修士号。
三菱東京UFJ銀行(為替資金部資金課および企業融資担当)入行ロスアンジェルス支店勤務後、Bank of the West日本企業部を経て、2004年コスモ・インベスメント(不動産仲介・コンサルティング)を設立、現在に至る。

カリフォルニア州不動産仲介ライセンス、カリフォルニア州保険ライセンス保有。米国での仲介実績多数。
現地銀行、会計士、弁護士、保険業者、管理会社などとの幅広いネットワークを持つ。

著書に「アメリカ不動産投資の実態。」「アメリカ西海岸で不動産投資 7年で1億円!」「安全!確実!アメリカ不動産投資のすべて」「ドル資産を持て! 世界最強の通貨によるアメリカ不動産投資戦略」がある。

HP: https://www.cosmoinvestusa.com/

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