佐藤益弘の不動産投資コラム

シリーズ連載: 不動産投資を始める前に知っておきたいこと・始めた後に確認したいこと

LIFULL HOME'S 不動産投資コラム

「公示地価」から解る、不動産投資の現状

いまさら聞けない、不動産投資のキホン

「新年の計は元旦にあり」と良く言います。
不動産投資だけで無く、物事を始めるに当たって、最初の段階からしっかりとした計画を立てるのが大切だということです。

既に1月1日は過ぎ去っていますが、多くの法人が4月に新年度を迎え、新しい動きをし始める時期です。
つまり、不動産投資も4月時点で、今までの計画を見直し、これからの動きを見据えて、考えを思い巡らすには良い時期になります。

◎「公示地価」から解る、不動産投資の現状

毎年3月下旬に、不動産投資をする上でも重要な統計が発表されます。
「公示地価」です。

「公示地価」とは、1969年制定の地価公示法に基づき1970年から地価公示が行われているもので、一般の土地の取引価格の指標(目安)や公共事業用地の取得価格(補償金)算定の規準等のために適正な地価の形成に寄与することを目的として、国土交通省土地鑑定委員会が、毎年1回、標準的な土地についての正常な価格を公表する制度です。

対象は、都市計画区域その他の土地取引が相当程度見込まれるものとして国土交通省令で定める区域で、基準時点は1月1日。標準的な土地の更地としての「正常な価格」が公表されます。

今年(2016年1月1日時点)の公示地価は、3月22日に国土交通省より発表されました。
概要は以下の通りです。

平成27年1月以降の1年間の地価について
・全国平均では、全用途平均で昨年(2015年)までの下落から上昇に転じた。
用途別では、住宅地はわずかに下落しているものの下落幅の縮小傾向が継続している。また、商業地は昨年の横ばいから上昇に転じ、工業地は昨年の下落から横ばいに転じた。

・三大都市圏をみると、住宅地はほぼ前年なみの小幅な上昇を示し、商業地は総じて上昇基調を強めている。また、工業地は東京圏で上昇基調を強め、大阪圏及び名古屋圏では昨年の下落から上昇に転じた。

・地方圏をみると、地方中枢都市では全ての用途で三大都市圏を上回る上昇を示している。地方圏のその他の地域においても全ての用途で下落幅が縮小している。

不動産投資のメインとなる住宅エリアに関しては、

◆全国的に雇用情勢の改善が続く中、住宅ローン減税等の施策による住宅需要の下支え効果もあって、住宅地の地価は総じて底堅く推移しており、上昇ないし下落幅の縮小が見られる。

◆圏域別に見ると、
  ・東京圏の平均変動率は3年連続して小幅な上昇となった。
  ・大阪圏の平均変動率は昨年の横ばいからわずかながら上昇に転じた。
  ・名古屋圏の平均変動率は3年連続して上昇となり上昇幅は昨年と同じである。
  ・地方中枢都市(札幌市、仙台市、広島市、福岡市)では、平均変動率は3年連続上昇となり、上昇幅も昨年より拡大している。

以上、国土交通省発表を引用

今回発表された公示地価で注目されたのが、三大都市圏、特に東京や大阪の中心エリア(商業エリア)です。
外資の影響もあるのでしょうが、 昨年は東京・銀座、今年は大阪・心斎橋や難波、道頓堀といった中心エリアの上昇率が高く、2000年以降に顕著化した優勝劣敗現象がより先鋭化した流れになっています。

住宅エリアに関しても、既に地方圏では高齢化が進行しており、2018年ごろからは都市部の高齢化が顕在化すると言われています。

また、日本の不動産価格は、土地と建物の割合が“3:1”と言われています。つまり、不動産投資においても、土地=立地が影響する割合が高いと言うことです。

このこと自体は以前から言われてきたことですが、土地の評価基準(不動産鑑定評価)に関しては2000年前後に変更になり、そしてここ数年で建物の評価基準について変化が起きると思われます。

