佐藤 益弘の不動産投資コラム

シリーズ連載: 不動産投資を始める前に知っておきたいこと・始めた後に確認したいこと

LIFULL HOME'S 不動産投資コラム

2016年に変わりそうなことをちょっと予想してみた!?

いまさら聞けない、不動産投資のキホン

2016年、あけましておめでとうございます。
本年も宜しくお願いいたします。

さて、新年初回と言うことで、今回は、「2016年に変わりそうなことをちょっと予想してみよう」と思います。
それでは・・・。

① 今年はどんな年になりそうか?

昨年、不動産投資分野は、条件の良い大都市部・・・特に東京圏の物件に関しては絶好調?のイメージを醸し出しました。
その理由に挙げられているのが、老後の家計バランスを考え、退職金を元手に投資を始められたリタイア世代の方 と 近年の世界的な不動産バブルに対して乗り遅れた感のある日本の不動産でしたが円安により相対的に投資効率が高くなったことで外国人が本格参入したことが上げられます。

その一方、不動産業界全般でキーワードになったのは、「空き家」でしょう。

平成25年住宅・土地統計調査(総務省統計局)

平成25年住宅・土地統計調査(総務省統計局)

「平成25年住宅・土地統計調査(総務省統計局)」によると、2013年(平成25年)10月1日現在の総住宅数は6063万戸で総世帯数は5246万世帯。前回調査(5年前)からの増加数は、それぞれ305万戸、248万世帯、増加率は5.3%、5.0%となっています。1968年(昭和43年)には既に総住宅数が総世帯数を上回っていましたが、その後も総住宅数は増え続け、空き家の数は818万戸となっています。

今後も人口は確実に減少し続け、世帯数も東京など大都市部ではもう少しの期間は増加するにしても地方圏では既に減少が始まっています。

国土交通省の調査では、直ぐに活用できそうな物件は48万戸程度だという試算もあるので、潜在的な不動産大家予備軍である自宅を保有している高齢者の増加に伴い、これから空き家は本格的に増え続けていくことが確実視されています。

多くのみなさんは不動産投資といえば住宅分野での投資でしょうから、「空き家」に対してネガティブなイメージを持たれると思いますが、状況が顕在化したことで、今年は様々なアイデアや附帯ビジネスが生まれるでしょう。
現に成功事例も出始めています。

この点は後日、本コラムでしたためたいと思います。

② 1つのキーワードは中古住宅改め、既存住宅への対応

ここ数年、行政も「中古住宅活性化の促進」のために対策を練り、それらのプログラムが本格的に動き出しそうです。

私のコラムではお馴染みになりましたが、2015年3月に公表された「中古住宅市場活性化ラウンドテーブル報告書(国土交通省)」や来年度(2016年度)の予算を見ると、徐々に様々な施策が実行段階に移ってくるのがわかります。

例えば、上記のラウンドテーブルでは、①中古住宅の質に対する不安への対応、前回お伝えした②中古住宅の適切な評価、③流通の担い手の強化、④住宅ストックの活用に関する施策で、以下の図の通りまとめられています。

中古住宅市場活性化ラウンドテーブル報告書より

中古住宅市場活性化ラウンドテーブル報告書より

動き出す理由の1つが、今年(2016年)は、固定資産税評価額の改訂(=評価替え)まで2年間の猶予があるということです。

固定資産税評価額の改訂(=評価替え)は3年の1回なので、行政サイドは不動産関連の様々な大きな施策を動かす場合、通常、この3年間という期間をうまく利用して行動することが多いのです。

今回も昨年施行された空き家対策法に基づく対応も含め、予算などを見るといろいろな事柄が動き出すのが解ります。

③ 新しいキーワード・・・「多世代交流型住宅」

日本の総人口は、2010年の1億2,800万人をピークに減少局面に入り、2060年には約8,600万人、2110年には約4,300万人になると予想されています。

特に、生産年齢人口(15~64歳)、若年人口(0~14歳)の減少が著しく、総人口に65歳以上の高齢者が占める割合=高齢化率は約23%から約40%まで増加し、その後も横ばいで推移すると言われています。

世帯構成別に見ると 「単身世帯」の増加が著しく見込まれ、2050年には約1,780万世帯となり、総世帯の約4割に達する見通しです。

資料:国土の長期展望(国土交通省国土政策局)を元に作成

資料:国土の長期展望(国土交通省国土政策局)を元に作成

このことから、不動産投資の分野でも、特に大都市部のワンルームマンションなどのニーズが高まることが予想されることから立地条件の良いエリアの物件はここ数年上昇傾向です。

ただ、ここに来て、行政サイドが特に立地条件の劣る都市圏や地方圏の中古住宅を活用して、「多世代交流型住宅」事業を推進させようという動きを見せています。

多世代交流型住宅とは、子供から高齢者まで、多世代が近くに住み、親密に交流できる住まいの未来形。
具体的には、賃貸住宅とサービス付き高齢者向け住宅(以下、サ高住)を同一建物内に設けたり、サ高住を分譲マンションの隣接地に同時に建てたりすることで、日常から安心して暮らせるコミュニティー形成をしていくことで、災害時などでも異なる年代の家庭が助け合い、安全度が高まることを目指しています。

サ高住に一般の住宅や交流施設を併設するプロジェクトに対し、行政も設計費や整備費を補助しています。

1つのキーはサ高住なので、今後、投資対象として、より一層、サ高住の存在を意識した方が良さそうです。

【このコラムの著者】

佐藤 益弘

東洋精糖(株)の不動産部門にてマンション開発・販売統括・管理支援などの主任を務める中、CFP®資格(FP)を取得。
オールアバウト・不動産投資(現土地活用)ガイドとして10年以上活動する中、延べ1000名以上の不動産投資家と触れ合い、成功事例&失敗事例を蓄積。

現在、お客さまサイドに立ったシンの独立系実務家FPとして、そのネットワーク確立のため、「マイアドバイザー®」を運営。
数少ない 金融商品販売を伴わない コンサルティング業務をメインとした~ お金の家庭教師≒教科書通りのFP として活動中。

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