右手 康登の不動産投資コラム

シリーズ連載: CPM®流「相続・不動産経営 実践術」 右手 康登のコンサル「みぎからひだりへ」

LIFULL HOME'S 不動産投資コラム

不動産価値の変化を知るためには「指標」が必要!

2020年の東京オリンピックが決まりましたね。
やはり皆さん、いざ東京での開催が決まれば、盛り上がり方が違います。
この流れはテレビなどの報道は元より、株式市場においても9月9日から大きな動きを見せ始めました。
不動産関係銘柄も注目を集めており、皆さんも心なしか「また不動産価格が上がるのかな!」と期待されているのではないでしょうか。

私はNPO法人 IREM JAPAN(全米不動産管理協会)の東京支部長を務めています、右手 康登(うて やすと)と申します。
このたびIREM JAPANの代表として、このコラムに執筆させていただくことになったのですが、皆さんには我々IREM JAPANの会員が保有している、CPM®(公認不動産経営管理士)のノウハウをベースにした、「相続や不動産経営」に関する実践的なコンサルティング手法をご案内させていただきたいと思っています。

まず1回目では、「指標を持つ」というお話をさせていただきます。
この「指標」とは、一定の基準・定規をイメージしていただくとよろしいかと思います。
ひとつの定規があって、ひとつの基準となる長さがあれば、それ以外のものが長いのか、短いのかを計ることが出来ます。
不動産の評価をしていく際には、この基準となる「指標」を持つことが非常に重要なことになってきます。
客観的に比較していくものがなければ、それが一体どのような状態なのかを知ることが出来ないということなのです。

皆さんが購入を目指している不動産投資物件においても、また、既に保有されている不動産においても、過去の推移と現在の状況を知ることが大切です。そして、これから先の将来を求めていくのが投資ですので、過去と現在の状況よりどのような将来が予測できるかで、成功の確率は変わってきます。

この「指標」というものは大きく分けて2種類のものが考えられます。まずひとつ目は「市場における指標」と言われるものです。そして、ふたつ目は「投資家による指標」です。
俗に「市場の価値」とか「投資家の価値」と言われるものに似ているかもしれません。

「市場」と言えば「相場」というものがあったりしますね。
「あの辺の物件は、坪当たり○○円くらいで取引されているよ」とか、「あの地域は、○%くらいの利回りだよ」等と言われているイメージがあるのではないでしょうか。
では、「投資家の価値」とはどのようなものでしょう。
「私は10%以上の利回りがなければ検討しません」とか、「利回りは高いほどいいですね」等と言われているケースがありますが、これに近いものであります。
市場の指標というものの代表的なものとしては、「相続税路線価」のような公的なデータがあります。私たち不動産投資の世界では、各地域でのキャップ・レート(期待利回り)のことを指したりします。SクラスやAクラスのオフィスビルなどに関しては、それら物件の収益率が公表されているものはありますが、現実的に我々が投資する規模の物件は、収益率等の指標はまだまだ整備が進んでいません。
そこでIREM JAPANでは、昨年より株式会社ネクスト(HOME’S不動産投資)と共同で「NOI率」という指標の調査を開始しました。この「NOI率」に関しては、次回以降ご紹介させていただくこととします。

そしてここでは、「投資家による指標」についても少し触れさせていただきます。この指標という考え方は、「目標・目的・ゴール」という言葉に置き換えていただくことがわかりやすいのではないでしょうか。
これら「目標」というものは、より具体的な数値にする必要があります。そして測定可能なものであり、時間的な制限を加える必要があります。
 

我々CPM®では、目標の設定において「SMARTの法則」を用います。
SMARTな目標とは、Specific 具体的で、Measurable測定可能で、Agreed Upon合意した、Realistic現実的な、Time-Based時間ベースのものものにすることが求められます。

この考え方を投資家の目標設定にした場合、次のようなものが例えられます。

1.初期投資する自己資金の額に対する、現金収入の比率
これはCCRといい、1年間のキャッシュフローの成果を求めます。

2.保有する期間の設定
長期保有を目的とするのか、短期保有を目的とするのか。

3.保有する期間中に得られる収入と売却手取額までを考慮した収益率
これはIRRといい、投資全体の収益目標となります。

4.将来、どれだけの年間収入を得られるようになりたいか。
この目標が一番大切なことかもしれませんが、例えば老後の年金収入で不足する額をひとつの目標にしていくという考え方です。
65才以上になったときを想定した目標を設定するとイメージしやすいかもしれません。

皆さんの投資の目標は、より具体的に、測定可能で、時間制限を設けたものになっていますでしょうか?

今後のコラムでは、このような実際にCPM®が実践しているノウハウを、少しでもわかりやすくお伝えし、より現実的に皆さんの投資機会でお役立ちが出来着るものを目指して参ります。

【このコラムの著者】

右手 康登

NPO法人 IREM JAPAN 理事 兼 東京支部長
1963年 生まれ 駒沢大学経営学部卒
1987年 旧小堀住研(現 ヤマダ・エス・バイ・エルホーム)に学卒入社
    注文住宅受注を約200棟、建売事業、開発事業、総事業費43億円の等価交換事業を行う
    神奈川県内8つの営業所を統括する営業マネージャーとして活躍
2001年 独立 新都市総合管理㈱ 代表取締役に就任(現在に至る)
    「相続・不動産経営」に特化したコンサルティング会社を運営
    建築・開発行為がわかる不動産業者として、現場での経験をベースにした客観的な現状把握と、創造的な改善提案をすることによって「より資産価値を高める提案」すると評価が高い

経営理念
「より安全で、力強い不動産を創造・経営するために、『感謝の気持と譲る心の大切さ』という価値観を軸として、高度な知識の習得、物事をシンプルに受け止める姿勢、当たり前のレベルを向上させる努力を続け、社会に貢献する」

同じ価値観とスキルを持つ仲間を増やし、理念の実現を目指している
今後の展望としては、現在の「相続・不動産経営」のコンサルティングの幅を広げ、中小企業向けM&A事業にも着手していこうとしている

著書 「右手 康登がコーチする『あなたも今日から大家さん』」(諏訪書房)

新都市総合管理株式会社 代表取締役
NPO法人 IREM JAPAN 理事 兼 東京支部長
一般社団 CCIM JAPAN 理事
神奈川県不動産のれん会 副会長
神奈川不動産相談協会 理事
相続実務学校『野口塾』 塾生

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