前回は物件資料から得られる情報をもとに、机上である程度の判断をするためのチェックポイントについてお話しました。 投資用不動産は自分で利用する不動産ではありませんので、収入と支出の面から机上である程度の投資判断が可能となります。しかし、実際に物件に足を運んでみないと得られない情報も多くあります。一般的に物件資料段階で「安い」「利回りが高い」と思える物件であればあるほど、何か事情があると考えたほうがよろしいと思います。 今回は現場でのチェックポイントについてご説明いたします。
立地条件、周辺環境![]() |
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![]() 立地条件に関する現場でのチェックポイントは概ね以下のとおりです。 ![]()
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土地の状況![]() |
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![]() チェックポイントは概ね以下のとおりです。 ![]() |
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建物の概観、イメージ![]() |
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土地と同時に建物も確認します。建物は専門家でなければ細かい調査はできませんが、目視によって気になるところはチェックしておくべきでしょう。 |
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建物チェックのポイントは全体のイメージと、購入後に発生するであろう修繕コストの把握です。 建物のイメージや管理状況によって入居テナントの質も変わってきます。 また中古物件の場合は建築に詳しい専門家と現地確認することにより、精度の高い建物チェックが可能となります。 |

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最後に、地元不動産業者から周辺の賃料の相場や、エリア特有の情報などが収集できれば、現地での調査も概ね終了です。 地元で賃貸仲介、管理をしている不動産会社はそのエリア(その物件)について多くの情報をもっています。 また入居テナントを斡旋、仲介するのは、やはり圧倒的に地元の不動産会社です。地元の不動産会社は、そのエリアの中で数ある物件の中から、希望者に見合った物件を紹介します。そのエリアではどのような条件の物件が紹介しやすいのか、賃貸相場と併せてヒアリングしてみましょう。 多くの現実的な情報が得られるはずです。 |
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冒頭でも述べましたが、投資用不動産は収支・支出の面から、ある程度の判断が可能ではあります。
しかし、このように現地調査をすることによって物件の資料からは得られない多くの情報を確認することが可能となります。
かつては立地条件や建物の質が少々劣っても、最終的に賃料をダウンさせれば入居テナントを確保することが可能でしたが、競争の激しい現在では賃料水準だけでは入居テナントを確保することが厳しくなってきております。
現場を見て、入居テナントの気持ちをイメージしてみなければ、上手な不動産投資はできないといっても過言ではないでしょう。
略歴
- 昭和44年
- 青森県出身
- 平成6年
- 公認会計士・税理士、山田淳一郎事務所(現税理士法人山田&パートナーズ)入所後、グループ会社である株式会社ユーマック(現TFP不動産コンサルティング)に出向。
おもに土地資産家に対する相続対策、底地借地の権利調整、物納、不動産投資、収用に伴う行政との交渉、買換え、土地活用、空室相談、固定資産税の軽減など、土地資産家の持つ、ありとあらゆる問題解決のコンサルティングを行う。また日本特有の借地、底地の問題に着目し、底地専門に投資する私募ファンドの組成に携わり、ファンドマネージャーの一員として1年間に13%の高配当を実現。 コンサルティング業務の傍ら、中立公正な不動産知識情報を配信するサイト「ホームナレッジ」を作成、運営し、コンテンツの内容が評価され多くのポータルサイトにコンテンツを提供する。 実務経験を生かし、FPの講師や金融機関・不動産会社などに対するコンサルティングセミナーや勉強会を数多くこなした。 平成14年同社取締役就任、平成16年8月同社退社平成16年11月ナレッジバンク株式会社を設立、代表取締役に就任
講演
りそな銀行、埼玉りそな銀行、三井住友銀行、野村證券、いちよし証券、東京海上火災保険、積水ハウス、兵庫県宅建協会、日税不動産、NPO法人日本地主家主協会 など
著書
大和證券資産管理読本、税会計法務の羅針盤(大蔵財務協会)共著、FPマニュアル96~98年(きんざい)共著 など
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