鈴木 学の不動産投資コラム

シリーズ連載: かしこい海外不動産投資

LIFULL HOME'S 不動産投資コラム

アジア新興国・・首都以外の穴場投資先

海外、特に新興国の不動産を購入する時に、「首都の中心地を選ぶ」人は多い。

確かに、日本国内の不動産でいえば、たぶん「東京の銀座や表参道」が一番手堅く、値崩れの心配も少なく、売りたい時にすぐ売れるでしょうね。日本人はもちろん、海外投資家もたくさん買ってるロケーションです。

日本に近い、東南アジア新興国でいえば、「タイのバンコク」、「マレーシアのクアラルンプール」、「フィリピンのマニラ」などは、それぞれの国において圧倒的な都市人口と経済力を誇り、国際ビジネスや富裕層が集中する場所。

その都心一等地…たとえばクアラルンプールの「KLCC」、バンコクの「サイアム」、マニラの「マカティ」で優良物件を買っておけば投資として間違いない、というのも、確かに一理あります。

但し、首都中心部は地価が高く、賃貸利回りの面ではベストではありません。たとえば私は、東京から少し離れた郊外(千葉県柏市)の出身ですが、地元の方が都内23区より、家賃収入を稼ぐ意味では、断然効率の良い投資ができると感じます。それに敷居も低い。年収500万レベルの平均的サラリーマンが融資を受けて不動産投資する際、都心近くだとファミリーマンションの一室がせいぜいですが、郊外なら同等の金額で土地付き新築一棟(4~8戸)が買えてしまいます。

新興国に行っても、事情は同じで、例えばタイ、バンコクの都心部より、ノンタブリー、サムットプラカーンといった郊外部の方が断然安い金額で不動産を購入できます。但し、気を付けるべきは、新興国は日本と比べて、所得格差が激しいこと。都心部で想定する家賃と、郊外部で想定する家賃の格差が数倍にもなります。

日本の場合、例えば東京都心(千代田区や港区)の家賃が、郊外(柏市)の家賃と、むちゃくちゃ違うわけではありません。開いてもせいぜい2倍でしょう。対して、地価は5倍以上だから、土地建物を取得して家賃を得る投資モデルなら、郊外の方が効率が良いわけですが、

タイのバンコク都心部で「外国人駐在員」や「タイ人富裕層」から得る家賃水準は、郊外部の「タイ人一般ピープル」向けの5~6倍になったりするので、郊外の方が利回り高いとは、一概にはいえません。マニラ、クアラルンプールでも事情は似ており、結果、ほとんどの日本人投資家は「首都中心部」で物件を買っているのが現状です。

とはいえ、新興国でも首都中心部の物件価格の値上がりは激しく、より手軽な価格で手を出せる「地方都市」への投資ニーズが高まっています。

投資妙味の高い穴場的なエリアも、各国にいくつかあります。たとえば、

1)タイのシーラチャー(Sri Racha)

首都バンコクから南へ100㎞余り。世界的観光地のパタヤ・ビーチからは30㎞と近い。もともとはタイランド湾に面した静かな漁村でしたが、近年、日本企業の進出が著しく、今や世界有数の日本人集住地となっています。

在住日本人の多くはシーラチャー郊外の工業団地に勤務しています。増え続ける日本人のニーズに合わせるべく、日本食レストラン、旅行代理店、ホテル(サービスアパート)、日本人用本屋などが続々と開業し、極めつけは2009年の「日本人学校」開校。これによって、単身者だけでなく家族でシーラチャーに住む日本人駐在員が増えました。

私、2012年あたりから「シーラチャーにコンドミニアム買って、日本人向けに貸したら高い利回り取れるだろうな」と思い、ウォッチしていましたが、この地域は地主が保守的で、コンドミニアム建てる業者に法外な地代を要求することで知られていました。

ですが最近では、この状況も突破されつつあるようで、シーラチャーのコンドミニアムを日本人向けに販売する業者も現れました。今後の展開に期待しましょう。

2)マレーシアのマラッカ(MalaccaまたはMelaka)

マラッカは、マレーシアを代表する古都、かつ観光地。日本でいう「京都」に相当するかと思います。ポルトガル、オランダ、イギリスなど欧米列強の支配を受けた歴史、1800年代から中国人が大挙移住してきて、地元のマレー人と融合していった歴史が、マラッカの地において美しい街並み、東洋と西洋が折衷したユニークな建築物、独特な食文化を形づくってきました。

そのマラッカは、首都クアラルンプールと、隣の経済大国シンガポールを結ぶ経路上に位置し、2020年前後には、両都市を結ぶ高速鉄道(新幹線)がマラッカ駅に停車することに決まったことにより、コンドミニアム建設ブームが、いま始まったところです。

マレーシアの主要都市では、外国人の不動産購入の最低価格が100万リンギット(約3000万円)となっていますが、マラッカでは50万リンギット(約1500万円)…約半額から投資できるので、今後、日本人の投資先として人気出ることでしょう。

なお、マラッカのような地方都市で利回りを出すには、現時点ではサービスアパートとして運営するものを買うのがベストかと思います。


シーラチャーやマラッカが面白いのは分かった。でも、どうやって買えばいいのか分からない、という人々のために…

私の主宰するアジア太平洋大家の会では、こうした「新興国地方都市」(=穴場投資先)の不動産紹介セミナーを精力的に行っております。

「マラッカ」をテーマとする不動産投資セミナーは、6月11日に東京で開催されます。

連絡先は、アジア太平洋大家の会 事務局 daihyo@asia-pacific.tv  まで

【このコラムの著者】

鈴木 学

アジア太平洋大家の会 会長
1968年千葉県生まれ。一橋大学社会学部卒業。
卒業後、ITエンジニア・マネジャーとして、日本、豪州、中国、米国、インドの5ヶ国で勤務経験あり。海外在住経験は8年間。 2002年、豪州シドニーで不動産を買い賃貸に出し、日本から遠隔管理して自信をつけたことを皮切りに、現在では、日本、オーストラリア、米国、タイ、英国、ドイツに、計21室を所有・経営するグローバル大家。

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