ですから、今後もこの優勝劣敗現象が変わることは難しいと思われます。

まずは、定期的にみなさんが運用されている不動産物件の近隣エリアの動向がどうなっているのか?を調査するようにしましょう。

近年、より内容が充実した「土地総合ライブラリー」(国土交通省)を活用されるとよろしいでしょう。

【このコラムの著者】

佐藤益弘

東洋精糖(株)の不動産部門にてマンション開発・販売統括・管理支援などの主任を務める中、CFP®資格(FP)を取得。
オールアバウト・不動産投資(現土地活用)ガイドとして10年以上活動する中、延べ1000名以上の不動産投資家と触れ合い、成功事例&失敗事例を蓄積。

現在、お客さまサイドに立ったシンの独立系実務家FPとして、そのネットワーク確立のため、「マイアドバイザー®」を運営。
数少ない 金融商品販売を伴わない コンサルティング業務をメインとした~ お金の家庭教師≒教科書通りのFP として活動中。

他のコラム著者も見てみる

不動産投資家によっても違いは様々。
LIFULL HOME'Sが厳選した不動産投資家や専門家のコラムから色々な不動産投資スタイルを吸収してライバルに差をつけよう!

風戸 裕樹

シリーズ連載: 初心者のための東南アジア投資ガイド

最新コラム: 第2章 日本の不動産市場と海外投資(3)

金井規雄

シリーズ連載: アメリカ・ロサンゼルスで不動産投資 7年で1億円

最新コラム: あとがき

橋本秋人

シリーズ連載: 実践派コンサルタントが見たFP的不動産投資事情

最新コラム: 人気アパートのつくり方(4)~不動産投資のもうひとつのリスク~

LIFULL HOME'S PRESS

シリーズ連載: HOME'S PRESS編集部

最新コラム: 新たに始まる「住宅ストック循環支援事業」は特色のある制度に

田中圭介

シリーズ連載: ASEAN地域の海外不動産投資の現状

最新コラム: No.27 2019年カンボジアの不動産マーケット その1

菅井敏之

シリーズ連載: 誰も教えてくれなかった「銀行」~その傾向と対策~

最新コラム: 【第四回】必ず行っておきたい、銀行との「コミュニケーション」

LIFULL HOME'S不動産投資フェア

シリーズ連載: 2018/9/15+16 投資EXPO出展企業インタビュー

各出展企業インタビュー記事はこちら

LIFULL HOME'S マーケティング部 データ編集担当

シリーズ連載: ユーザーの本音から探る不動産投資

最新コラム: 将来性を秘めた街 『都心』エリア

鈴木 学

シリーズ連載: 海外物件の管理

最新コラム: 第十二回「投資家の自己責任vs業者の説明責任」

石渡 浩

シリーズ連載: 不動産投資に有益な融資を受けるための知識

最新コラム: 第4回 税引後キャッシュフロー偏重の盲点 銀行は決算書のここを見る(後編)

北野 琴奈

シリーズ連載: 今後はどうする?不動産投資と資産形成・運用の考え方

最新コラム: REITのリノベーション内覧会に参加

猪俣淳

シリーズ連載: 猪俣淳の「不動産投資の正体」

最新コラム: 公務員の不動産投資について

右手 康登

シリーズ連載: CPM®流「相続・不動産経営 実践術」 右手 康登のコンサル「みぎからひだりへ」

最新コラム: 島国の中での常識 VS グローバルスタンダードを知ることの重要性

末永 照雄

シリーズ連載: 失敗しない不動産投資の法則

最新コラム: 米国不動産投資(2) ― サンディエゴ編

寺尾 恵介

シリーズ連載: 悩める投資家への「目からウロコが落ちる」アドバイス 誌上チャレンジ面談

最新コラム: 19.幸運を引き寄せる、環境と習慣についての考察

伊藤 英昭

シリーズ連載: 伊東英昭氏の不動産投資コラム

最新コラム: vol.13 マンションと高級車

不動産投資・収益物件を検索するなら【LIFULL HOME'S 不動産投資】賃貸経営[マンション経営・アパート経営]をお考えなら、まずは掲載中の投資物件[投資用マンション・売りアパート・一棟売りマンション]を地域や価格帯、会社で検索して、価格や想定利回りで絞り込み!気になる投資物件を見つけたら物件の周辺情報を調べたり、収益シミュレーションを使って実際の運用をイメージ出来ます。不動産会社へはメールか電話でお問い合わせ・相談が可能です(無料)。不動産投資による資産運用をお考えなら【LIFULL HOME'S 不動産投資】

ページトップへ