佐藤益弘の不動産投資コラム

シリーズ連載: 不動産投資を始める前に知っておきたいこと・始めた後に確認したいこと

LIFULL HOME'S 不動産投資コラム

「トランプ政権誕生とこれからの不動産投資」

いまさら聞けない、不動産投資のキホン

新年を迎え、昨年1年のことを振り返ると、共通のキーワードを見付けることが出来ます。

2016年は、ズバリ「P」の年でした。
「SMA”P”(スマップ)」
「CAR”P”(カープ)」
「”P”IKO-TARO (ピコ太郎)」の「”P””P”A”P”(ペンパイナッポーアッポーペン)」・・・

そして、これから不動産投資にも少なからず影響してくるのが、忘れてはいけない「TRUM”P”(トランプ)」です。

そこで、今回はトランプ政権が不動産投資に与える影響について少し考えてみたいと思います。

1.どういう大統領=政権になりそうか?

 大統領選の段階から、何かと言動が物議を醸し出しているトランプ大統領ですが、就任直後から予測不能な大統領と言われ、支持率もここ40年間で最低になっているのは周知の事実です。

ただ、現在アメリカは史上空前の長期景気が継続している状況です。ある意味、この景気をどの様にするのか?・・・つまり、好景気を維持していくのか?というとても難しい舵取りを求められているわけです。

予測不能と言っても、様々なヒントはあります。
その1つは、「歴史」から学ぶことです。

アメリカの状況は真逆ですが、今回のトランプ大統領と様々な意味で比較され、同じような政策を取るだろうと言われているのが、1980年の選挙で同じ共和党から選出され大統領に当選した第40代アメリカ大統領ロナルド・レーガンです。元々は俳優(政治家ではない)、高齢(69歳)で就任した大統領でした。

この時代、アメリカは冷戦時代の真っ只中で、国内は泥沼の不景気でした。具体的には「スタグフレーション」と言って、物価が持続的に上がりながら、景気は停滞=不況であるという状態が続いていました。つまり、経済的には非常事態だったわけです。

その対応のため、現在の「アベノミクス」の手本になり、後に「レーガノミクス」と言われる大胆な経済政策を実施しました。
具体的には、国が財政出動する=お金を使うことで景気を刺激しつつ、減税を行う事で世の中全体の消費を喚起し、同時に規制緩和を行い、商売をしやすくしました。

高金利&通貨高政策を取ることで、景気は回復しましたが、同時に弊害も発生しました。例えば、貿易赤字&財政赤字の双子の赤字が増大し、為替をドルと連動させるドルベック制を導入していた後進国、主に南米諸国が財政破綻しました。

また、特に私たちに影響があったのが、自動車やハイテク危機などの分野で日米の貿易摩擦が激化したことです。

就任4年後の1985年の「プラザ合意」による政策転換までこの状況は続き、最終的に1987年のブラックマンデーまでアメリカ国内の好景気は維持されました。

2.不動産投資に与える影響

前回2016年10月のコラムでお伝えしたように、日本国内でも様々なことに変化が現れています。

今後数年間を意識したとき、昨年起きたことで私がもっとも影響が大きかったと思えることは、「GDPの算出法の変更 」です。具体的にはR&D=新規開発投資の金額をGDPに加味できるように変更されたことです。
結果、どうなったか?というと、日本のGDPも上昇したはずです。

今回は世界的なルール~国際連合の変更なので、恣意性はないと思いますが・・・国など公的セクターでは、希にこの様な計算式の変更をすることで、統計数字を大きく見せることがあります。見た目でしか判断しない≒その理由や根拠を知らない一般消費者に対してアナウンスメント効果等が働き、景気を下支えしたり、回復局面に戻したりすることもあるわけです。

このようになった1つの理由として、現在、世界的には、第4次産業革命と言われる技術革新が進んでいます。例えば、AI(ディープシンキング)、IoT 、シュアリングエコノミー など、聞き慣れない言葉が飛び交うようになりました。

3.新しい貿易摩擦の形?!

トランプ政権になり、1980年代に発生したのと同じような直接的な貿易摩擦は発生しないだろうと感じています。ただ、新しい形の摩擦が発生する可能性は高いでしょう。

1980年代の貿易摩擦は、日本は世界第2位の経済大国でアメリカにとって貿易の相手国でもありましたから、自動車やハイテク機器=オフィスコンピュータ等の直接的な問題になりました。

恐らく今後の貿易摩擦は、日本は中国の次ぎの経済大国ですから、上手く立ち振る舞うことができるかもしれません。ただ、スマホの普及率やIT分野の規制緩和は他の先進国と比べても遅れている状況です。つまり、この分野が貿易摩擦の中心テーマになる可能性が高いと感じています。

今後、不動産投資の分野でもこの技術革新の影響を嫌が上でも受けることになろうかと思います。

ある意味、わが国が外圧でしか変われないのは、歴史が物語っています。時代が変わり、技術革新の波に上手く乗れるか?どうか?がポイントになってくるでしょう。

【このコラムの著者】

佐藤益弘

東洋精糖(株)の不動産部門にてマンション開発・販売統括・管理支援などの主任を務める中、CFP®資格(FP)を取得。
オールアバウト・不動産投資(現土地活用)ガイドとして10年以上活動する中、延べ1000名以上の不動産投資家と触れ合い、成功事例&失敗事例を蓄積。

現在、お客さまサイドに立ったシンの独立系実務家FPとして、そのネットワーク確立のため、「マイアドバイザー®」を運営。
数少ない 金融商品販売を伴わない コンサルティング業務をメインとした~ お金の家庭教師≒教科書通りのFP として活動中。

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